徒然草枕

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

PCには何かと振り回されることが多くて・・・(愚痴)

PCの進化の早さに取り残された悲しいロートルジジイ

 今回は私の本業に纏わる愚痴である。私の本業を大雑把に説明すると、日常的にワークステーションなどをゴリゴリと動かして計算シミュレーションを行う仕事である。自らプログラムを構築したり、システムを設計や管理するというタイプの仕事ではないが、コンピュータには日常的に触れることになる。それだけに自身でもコンピュータに対する感度は比較的高いつもりだったし、実際に十数年前はPC自作などに明け暮れて、自作PCに関するHPの運営なんかもしていた。その頃は「Pen4がどうこう、AMDのAthlonがどうこう」などというハードなオタク会話なんかもしていたわけである。

 しかしやがてメーカーPCの価格低下によって自作PCの意味はなくなってきて、あれだけ全盛だった自作PCブームは急速に萎み、私自身も自作PCからは離れてプライベートのメインマシンにもHPのワークステーションを使用するようになると共に、PC界の最新アーキテクチャーについての知識が急速に無くなっていき、気がついたら「Core2DUOって何?」というロートル親父になってしまっていた。

 特にわけの分からんのが規格がやたらに入れ替わること。USBなんて一体何種類あるんだというぐらい入れ替わって、今はC-Typeだとか。果たしてこれもいつまでという感である。

こんなものいちいち覚えてられないUSBの種類(出典:パソコン工房HP)

 さらに激しいのがディスプレイとの接続。私が自作PCをしていた頃はVGAが通常だったが、それがDV-Iが出て、その後にDisplay、そして今はHDMIと乱立である。おかげでディスプレイと繋ごうとしてもケーブルがないとか、変換器具を購入しないといけないとかで散々、また昔使っていた周辺機器が接続形式の関係で使えなくなるなんてことも日常茶飯である。

 

 

社内のIT推進で振り回されてドタバタ

 さて本題になるのだが、私の勤め先も随分昔からPCが1人1台の体制になっていたが(実はそうなるまでにもいろいろあり、私の若い頃なんか手書きのレポートを何十回も最初から書き換えさせるのが仕事だと思っていた無能上司を排除して、レポートにワープロ、プレゼンにパワーポイントを導入させるまでに相当の苦労があったのだが)、その頃はA4ぐらいの大きめのノートPCを1台ずつという体制だった。しかし時代も進み、ノートPCも出張などを想定した小型のモバイルPCに変更するというお達しがIT部門から回ってきて、本日そのPCが配布された次第。

 元々はこのA4ノートですべてを済ませる前提となっていたのだが、私の信念は「デスクトップはリアルもバーチャルも広いに限る」で、プライベートでは5台のディスプレイを使っているぐらいである。


www.ksagi.work この時にディスプレイを5台にした

 そこでメインの仕事用のワークステーション用に使われていて、マシン更新後にお蔵入りしていた27インチのHPのディスプレイを必張りだしてきてVGAで接続して個人的に使用していた。当然のことながらノートPCのキーボードやポインティングデバイスなんかは使い物にならないので、マウスと外付けキーボードをUSBに、そして最近増えたwebミーティング用のインカムやカメラもUSBに接続していた状態である。

 

 

小型ノートは周辺機器の接続の問題がある

 しかし小型ノートとなったことで接続デバイスが全変更になった次第。今度のノートはディスプレイ接続がHDMIで、USBは従来タイプは2口のみで、後はC-Typeになっている。私が今使用しているディスプレイを確認したところ、幸いにしてHDMI端子はついているがケーブルが付属していない。USBを増やすためにHUBの増設が不可欠だが、そんなものは支給がない。というか、そもそもUSBのC-Type搭載のPCなら、ドッキングステーションでも使用して、すべての機器の接続はそこからというのが普通の考え方だと思うが、それも支給がない。

     
今はUCB-Cにこういうのを接続してオールインワンというのが主流

 それにしてもケーブルの選択1つでも大変である。USBなんて同じA-Typeでもminiがあったりとかで、今まで何度も買い間違えて無駄なケーブルが家に転がっているが、HDMIなんかでも比較的最近にモバイルノートのモバイルディスプレイ増設などのことをやっているからまだ分かるが、そういうことでもなかったらチンプンカンプンになりかねないところ。大分最新のPCに疎くなってしまったのを痛感する。

www.ksagi.work この経験がなかったら、HDMIの種類なんてチンプンカンプン

 

 

しかし実は一番の敵は内にこそあり

 結局は諸々の機器を買い足さないとまず仕事に取りかかれないという状況になった次第。しかしここで一番難儀なのがPC周辺機器の購入の伝票処理。まずPCに接続する機器はセキュリティの関係からケーブル1本に及ぶまでIT管理部門の承認を得る必要がある上に、購買伝票処理が極めて煩雑。しかもここ数年の会計システム変更に伴って、伝票処理ルールが二転三転していてその方法は把握出来ていない上に、予算番号までも変更多々で、今私の使える予算番号は何番なんですか? という状態。

 まあこういう状態に戸惑っているのは私一人に限った話でなく、結局はあまりの煩雑さにケーブルなんかは自分でAmazonでチャッチャと購入して、寄付してしまっているという者が少なくないとか。効率化のためのITのはずなんだが、IT化で余計な手間が増えた部分もある。

 

 

Amazonで安価なモバイルサブディスプレイを入手する

モバイル作業環境改善のためのサブディスプレイ

 私は遠征時用にはASUSの1万円台の格安PC(E402WA)のSSD換装版を使用しているのだが、以前より作業環境の悪さに辟易していた。やはり日頃から4+1ディスプレイという環境に慣れている私としては、ノートPCのWXGA画面1面というのはいかにも手狭に過ぎる。まさにアメリカンな一家が日本のウサギ小屋に押し込められたようなものである。

 ここはやはりモバイルサブディスプレイをと思ったのだが、ザッと調べてみると3万円ぐらいは必要と言うことで、とりあえずロートル化していたiPad3をサブディスプレイ化するという窮余の策でしばし凌いでいた。

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 しかしこの環境、サブディスプレイの反応が鈍いというのはともかくとして、一番の問題はWiFi経由での接続のためにホテルなどのWiFi環境にかなり左右されるということである。問題なくサクッと動くホテルもあれば、接続自体が全く上手く行かないホテル、さらには接続出来て動いていたのだが、トラフィックの関係か途中で凍ってしまうホテルなどホテルごとに状況は様々であることが分かってきた。特に致命的なのは私の大阪での定宿であるホテル中央オアシスにおいて上手く動作しなかったこと。こうなるとやはり正規のモバイルサブディスプレイの導入を考えるしかなくなってきたのである。

 そこで改めて適当なモバイルサブディスプレイを調査したところ、2万円を切る価格帯で複数の候補が浮上したので、その中で価格と機能の折り合いが付く機種としてARZOPAの13.3インチ モバイルディスプレイをAmazonのセールで購入した。

   

 性能はIPSパネルで表示は1920×1080。なお2560×1600のものもあるが、表示があまり細かすぎると老眼が進みつつある私の目にはキツいし、事務用途がほとんどで高精細を求めない故の選択である。またサイズは15インチのものも多いが、ノートPCと一緒にキャリーで持ち歩くのが前提なので、ノートPCよりもかさばるものは問題外ということで13.3インチとなった。

 

 

届いた商品を確認

 昨晩に発注したら、翌日の夕方には届いていた。さすがにAmazon馬鹿っ早である。

Amazon便到着

 Amazonの包装を破ったら出てくるのは白箱。そう言えばHuaweiのタブレットを買った時もこんなだったな。中国メーカーは箱とかに無駄なコストはかけないんだろう。

チャイニーズ白箱

 中には保護ケース付きのパッドが入っている(実際はこれがビニルで包まれて入っていた)。本体は思ったよりも薄い印象。下側が少し分厚くなっていて、ここに接続端子などがある。重量に関しては今まで使用していたiPad3よりも大分軽く感じる(バッテリーがないせいだろうか)。

本体が入っている

 付属品はUCB-TypeCケーブルとHDMIケーブル、ACアダプタ、クロス。一応これだけあれば通常の環境だと接続に困らないはず。

付属品一式

 なお保護のために画面にプラスチックシートを被せてあるのでそれを剥がす。気になる人は液晶保護シートを別途購入して使用したら良いだろう。

プラスチックシートが被せてある

 

 

USB-TypeCでの接続は上手い行かず、結局はHDMIを使用する

 ちなみにこの商品の口コミを読んでみると、トラブルの報告は結構あるが、大抵はUSB-TypeC接続に関するものである。なお私の環境でノートPCとUSB-TypeC接続すると、電源は入るものの信号がないといってすぐに休止状態になってしまった。そこで電源をつないでHDMIで接続してみると問題なくつながった。とりあえずこれで実用上問題はない(私の毎度のワイヤリングインフェルノ環境では、ケーブルが1,2本増えたところで大差ない)のでこれで使用することにする。なお私のPCはそもそもUSBが貧弱で給電圧も低いと推測できることから、その辺りの相性があるのかもしれない。

PCと並べたサイズ感はこんな感じ

HDMI接続して、USB-TypeCポートから給電

 

 

後は画面設定だけ

 接続が出来たら後はWindowsの設定のディスプレイから画面の設定である。まずは画面の配置をセットする。なおこの時、本体ディスプレイは1366×768に対して、このディスプレイは1920×1080なので、実際の画面のサイズに反して、サブディスプレイの方が大きく表示されている。

画面の配置は2のサブディスプレイを左手に持ってきた

 次にデフォルトではクローンモード(メインディスプレイと同じ画面を出す)になっているので、これではサブディスプレイとしての意味がないので、マルチディスプレイの設定を「表示画面を拡張する」に設定する。なおデフォルトで「テキスト、アプリ、その他の綱目のサイズを変更する」が150%(推奨)となっているが、この方が表示が大きくなるのでありがたい。そうでないとサブディスプレイにウィンドウを移した途端に表示が極端に小さくなることになってしまう。

「表示画面を拡張する」に設定

 映像的にはまずまず綺麗。少なくとも私の事務中心の環境で使用するには全く問題はないだろう。写真を使ったりという人は色彩の調節が必要かもしれない。動画やゲームはどうなるのかは分からないが、HDMI接続なのだから基本的に問題はないだろうと考える。もし問題が出るようなら、ディスプレイ側の性能よりもメインPC側のグラフィック能力の方が怪しい。

 

 

「縮小専用」のウィンドウが出ない

 これで普通に使えるのだが、いろいろと試していたら1つだけ不具合が発生した。それは今まで使用していた画像縮小用フリーソフト「縮小専用」を起動してもウィンドウが出ないという問題。どうも調べているとソフトのウィンドウが画面外に表示されてしまっているようである。実際にサブディスプレイの接続を切ると普通に現れる。これはディスプレイの問題と言うよりも、「縮小専用」のソフトの不具合のようである。実際に調べてみると、どうやら複数ディスプレイなどを使用した時にこの問題に行き当たった人が多いようで、結構パニクったような書き込みも多数見られた。

 なおウィンドウがどこに行ったかであるが、実はメインウィンドウの右側に行っていたようである。設定で画面の配置を逆側にすると、サブディスプレイのこんなところにウィンドウが出ていた。

サブディスプレイをメインの右側に移動させると

こんなところに現れる

 これへの対処法だが、画面下のツールバーの縮小専用のアイコンを選んでアクティブにしておいてから、[ALT]→[スペース]→[M]とキーボードを操作すると、ソフトのウィンドウの位置を調整できるようになるので、ここで[←]でウィンドウを見える位置に持っていくしかない。本来ならマウスでウィンドウを移動できるんだが、そもそもウィンドウが画面外なのでマウスは届かないので、キーボードで移動させることになる。縮小専用を新たに起動する度にこうなるので鬱陶しくはあるが、こればかりはソフトの不備なので仕方ないところではある。

 

 

 

ゲーミングチェアのシャフトを交換する

ゲーミングチェアが下がってしまう・・・

 昨年PC作業用にGTRacingのゲーミングチェアをAmazonで購入したのだが、使用1年近くなってきたところでトラブルが発生した。高さ調整のガスが抜けてきたのか、使用している内に座面が徐々に下がってくるし、場合によっては座った途端にプシューッと一番下まで下がってしまうなんてことが発生したのである。

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 正確にはまだ1年経っていないんだから、さすがにこの辺りはメイドインチャイナである。もっとも私の荷重も標準体重よりはかなり多いので、荷重オーバーだと言われる可能性もなきにしもあらずである。まだ1年も経っていないので「製造不良だ」と騒いだら日本メーカーだったら保証対応の可能性もあるところだが、何しろ相手は売りっぱなしの中国メーカーである。やりとりだけでドタバタになることは容易に推察できる上に、もし相手が誠意を持って「交換します」と言ってきたとしても、こちらから物を送り返して、さらに向こうから送ってもらってなんてやりとりを考えるととてもそんなことしてられない。

 そこで少し調べてみると同じような事例は結構多いらしく、GTRacingに限らず、各社の椅子でやはり同じトラブルが続出しているようである。対応としては「シャフトを購入して自力で交換した」というのが多い。そこで私もAmazonで調べてみたところ、あちこちから出ていて概ね3000円以内ということのようである。交換方法を見てみると、プラスチックハンマーでシャフトを抜いて差し替えるだけとのことである。なお問題は購入したシャフトの寸法がGTRacingのものに合致するかだが、これについてはほとんどの椅子が規格が決まっているのでメーカーはほぼ関係ないと言う話である。確かに購入時にゲーミングチェアを調べたら、ブランド名が違うだけで全く同じデザインとしか思えない椅子が山ほど出て来たのを覚えている。つまりは汎用型のパーツを組み立てて各社で自分達のブランドをつけているだけらしい。

  
私が購入したのはこれだが似たものはいくつも出ている

 そこで早速Amazonでシャフトとプラスチックハンマーを購入してみるとことにした。

   
プラスチックハンマーも合わせて購入した

 

 

いざ作業に取りかかるが・・・シャフトが抜けない

 数日後、シャフトとプラスチックハンマーが到着したので早速トライしてみることにした。チェアをひっくり返すと座面裏のネジをはずして脚部を取り外す。

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シャフトが到着

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椅子をひっくり返して

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脚部をはずす

 そして出っ張っている部分をプラスチックハンマーで叩くと簡単にシャフトが抜ける・・・はずだったんだが、ここでいきなり作業は暗礁に乗り上げる。いくら必死に叩いてもシャフトがビクとも動く様子がないのである。しかも叩いている内にシャフトは壊れてしまうし(どうせ捨てるものだから壊れること自体は問題ないが)、プラスチックハンマーのヘッドも壊れてきて、シャフトの尻の部分もへしゃげてくる。しかしシャフトが動く気配は微塵もなしである。私はシャフトを尻から数回「カンカン」と叩くと抜ける動画を見たので、こんなに難儀な作業とは全く想定外だった。

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ここを叩きまくったが、全くビクともしなかった

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プラスチックハンマーはこの惨状

 ここでしばし作業断念である。組立の時は単に差し込んだだけだったので、それがこんなに強固にはまり込んでいるとは予想外だった。そこで諸々調べてみたところ、やはり実際に作業を行うとこの部分で上手く行かなくて断念した例も少なくないらしい。オイオイ、ここまでやって椅子丸ごと買い換えかよ・・・と思いながらさらに調べていたら、潤滑油を使った方が良いという記述に突き当たる。ああ、そりゃそうか。確かに油使った方がいいよなとこの時に気付く。なおパーツがプラスチックなので通常の機械油だったら劣化の危険があるので、シリコンオイルを使用するべきとのことである。残念ながら私の手元にはシリコンオイルの持ち合わせはないので(普通の機械オイルならある)、Amazonで購入してしばし到着待ち。その間はパイプ椅子で急場をしのぐ羽目に・・・。

このタイプのシリコンオイルを購入

 

 

オイルを購入してから再度挑戦

 2日後、仕事から帰ると玄関の前にAmazonからの荷物が置き配で放置してあるので早速開梱する。

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Amazonから到着

 これをパイプの周辺にビショビショになりそうなほど丹念に流し込んでやると再度のトライである。正直なところこれでダメならもう方法はない。プラハンマーで渾身の一撃をぶちかましてやったところ、明らかに感触が前回とは違う。かすかにではあるがシャフトが動いている気配がある。

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勝負を決したの結局この愛用のハンマー

 しかし動いている気配はあるものの、いくらトンカンやっても抜けるというところまでなかなかいかない。ここで意を決してハンマーを持ち替え、いつも使用しているヘッドの重い金属ハンマーを出してくる。そもそもプラスチックハンマーを使用するのは、そうしないとシャフトを破壊してしまうからなのだが、私は前回の作業でもう既にシャフトを破壊してしまっており、今更手加減をする必要などない。もうこうなったらシャフトをへし折ってしまっても構わない。で、金属ハンマーで渾身の一撃をぶちかますと、コロンと呆気ないほどにシャフトは抜けてしまったのである。

 後は反対側を抜くだけであるが、こちらは下に比べると問題がないという話である。実際に接続部に油を流し込んで、パイプの周辺をプラスチックハンマーで回しながら数回叩くと、こちらは呆気なくはずすことが出来た。

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こちら側を抜くのは簡単

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プラハンマーで数回叩くと簡単に抜けた

 後は代わりのシャフトを差し込んで再度組み立てするだけである。私の購入したシャフトは元のシャフトよりも若干長さが長かったようで、一番伸ばした状態にするとやや座面が高いが、調整が利くので問題がない。座った感じもしっかりしていて、今までのような「いつ下がるか分からない」という不安感はない。

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ようやくチェアが復活

 これでとりあえずチェアの修復は相成った。結局のところ重要なのは「機械類を動かすときは油を使え」という基本中の基本とここ一番の思い切りのようで、叩くときには「ぶっ壊してもいい」という覚悟で思い切りぶっ叩けということのようである。どうも慎重に過ぎて思い切りが悪いのが私の弱点である。

 

 

復帰第一弾は東響のニコ生配信でオルガン付き

ようやく復帰です

 不覚なことに、先週末に体調を崩して(夜中に猛烈な吐き気と下痢に苦しめられた)そのまま二日ほど寝込んでしまった。時節柄コロナも疑ったのであるが、その後も発熱及び咳は一切なく、どうやら別の病気だった模様。とりあえず週の半ばには一応の回復はみたのだが、その後も気力が全く続かない状態になってしまって、仕事に出ても3割運転ぐらいの体たらく、帰宅すると何も出来ずに横になっている状態で、しばらくブログの方も生死不明になってしまっていた(実際に突然に一切更新が止まったから、コロナで死んだと思った人もいるかも?)。

 この週末になってようやく娑婆に復帰したのだが、未だに体調はボロボロだし、近畿圏はコロナの大流行でとんでもない状態だしということで、この週末に予定していた大フィルと京都市響の定期演奏会の連チャンはキャンセル。と言うわけでこれだけでいきなりチケット代1万円超の損害、さらに来月の九州交響楽団も遠征断念なのでこれに関連して1万円弱の損害と財政的にも精神的にも挫けそうである。

 という状況でボチボチとブログの更新をと思っていたら、Twitter経由で東京交響楽団のライブがニコニコ動画で配信があるとの情報が飛びこんできた。そこで開演時間を少し過ぎていたが視聴。例によって固定カメラ映像を選択、コメントを目で追ったら吐き気がするのでコメントオフ設定である。

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東京交響楽団名曲全集第173回

指揮:ユベール・スダーン
チェロ:上村文乃
オルガン:大木麻理

サン=サーンス : チェロ協奏曲第1番 イ短調 op.33
サン=サーンス : 交響曲第3番 ハ短調 op.78 「オルガン付き」
オッフェンバック ホフマン物語」より「舟歌」

 私が視聴を始めたときには既にチェロ協奏曲の最中であったが、上村の堂々たる演奏に「はて、この曲ってこんなに格好良かったっけ?」と驚いた次第。この曲を聞くのは全くの初めてではないはずなんだが、こういう印象の曲というイメージはなかった。とにかく上村のチェロの音色が太いので、それが「格好良い」という印象につながっているようである。

 20分の休憩の後(画面の前だと結構長い)、始まったのはサン=サーンスでは一番有名ではないかというオルガン付きである。さてこの曲は冒頭から揺らめくようなさざめくような旋律の積み重ねが特徴なのであるが、どうも初っ端からその響かせ方がスダーンはなかなかに個性的なようである。基本的にはかなり低重心のバランスで、さざめくと言うよりも丸ごとの音の塊としてぶつけてくる印象。そのためにいささかまとまりを欠くような風にも聞こえる。

 そのまま突入した第二楽章は非常に淡泊な印象。ここでは各楽器の音色にかなりニュアンスを含める演奏も多いのだが、その辺りのニュアンスはスダーンと東響の演奏からはあまり感じられない。音をそのまま出しているという印象。

 続いての第二部は冒頭から抑制がかかっていて乱痴気騒ぎにはならないのはスダーンたる所以か。もっともそれは良いのだが、もう少しピリッとした緊張感も欲しいと言う気もしないでもない。それは後半のややアップテンポの第四楽章も同様。何となく音楽が淡々と進んでいくという印象。

 

 

 正直なところ、最後まで「ちょっと違うな」という印象がつきまとったのは事実。ドイツ・オーストリア系の作曲家と違ってフランス人であるサン=サーンスの音楽は、もう少し煌めきとか艶めかしさのようなものが欲しいなと言うのが私の正直な感想。スダーンの演奏は妙に淡泊というか、古典音楽を聴くような印象で戸惑いが結構あったことが否定できない。

 なおアンコールとしてオッフェンバックの「舟唄」があったのだが、これの方がチャーミングで美しいニュアンスのある演奏で明らかに私好み。やはりフランス系の音楽(オッフェンバックはドイツ生まれらしいが)はこのキラキラネットリ感が欲しい。


 それにしてもこの曲は音響システムにかなり過大な要求をする。私のPC用の小型スピーカープラスローコストサブウーファーの組み合わせではパイプオルガンの本当のサウンドを再現するのは到底不可能である。もっともそもそもの配信データ自体が既に音量的に飽和している感があった。PC環境という制約がある以上、これはあい仕方ないところでもある。

私のPCサウンドシステムについては以下の一連の記事で紹介

www.ksagi.work

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旧型ipad3をノートPCのサブディスプレイとして活用する

モバイルでの作業環境改善のためにサブディスプレイが欲しい

 いよいよコロナもとりあえずは沈静化に向かい(と考えて良いのかに疑問はあるが)私も活動再開となってきた。その内には泊まりがけの遠征にも出るつもりである。そうなった時に問題となるのはモバイルでの作業環境。私は安価なASUSのノートPCのドライブを500GのSSDに換装したものを使用しているが、以前より気になっていたのはその作業環境である。

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 元々スペックはそんなに高いPCではないが、私のモバイルでの使用はWEBのチェックとブログのメンテぐらいだからスペックは必要としていないのだが、問題は作業画面の狭さ。私のメインのPCは現在は5台のディスプレイをぶら下げていて作業を行っている状態。日常的なブログの更新だけでも3台の画面を駆使するというのが日常茶飯だけに、モバイルノートの狭い画面で、ブラウザのタグを切り替えながらの作業は非常にストレスの溜まるものなのである。

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 そこで思いついたのは「いっそのことモバイルサブディスプレイでも導入するか」というもの。しかし調べてみたら意外と値が張る。モバイルで作業することなんかそうそう頻度が高くないことを考えるとあまり高額の投資はしたくないところである。

 そうして考えていた時に、現在全く使わずにお蔵入りになっている旧型のiPad3があることを思い出した。何しろ旧型なのでコネクタがlightningでさえないという代物である。果たしてこれが使用できるのか。

 

 

やはりiPad3の古さがネックとなる

 まず最初に調べたのは「Air Display」である。実はiPad3をサブディスプレイにするというのは初めてではなく、私が10年近く前にまだlenovoのWindowsXPマシンを使用時にAir Displayを使用してiPad3のサブディスプレイ化をしていた。しかしその後、iPad3がAppleのサポートから外れ、WindowsXPもマイクロソフトのサポート終了に伴い、共にネット接続使用に問題がある(セキュリティがザルである)ことから現役落ちしていたのである。しかしiPad3にはその時のソフトはまだ入ったままなので、Windows10のマシンにホストプログラムを入れればそのまま接続出来るのではと考えた次第。しかし調べてみると、どうやらAir Displayはその後にサポートが止まり、現在はWindows10に対応するプログラムは提供していないことが判明した。そこで新たなプログラムを探さないといけなくなった次第。

 どうやらPCがMacで最新のiPadとならOSの基本機能だけで簡単に接続が出来るようである。またやや古いマシンでも「Yam Display Free」などのソフトをインストールしたら可能であるようである。だが問題となるのはWindowsとiPadの接続。これがなかなか良いソフトがない。またさらにネックとなるのがiPad3が現役落ちして久しいロートルマシンであること。最終的なiOSが9.3.5であることがネックとなっている。一応iOS10以降なら元アップルのエンジニアが開発したという「Duet Display」なるソフトもあるのであるが、私のロートルiPad3では対応外である。

 古いiPad3でもインストール可能なソフトということでさらに調べると、かなり古いiOSでも使用できるという「WiDisplay Lite」なるソフトに行き当たったので、これを試してみようかと思ったのであるが、Windows10用のホストプログラムを調べると、これがネットでの評判が散々である。曰く「インストールしたらOSがぶっ壊れてOSの再インストールを余儀なくされた」とのことである。見ているとこの手の苦情が相次いでいる。となると流石にここで人柱になるだけの度胸はない。

 

 

ようやく見つけた「spacedesk」を試す

 そうしてさらに調査の過程で浮上したソフトが「spacedesk」なるソフトである。対応iOSは9.3以降とのことなので、私のロートルマシンはギリギリ条件に入る。そのソフトはホストPCとiPad3が同じWi-Fiにぶら下がっている時に使用可能なのだという。最近増加している無線LAN装備のホテルなどなら問題なく使用できそうである。

www.spacedesk.net

 早速メーカーホームページにアクセスして仕様を調べてみると(今はGoogleが英語ページでも自動翻訳してくれるので、私のように英語に不自由している者には実にありがたい)、一つだけ気になったのは「注意」として「spacedeskで使用する前に、NVIDIAグラフィックスドライバーをバージョン461.09(リリース日:2021.1.7)に更新してください。古いNVIDIAグラフィックスドライバーは、BSOD(ブルースクリーンオブデス)を使用してWindows 10PCをクラッシュさせる可能性があります。」と記載してあること。

 かなり物騒なことが書いてあるが、私のローコストノートがNVIDIAのグラフィックを使用しているとは思われず、最悪はOSがぶっ壊れてもそもそもこのマシンには失うべきデータは全くなく、OSからの再インストールになっても環境自体は最小限であることから、ここは一か八かで実行することにした。

 ソフトのインストールは呆気ないほどに簡単に終わる。PC側は特に何かソフトを起動させる必要はない。

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iPad3側のソフトもインストールした

 使用するにはまずiPad側のソフトを立ち上げる。するとPCが検索されて表示されるので、この画面が出てきたらまず成功である。検出されたPCをタップする。

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ここでPCが出てきたら成功

 

 

後はPC側を調整するだけ

 するとPC側でデバイスを検出した時の「ピンポロロン」の音が鳴るので後はディスプレイ設定をするだけ。ここでは「Windowsの設定」→「システム」→「ディスプレイ」でマルチディスプレイのところを「表示画面を拡張する」にするだけ。するとPCの画面とiPad3のディスプレイがつながることになる。なお解像度については各々最適な状態に調整することになる。

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この画面を操作する

 後はディスプレイの配置を変更して見た目が自然になるようにするだけである。これでマルチディスプレイ環境構築である。

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これで位置を調整

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こんな感じとなった

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Googleウィンドウを画面を跨がせてみた

 さて使い勝手であるが、やはりマウス操作などに対してタイムラグが感じられるのでいささか動かしにくいという感はある。恐らくこの状況からは動画やゲームは絶望的であろう。しかし私のような事務作業がメインの場合には十分である。秀丸入力などを行うと、キーボード操作に対する応答が若干遅れる感はあるが、正直なところ一昔前のパワーの劣るマシンをワープロに使っていた時はこの程度の感覚だったから、さして支障を感じるものではない。私の用途では十分であろう。

 というわけで遠征用の環境はこれで整ったのである。

 

 

お手軽木工でディスプレイ台を作成する

サブディスプレイ用の台を作ろう

 先日、5台目のディスプレイを接続したが、現状の横に一列でズラズラと並んでいる配置では、一番端のディスプレイは私の右斜め後方という配置で、とてもではないが視認しやすいと言える状況ではない。そこでサブディスプレイのサイズに合わせたディスプレイ台を作成して、ディスプレイの配置を変更することにした。

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 私のお手軽木工シリーズとしては第2弾となるが、前回のディスプレイ台兼サイドデスクに比べると、単なる「小型台」であるので今回はさらにお手軽である。DIYと呼ぶことさえおこがましいぐらい。

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 計画としては現在のメインディスプレイの後の空間に台をはめ込んで、その上にディスプレイを乗せた時にメインディスプレイの上方にサブディスプレイの画面が見えるようにすること。そのために高さやディスプレイ台のサイズなどを測定した上で設計を考えた。おおよその設計を頭の中で考えていって、後は近くのホームセンターに行って、実際に販売してある板のサイズに合わせて微調整。複雑な図面が必要なような工作ではとても不可能だが、まあ今回の台のような単純な形の場合はこれでも問題ない。

 材は柱にはヒノキの角材を天板にはパイン集成板の薄い物を使用することにした。私の最近の台はすべてこのパターンで作っている。ディスプレイの重量は大したことがないので強度はそれほど必要がないが、さすがにディスプレイを乗せるとなるとグラグラしたら困るので、強度は構造で担保している。天板と底盤で柱を完全に固定する上に、中央に3カ所の補強を入れるので(4カ所にしなかったのは角材の長さが足りなかったから)、台の高さを考えたら金具などを使わなくても強度は十分確保できると判断した。

 

 

カットしたもらった材料をボンドで貼り合わせるだけの超お手軽工作

 材料はすべてホームセンターでカットしてもらう。角材を狙った寸法で真っ直ぐカットするのはかなりの熟練が必要とされるので私には到底不可能。カットはパネルソーを持っているホームセンターならどこでも可能。

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カットされた材料

 組立は木工用ボンドオンリーで行うこととした。強度を考えるとネジ締めが一番確実だが、そこまでする必要があるとも思えないし、大きさも小さい物なのでわざわざ釘を打つ必要性も感じなかった。角材の組み合わせポイントに目印を付けて切断面に木工用ボンドをタップリ塗布して張り付ける。なお木工用ボンドを使用する際のポイントは、十分な量を塗布すること。合わせた時に横からはみ出すぐらいの量で良い。木材の切断面は荒れていて意外とボンドを吸収してしまうので、ここでボンドの量が不十分だと乾燥後に接着面がパリン外れてしまうことになりがちである。はみ出したボンドはティッシュででも拭き取ればそれでOKである。

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目印を付けて貼り合わせていく

 組立は柱から行う。この時にズレが生じていないか天板を横から当てて確認することは必要。また接着面がズレないようにボンドが乾くまではガムテープで固定する。

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まずは足から組み立てる

 柱が全部組終わったところで、天板と底板を当てて見て足にズレがないかは確認しておくこと。ここで柱がズレていたらあとでガタガタになるという悲劇が起こる。柱の高さをカンナなどで揃えるスキルがあれば少々のズレを気にせずに後で調節ということも可能であるが、私にはカンナで小口面を歪まずに平らに削るようなスキルの持ち合わせはない。ここでもしズレがあれば、乾燥する前に力技で修正。

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足を全部組み上げたら天板と底板を当てて見る

 1時間弱もすれば一応ボンドが乾いてきて、触ったぐらいでは動かなくなる。完全に強度が出るまでには24時間というのが木工用ボンドの相場だが、ここは先を急ぐことにする。足が固まると天板と底盤を張り付けてガムテープで固定する。これで一応形は完成したことになる。

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一応の完成である

 

 

組み上がった台を早速セットしてみる

 本来ならこのまま明日まで放置するところであるが、私はせっかちであるので、このガムテープを貼ったままとりあえず設置確認を行うことにする。台をメインディスプレイの裏側に押し込んで、サブディスプレイを乗せてみると、事前に測っていた通りにちょうど収まる。

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メインディスプレイの後に台を押し込む

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事前測定通りジャストフィットサイズ

 これで以前の配置よりは随分見やすくなった。なお古いディスプレイなので液晶パネルの性能が低く視野角があまり広くないようで、ディスプレイをやや上からのぞき込む角度を想定してパネルを作成しているようなので、下から見上げるこの位置になるとやや色目や輝度が劣化するという難点がこのディスプレイにあることが分かった(まあとにかく安物だから)。そこで画質調整でカラーバランスと輝度を触る必要があった。まあどうせ色目などが問題となるような画面はこのディスプレイには最初から出さないので文字が読めればそれでOKなんだが。

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作業性はこれでアップ確実

 後はウィンドウズメニューの「設定」の「システム」の「ディスプレイ」でディスプレイの位置を変更するだけ。これでポインタも移動できるようになる。

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画面配置の設定をいじる

 大分機能的な配置にすることが出来た。以前に比べると確実に視認性アップである。これでさらに作業効率も上がるというものである。後は明日に台のガムテープを剥がすだけ。

before

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after

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今回の費用の復習

 前回のデスクは補強金具などを使った上に天板にパイン集成材の厚めのものを使用したので結構予算がかかったが、今回は薄めのパイン集成材に足用のヒノキ材は1本なのでトータルで2000円以内と安価に収まっている。

 今回の経費
天板・底板用パイン集成材 345円
柱用ヒノキ材       1180円
カット費用        30円×9

合計           1795円(税込み1974円)

 

 制作時間は2時間弱(ただし内1時間はテレビを見ながらボンドが乾くのを待っていただけ)。例によってのお手軽木工であった。

 

 

ディスプレイをまた増設(これで全5台)することに

我が家の余剰ディスプレイを増設することに

 現在の私のシステムはメインのディスプレイ3台にサブディスプレイを1台というパターンであるが、ここにさらにディスプレイをもう1台つなぐことにした。というのも私の妹が以前に使っていたディスプレイを廃棄すると言ったから。どうも小さい(確かに今時のディスプレイよりは一回り小さい)ことと発色が悪い(彼女は写真加工などをするので、事務作業中心の私と違って、ディスプレイの色目は非常に気になるらしい)ということからの模様。

前回の増設記事はこちら

www.ksagi.work

 しかし物を見てみると、私が現在使用しているサブディスプレイよりも明らかに性能の良い物。私の方はというと、一つ作業をするとなるとその度にウィンドウを複数開いて作業している状況な上に、スケジューラーなど常時画面に表示しておきたいウィンドウなどもあるので、デスクトップは広ければ広いに越したことがないという状況である。これをわざわざ処分費用を払ってまで捨てることもないと考えたので、私の環境に増設することとした。

 

増設にかける費用は最小限に

 とは言っても増設するとなるとアダプタなどの手配は必要。ここでいくらも費用がかかるようでは本末転倒である。しかし以前にアダプタを見た時に、WUXGA対応に固執しなければかなり安いアダプタもあったことを覚えている。そこで今回対応はフルHDまでで良いのでVGA用の安いアダプタを探すことにしたところ、下記の品が浮上した。

とりあえず安価な物を選ぶことにした
こういうのもある

 さらに私のPCのUSB3.0ポートが既に塞がっていることから、同時にUSB3.0ハブも安価な物を購入する。これについてはどちらにしろいずれ必要となるはずのものであった。

これも安価なUSB3.0ハブ

 さてセッティングであるが、今回の最大の懸念事項は1つ。現在の私のシステムはメインディスプレイの1台、今までのサブディスプレイと既に2台のディスプレイがUSB接続でぶら下がっている状態であること。ここに新たなディスプレイを加えることで競合を起こさないかということだけである。今回のアダプタは一応Windows10対応を謳っているので、通常の環境だと動作に問題がないはずだが、私のような特殊環境に関しては保証の限りではなかろう。もうここは出たとこ勝負である。

 

懸念していたトラブルが発生したが、理由は思いもかけないところに

 このアダプタはドライバが内蔵されており、接続すると外部ドライブとして認識されるので、まずはそこからWindows10用のドライバファイルをインストールして再起動してくれとの趣旨が添付された「英語マニュアル」に記載してある。なおマニュアルの英語は、TOEICが限りなく確率論から導き出される点数に近いという私の英語力でも、問題なく辞書もなしに読めるレベルの平易さである。

 しかし実際の作業ではここでトラブルが起きた。USB3.0ハブを接続し、その先にこのアダプタを接続したところ、確かにドライバのファイルが見える。そこでそれを実行・・・した途端にマシンが凍ってしまったのである。しばらく放置したところマニュアルに記載してあるようなインストール画面は出ず、例のUSBデバイスが切断された時の音が発生して「USBデバイスに問題があるために接続が切断されました」とのメッセージが。

 「おいおい、いきなり行き詰まったかよ。」と毎度のごとくの愚痴が出るが、まあこの程度のトラブルはある意味想定内。とりあえずマシンを再起動してみたが状況は変わらない模様。そこでUSB3.0ハブのトラブルも想定してポートを差し替えてみたが状況は変わらず、大体現在のメインディスプレイの1台をこのハブに差し替えているのに、それは問題なく動作しているからハブのトラブルでもなさそう。

 いっそハブを外してダイレクトにPCにつないでみようかと思ったところで、ハッと思いつく。そこで空いているUSB2.0ポートにつないでみたところこれが大正解。今度はファイルを起動させるとインストール画面がキチンと出てくる。結局のところ分かったのは、USB3.0対応デバイスのはずなのに、最初のドライバインストールはなぜかUSB3.0ポートからは上手く出来ないという謎設定。これがそもそものこの機器の仕様なのか、私の環境の固有の問題なのかは不明である。

 

ドライバさえ入ってしまえば問題なし

 ドライバさえインストール出来れば、次にマシンを再起動させたところ、起動にはやや時間がかかったものの問題なくディスプレイが表示され、USB増設の3台のディスプレイが特に競合することもなく表示されている。

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中央が今回増設したディスプレイ

 後は壁紙の設定をするだけ。なお以前の時にはMuiltWallPaperを使用すると言ったが、現在のWindows10にはマルチディスプレイの壁紙を個別に変更する機能があるようである。Windowsの「設定」から「個人用設定」を選択、背景のところの画像を選んでください参照で壁紙にする画像を呼び出しておいてから、その画像のところで右クリックをするとモニターを選択できるようになっている。この方がはるかに手軽である。

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選択した画像の上で右クリックでこのウィンドウが出る

 さてこれで私のデスクトップは異常に横長の配置になってしまった。なお壁紙は左から松本城、弘前城、松山城、姫路城、丸岡城の現存天守のもの。完全な城オタデスクトップである。

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超横長デスクトップ

 もっとも現在のディスプレイ配置は横長にしすぎたせいで、正面は左から2番目のディスプレイ(弘前城)であることから、一番右端のサブディスプレイは右手やや後方という非常に視認しにくい位置になってしまっている。これでは扱いにくいので、その内に台を新造してこの小型ディスプレイは3番目のディスプレイの上方に配置することを考えているが、それはまた別の機会。恐らく極めてお手軽な日曜大工をまたすることになろう。

 

Windows10をアップデートしたらPCの音がおかしくなった

Sound Blastaerが突然におかしくなった

 先日、マイクロソフトから半ば脅迫めいたメッセージでWindows10のアップデートを強制されたのだが、どうやらその後にSound Blasterの音がおかしくなるというトラブルが発生したのでその報告をしておく。

  

私の使用しているSound Blaster Audigy Fx

 OSのバージョンアップ自身は例によってクソ長い時間はかかったものの問題なくPCは再起動したのだが(場合によってはここで再起動しなくなることがあるのが怖いところ)、どうやらその時にオーディオ設定がおかしくなったらしい。しかし実のところ、この時にはそのことには気づかなかったのである。というのも、一応音は出ていたから。ここで突然に音が出なくなるなどというトラブルがあったらすぐに分かるが、そうではないのがタチの悪いところ。

 サウンド設定がおかしくなっているのに気がついたのは、今日「アンコール都響」を聞こうとしてエムキャスにつないだ時。番組が始まったのにナレーションの音声が全く聞こえなかったのである。後で始まった都響の演奏は一応音は聞こえるのだが、とにかく音声レベルが低いしどうにも籠もった音声になる。何となく音の設定がおかしくなっているようであることにこの時に初めて気がついた。

 

確認したところ音域バランスが無茶苦茶なよう

 ただこれだけだとエムキャスの方で何かトラブっている可能性もある。そこでYouTubeの音声を聞いてみることにした。ここで視聴したのが、幻の70年代風ロボットアニメゲーム(実はシューティングゲームである)「ゲッP-X」のOP。どこからどう見ても怪しさ全開の作品にも関わらず、これの主題歌を歌っているのがアニメの大王こと、ささきいさお。大王の隠れた傑作なのである。

www.youtube.com

アニメの大王による隠れた名作(迷作?)です

 これを聞いたら異常は一発で分かった。明らかにボーカル帯域が引っ込んで聞こえる。本来なら大王ボイスが前面に出てこないといけないのに、まるでミュートがかかったようになってしまって、バックの音だけが聞こえてくる。どうやら声の帯域がもろにレベルが下がっている。まるで昔あった「普通の音声入りCDでカラオケにする」という装置のような音声である。

 とりあえず最初に考えられる対処はまずは再起動。しかしこれは変化なし。次にWindows10の設定からオーディオに関する設定を見てみたが特に異常なし。OSアップデートでドライバが不整合を起こした可能性を考えてドライバをダウンロードして再インストールしてみたがこれも効果なし。

 

一旦行き詰まるがようやく原因の推測がつく

 正直なところここで行き詰まった。ネット検索をしたものの該当例はなし。ガックリして冴えない音声を聞いていた時に1つ閃いた。「そう言えばこういう変な音声を聞いた記憶がある」。記憶を辿ってみると、サラウンドの設定をしくじった時だった。そこで思いついてWIindowsメニューのcreativeを辿ってみると、Sound Blaster Audigy Fx コントロールパネルがあるのでそれを起動してみる。

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WIndosのメニューからcreativeのツールを起動

 起動したパネルを見た途端に「あっ、これだ!」と原因は瞬時に判明した。Surroundの設定のところになぜか3Dがチェックされていた。私のシステムはステレオシステムなのでここはステレオにしていたはずである。こんなところ触ったことはないのだが、どうもOSのアップデートの時に勝手に設定が変更されてしまったようだ。

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サラウンドのところが3Dになっている

 とりあえず設定をステレオに戻す。

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設定をステレオに戻す

 すると見事に音声はかつてのように戻った。YouTubeを再生してみると大王の美声がしっかり聞こえるし、さらに影山ヒロノブの幻の傑作「流星機ガクセイバー」もバッチリである。宙明節に乗っかったパンチのあるボーカルがビンビンと響いてくる。これで明日から問題なくベルリンフィルが聴ける。

www.youtube.com

歌・影山ヒロノブ、作曲・渡辺宙明の幻の傑作OPは必聴

 それにしてもやはり恐るべきはマイクロソフト。一体どこまでシステムをかき回すのやら。

 

PC用スピーカーのセッティングを見直す

ライブ配信をより快適に視聴するためにスピーカーセッティングを見直す

 昨日、東京交響楽団のライブ配信を聴いたが、その時に以前から気になっていた現在のPCサウンドシステムの弱点を痛感することとなった。それは「スピーカーの間隔が狭すぎるせいでモノラルに近い聞こえ方がしてしまう」ということだった。

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今までのスピーカーセッティング

 現在のセッティングは間に合わせ的にディスプレイの上の棚にスピーカーをセットしたものであるが、棚の幅がディスプレイ分しかない上に、スペースの関係でスピーカーを横向きセッティングにしているからどうしても両スピーカーの間隔が狭くなるという難点があった。

 

セッティング位置を考える

 そこでスピーカーを棚から外に出してディスプレイ幅よりも広げることにした。最初はデスク面に直置きを考えたのだが、実際にやってみるとディスプレイの位置が低いのが災いして、スピーカーが半分ディスプレイで隠れる状態。するとやはりどうしてもこもった音になる。低音などは回り込むが、高音はやはり直接的にスピーカーが見えている状態でないとどうしてもレベルが著しく低下するので、高音の伸びないボンヤリした音になってしまう。

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スピーカーが隠れてしまうので音がこもる

 そこでスピーカーは上置きのまま、棚の外に配置する形を考えることとした。ただその場合に問題になるのはセッティング場所である。右側スピーカーはPCラックの棚の位置を付け替えてそこに置くのは良いとしても、左側スピーカーの置く位置がない。

 

スピーカー棚を自作することで解決

 というわけでラックの支柱から出っ張ったスピーカー棚を製作することにした。ホームセンターに出向くと、手頃な端材を調達してそれをカットしてもらう。さらに固定を2本のネジだけに頼ることになるので、全体がグラグラしてしまうといけないので、3枚の板をコーナー組にして、ボンドとネジでガチガチに固めた上で、念のために金具も1つ使用して強固なものに組み上げた。

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金具も使ってガチガチに固めた

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白線の部分に固定ネジが2本通っている

 これをラックの棚用のネジ穴(貫通穴である)を使用して2カ所でネジ止め。例によって私の木工の常で見た目はあれであるが、かなりガッチリと作れたのでスピーカーがいくら音を出してもそれでグラグラくるようなことはない。

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新セッティング決定

 早速ベルリンフィルデジタルコンサートホールで確認をするが、やはり以前よりはステレオ感が良好である。今回の費用は端材だけなら300円程度だったのだが、金具補強までしたことで費用がかさんで900円弱。まあ効果を考えれば安いものだろう。

 

PC作業用にゲーミングチェアを新規購入した

バタバタになった以前の粗悪品をリプレースする

 現在私がPC作業に使用している椅子は、数年前にAmazonで購入したものである。この時、ちょうどそれまで使用していた事務用椅子の溶接が割れてしまって困っていたところ、Amazonの特売で適当な椅子が出ていたら購入した次第。

 もっともこの時に買った椅子は結果から言えば失敗だった。典型的な安物買いの銭失いというか、中国製にたまにあるのだが耐久性皆無の粗悪な合皮製品に当たったようで、汗をかいた状態で椅子に座っていたら、すぐに表面がシワシワになって浮いてくるようになってしまった。その内に浮いた表面素材が剥がれて黒いビニルの切れ端が大量に出るようになってしまった。

 それでも剥がれたところを補修用シールでしのぎ、座面には座布団をおいてダマしダマしで使用していたのだが、さすがに座面の表面が全面崩壊を始めるに及び、これは限界だと判断せざるを得なくなった。

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なにしろ座面がこの惨状

 

ニトリを視察したが、結局はAmazonで購入

 とりあえず椅子を探しにニトリまで出向いたのだが、そこで分かったのは、私がかつて椅子を買ったときにはPC作業用の椅子と言えば事務椅子に分類されていたのだが、いつの間にやらPC作業用の椅子はゲーミングチェアが標準になっていたという時代の変化。いや、私はゲームは全くしないのだが・・・。まあゲーマーと遜色ない時間椅子に座っているから、作業性が良くて疲れないというのは重要ではあるが。

 ニトリでこれという椅子に目星を付けたが、ここのところのリモートワーク増加の煽りか在庫切れで、次の入荷は最短で4/8とのこと。これでは話にならない。結局は他の家具屋も回って何種類かの椅子を試してみたが、いずれも「現品限り」とのことで買う気にはならなかった(普通の家具と違って椅子の現品は流石にリスクがある)。結局は帰宅してAmazonで探すことにした次第。

 PC、椅子でキーワード検索でザクッと調べてみると出てくるのはほぼ類似したデザインのゲーミングチェアばかり。実質的に選択の余地はほとんどないようである。そこでAmazonで一番売れているという奴をチョイスした。

     
私がチョイスしたのはこれ。色違いもあり。

 ものは2日後の夜に到着。1辺1メートル以上ありそうな巨大な箱が到着。私の部屋では組み立てるスペースがないので、玄関先で箱を開けてヒッチコヒッチコ組み立てることに。工具は六角レンチが付属しているので不要だが、トータルで大小のネジを20本以上締める必要があったので、組み立て作業には30分ほどかかり、冬の最中に汗だくになることになった。

 

質感、機能等はまずまず

 組み立て上がったところで部屋に据えてみるが、なかなかの存在感。なお気になる材質だが、前の椅子とは手触りが違うことからあのような粗悪な合皮ではないだろうと思われる。実際に風呂上がりに身体がやや湿った状態で座ってみたが、特に表皮が浮き上がるとかいった様子は見られなかった。

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まずまずの感じである

 肘掛けの高さ調整も出来、リクライニング機構も持っているので機能的には不自由は全くない。気になるとしたら、後の首筋に当たるクッションが、私が座高が高いせい(身長は低いのに)で毎回上に引き上げないとやや位置が低めであること。引き上げた状態で固定できれば良いのだが・・・。

 これで快適なる作業環境も確立である。さて今後もこのブログの執筆に勤しむか(笑)。

 

ディスプレイを増設してトリプルディスプレイ(+1)環境を構築する

ディスプレイ購入

 先日、ディスプレイ台を製作したが、併せてディスプレイの方も発注をかけていた。注文先はデルダイレクトで、発注したのはP2421。WUXGA(1920×1200)のディスプレイである。最近はハイビジョンに合わせたFHD(1920×1080)のディスプレイの方が圧倒的に多いのだが、やはりテキスト主体で仕事に使うディスプレイと考えた時、この高さの差は意外と印象に響く。と言うので、以前からWUXGAの適当なディスプレイを探していたのだが、この度このサイズのディスプレイが割引で2万円台になっていたので決定した次第。

上の型のようなFHDのものなら多数あるのだが
デル株式会社
結局はデルダイレクトのサイト内を探しました

 注文をかけても受注確認のメールが来なかったので、キチンと注文できていたのか不安になったが、メールは注文の翌日の大分経ってから送ってきた。そして本日仕事から帰宅すると自宅にデルダイレクトからディスプレイの段ボール箱が配送されていた。やけにドデカいのにほとんど何も書いてない無粋な箱である(笑)

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実に無粋なDellの箱

 

接続のためのアダプタを購入

 さっそく組み立てるがスタンドをネジ止めしてディスプレイはカチンとはめ込むだけだから、バカでも組み立てられるようになっている(笑)。さすがアメリカ人向け(笑)。組み立てて設置したら配線だが、ここでUSB接続のために購入しておいたのがIO-DATAのUSB-RGB3/H。FHDまで対応のアダプタは多数あり、中には安いものもあるのだが、WUXGA対応となるとマイナーになるのか製品の選択が極端に限られる。その中で選んだ品。

     
USB3.0をHDMIに変換するアダプタ

 これは説明書によると接続前に事前にドライバをインストールしておく必要がある模様。ろくに説明書を読まずに焦って接続したら認識にしくじることになるらしい。ドライバは一応CDがついているのだが、説明書にはHPから最新のドライバをダウンロードしろとのこと。以前にSoundBlusterを接続した時に、付属のドライバをインストールしたことでトラブルに遭遇した体験もあるので、ここは素直にHPから最新ドライバをダウンロードしてインストールする。

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外箱はデカイが本体は小さい

 ドライバをインストールしてから本体をUSB3のポートと接続したら、お馴染みのピンポロロンの音がしてUSBデバイスを問題なく認識した模様。既に小型ディスプレイを1台、USB接続しているのでそれとの競合が心配だったが、問題なく接続出来たようである。

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本体にケーブルを2本刺すだけ

 

接続出来たら画面の調整を

 後はディスプレイとアダプタをHDMIケーブルで接続、ディスプレイを起動して問題なく画面が写るので、後はWindowsの設定のシステムのディスプレイの項目で増設したディスプレイを狙った位置に移動させる。

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Windowsの設定画面でディスプレイをセット

 これで目出度し目出度し・・・なんだが、実は壁紙がおかしなことになってしまっているので、これを修正する必要がある。

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壁紙がズレてしまっている

 

マルチディスプレイに合わせて壁紙を変更する

 この時に使用するのがフリーソフトのMultiWallPaper(窓の杜からダウンロード可能https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/multiwallpap/)。ソフトを起動すると今の画面構成が出ているので、ここに好きな写真をドラッグアンドドロップするだけ。私は今までの弘前城、松山城、姫路城に松本城を加えた。なお写真の縦横比には注意。

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ソフトを起動して写真をドロップするだけ

 これで私の環境もトリプル(+1)ディスプレイになり快適そのものである。広いデスクトップは心まで広々とする気がする。さあこれで、私も在宅ワーク・・・って本業の方は在宅勤務はないのだが。

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トリプル(+1)ディスプレイ環境が完成

 

性能的には十二分

 さて性能の方なのであるが、どうしても色目は今までのディスプレイと若干異なるのでこれは調整は必要。私は事務作業用なので、疲労を考えて明るさとコントラストは落とし目に調整する。なおUSB接続にしているが、USB3.0接続の上に私のマシンはHPのワークステーションと言うことでマシンのパワーは十分なので、目に見えて感じるほどの遅れとかはない。そもそも私はゲームなんかする方ではないのでこれで十二分。ベルリンフィルデジタルコンサートホール程度なら特にコマ落ちするような様子もない。

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ベルリンフィルを快適に試聴

 なおこれからディスプレイを購入する人にアドバイスしておくと、私はWUXGAにこだわったので何かと高くついたが、これは素直にFHDを選んでおいたら、ディスプレイでもアダプタでもかなり安上がりになる。だから動画を見るとかが中心でテキスト作業などをあまりしない人は、素直にFHDを選んだ方が賢明だとは思う。

 

数年ぶりのDIYでディスプレイ台のサイドデスクを製作する

ディスプレイのためにスペースにあった台を自作する

 私は元々は工作は得意な方ではないのだが、以前から家具に関してはスペースに合わせて合板で自作するという習慣になっている。しかしこの数年は部屋にスペースがなくなっていることから自作はほとんどしてなかったのだが、今回デスク横の物置になっているデッドスペースを有効活用するために台を製作することにした。

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このスペースを有効活用したい

 そもそもここに台を置こうと考えたのは、3台目(4台目)のディスプレイを設置するため。現在の私の環境は、主にWUXGA(1940×1200)のディスプレイ2台をメインに使用しており、USB接続で以前に使っていたIO-DATAの15インチ(1024×748)を補助として接続しているが、この15インチは実際には作業スペースとしては生きておらず(Googleカレンダーを出しっ放しにしてスケジューラとして使用しているだけ)、メインの2台でのみ作業を行っていた。しかし昨今はChromeの画面を次々と切り替えて作業を行うことが多く、デスクトップスペースが狭いと感じ始めていた。そこで今時はWUXGAのディスプレイも3万円以下であることだし、これにUSB用のアダプタをつけてトリプルディスプレイにしようと考えた次第。

 

デル株式会社
ディスプレイはデルダイレクトで購入予定 

 

 そうなるとディスプレイ設置スペースが必要となるので、PCデスク左のデッドスペースを台で塞いでここにディスプレイを設置してやろうと考えたわけである。

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現在のデュアル+1ディスプレイ環境 ちなみにライト兄弟が写っているのはHuaweiのタブレットPCでその横にあるのがpomera

 こういう「空きスペースに無理矢理に押し込む台」となると、まずは市販品でピッタリのサイズの者が見つかる可能性は皆無。そこでここはやはり自作するしかないという考えに至った次第である。

 

機能重視のお手軽木工(不器用な私向き)

 なお私の自作には大原則がある。それは「見栄えよりも機能重視」ということに尽きる。そもそも見栄えの美しいものを作るだけのテクニックを持ち合わせていない上に、見栄えを良くしようとすると塗装したり何やらととにかく時間と手間がかかるので「そこまで暇を割けない」というのが一番の原則。だから「使えればそれで良い」という考えてある。そのために昔に私が作った家具類はすべて合板製(デッドスペースの奥に見える家具類がすべてそうである)で、塗装をしなくても良いように荒いラワン合板でなく目の細かいシナ合板を使用していた(本来はこのシナ合板を塗装すれば非常に綺麗に仕上がるのだが)。もっともデスクに使用するとなると、天板が合板のままではあまりに滑らかさ等で劣ることになるので、今回は天板にはパインの集成材、足の部分にはヒノキの角材を使用することにした。

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パイン集成材の貼り合わせで作ったPCラック兼サイドデスク

 このタイプの工作は数年前に現在のPCラック兼サイドデスクを製作した際に用いた手法であるが、作ってみると思いの外具合が良かったので、今回もこのパターンを用いることにした。なおサイドデスクの場合は釘を使わずに木工用ボンドによる貼り付けだけで製作したのであるが、今回は構造的にやや無理のある形をとらざるをえない事情もあり、強度を持たせるために補強金具を併用することにした。

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足の部材のコーナーは金具で補強

 

ホームセンターで材料調達

 まずはホームセンターまで行って材料を調達。天板はパインの集成材の600×450×18のものを、スペースに合わせて550にカットしてもらった。足になる部分はヒノキの1820×40×27の角材を奥に隠れることになる棚の高さに合わせてカットしたものを二組。高さを合わせたのは、そうしないと奥の本棚の本が取り出せなくなるから。なお本箱のような複雑なものを製作する時は設計図及び板取図を製作するが、今回は天板に足をつけるだけという単純極まりないものなので構造は頭の中で組み立てて計算した。

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今回調達した材料及び工具

 これに木工細工には必須の木工用ボンドを調達(永らく使っていなかったので、所有していたものは固化して使用不可になっていた)。後は金具大小を4組×2セット。さらにこれを固定するための皿型のステンレス木ねじである。

 使用する工具は今回は釘を使わないので金槌は不使用。なお釘が上手に打てないという人は金槌の選択を間違っている場合が多い。釘を打つのが下手な人は軽めの金槌で怖々とチョコチョコ叩くので曲がるのである。実は私も昔は釘を打つのが下手だったが、ある時に金槌が悪いのではないかと思い至って、頭の重めのしっかりした金槌を購入したら、面白いほどに釘が真っ直ぐに打てるようになった。最初にキリやドリルなどでガイド穴を作って釘を立ててから、それを板の中途まで打ち込んだら、最後はズレないように木を押さえて、力任せに数回で釘を打ち込んでしまうのが鍵である。

     
私が使用しているのはこの手の充電式タイプ

 なお初心者でも持っていると便利な電動工具と言えば、何と言っても電動ドリル。私も部屋に合わせて木工を多数する必要に迫られた時にこれを購入した。釘を打つ下穴を開けるのにも使えるし、今回のようにネジ止めを使用する場合にはこれは不可欠である。自分で木工などはしなくても、組み立て家具などを製作する時に使用できるので、一台持っていて損はない。

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金具は電気ドリルでネジ止め

 

製作は至って簡単

 以上の材料を揃えたらまずは足の製作から。基本的には3本の角材を貼り合わせて片側の足を作ったものを金具で止めるだけ。まずは木工用ボンドで貼り合わせてから、数時間経ってそれが動かなくなってから金具を後で取り付けた方がズレたりしないので楽である。

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足をコの字形に組んで天板に取り付けた

 結局はそれを二組作ってから、天板に裏側から取り付けてこれで完成。実にお気楽木工である。本来なら強度を持たせるためにはコの字の足の中央にもう一本桟を付け、さらに二組の足の間を桟で接続するべきなのだが、今回はそれをしたらデスク下のスペースにアクセスするのに困ることになるのであえて省略した。だからこそ強度不足を補うための金具の使用である。

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ようやく完成

 非常にお気楽極楽な木工である。不器用な私でも一応の物が出来るように、なるべく簡単にアレンジしての木工なので、本格的にDIYをやる人が見たら鼻で笑うだろう。元々私は子供の頃から、計画は壮大だが手がそれに付いていかないので、出来上がった作品が構想と似ても似つかないものになっている「構想倒れ男」と散々言われていた人間なのであるから、まあこの程度が限界である。

 そもそも私の木工知識や経験なんて、中学校時代の技術家庭科で学んだものがベースである。そこから始まって、今では金槌を奮い、時には半田ゴテまで持つ(ただしノコギリはまともに引けないので板のカットはいつもホームセンターにお任せである)のであるから、中学校の実技教科のありがたみを今更ながら感じている。実際に音楽と美術はそれがベースで生涯の趣味となり、体育は現在運動する時のベースとなっているのだから、実技教科侮り難しである。私のブログを読んでいる現役中学生なんかいないだろうと思うが、もしいたら「入試に役立たないと実技教科を侮るな。これらは人生に役に立つ。」と声を大にして言っておきたい。

 

今回の経費の復習

 さて、これで台は完成した。後はディスプレイの到着を待つだけである。昨今はテレワークのご時世に合わせて自分のデスク周りをリフォームする人が増えているらしいが、私もコロナが流行しだしてから、PCの音響システムを強化したりなどを行っており、今回はさらにその集大成となりそうである。

 ちなみに今回の経費は
天板用パイン集成材 1350円
足用ヒノキ材    1067円×2
カット費用     30円×4
ステン金具小    249円×4
ステン金具大    299円×4
木ねじ短      150円
木ねじ長      150円×3
木工用ボンド    189円

合計        6585円(税込み7243円)

 金具やヒノキ材などで意外と費用がかかってしまったので、もしサイズがピッタリの市販品があればその方が見栄えも良くて安くつきそうだが、まあそんな都合の良いものは存在しないだろう。それにしても改めて消費税の高さが身に染みる。

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これで準備は整った

 

チョン・ミョンフン指揮のロイヤルコンセルトヘボウのライブ

世界の一流オケのHPを一回りして見ました

 さすがに世界の主要オケの中にはライブ配信に対応しているところは少なくないようである。中にはニューヨークフィルのようにcoming soonのところもあるが、大抵のところは何らかのライブ配信を始めており、しっかりと有料化に踏み切っているところも少なくない。

www.concertgebouworkest.nl

 そんな中でロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団のサイトで無料配信されているチョン・ミョンフン指揮の無観客コンサートの模様があったのでそれを視聴。なおサーバが貧弱なのか通信回線に問題があるのか、途中で凍ったりすることもあったし、映像のレベルも今ひとつなのが残念なところ。さすがにこの辺りはベルリンフィルデジタルコンサートホールなんかはしっかりしているんだが(そりゃ有料放送でこれだったら「金返せ」ものだから)。

 

ロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団ライブ配信(2021.1.8)

チョン・ミョンフン指揮
リヴィウ・プルナル(ヴァイオリン)

シベリウス ヴァイオリン協奏曲
ブラームス 交響曲第4番

 ヴァイオリン協奏曲に関してはコンサートマスターであるプルナルの演奏も、指揮のチョン・ミョンフンも共に適度に抑制のかかった感情に溺れすぎない演奏。かといって無機質な演奏というわけではない。旋律の美しさがかなり正面に出ている。元々この曲は大仰にドラマを訴えるものではないので、非常に適度な情緒という印象。

 さてブラームスの交響曲である。この曲は冒頭からかなりメロドラマチックな旋律が繰り広げられるので、これがゲルギー辺りならさぞかし壮大なメロドラマ演出をするだろうななどと想像するところであるが、チョン・ミョンフンの場合はもっと淡々というか、メランコリックな感情よりもアンサンブルの美しさを正面に出してくる演奏。そしてそういう辺りになるとさすがにコンセルトヘボウの弦楽陣は実に分厚い。単純に目先の感情を表面に出すというよりも、もっと大きなスケールでのドラマを組み立てるという演奏である。溺れてはいないのにドラマチックというのはチョン・ミョンフンならではのバランス。オケの技倆によっては一つ間違えたら単なる眠い演奏になる危険もあるが、その辺りは「任せて安心コンセルトヘボウ」でもある。下手に煽らずともパシッとまとまった演奏をするのはオケの技倆。

 チョン・ミョンフンらしいというか、王道中の王道のような印象も受ける演奏である。ドラマで喩えると小手先での泣かせや意表を突くなどいう演出に溺れずに、淡々と描くべきものを描きながら終わってみると感動的なドラマになっているというところ。

 

PCオーディオシステムの調子も上がってきたようで

 今日は計画していたコンサートに出かけられなかった腹いせ(笑)もあり、部屋でライブ配信を堪能ということになったが、昨日からPC用スピーカーを全開でバンバン鳴らしていたせいもあって、ここのところの寒さで半分凍りかけてやや音に硬さが出ていたスピーカー(PC作業中はほとんど音を出していないので)もエージング及びウォームアップが出来たのか、段々とこなれた良い音が出るようになってきた。やっぱりスピーカーは定期的に鳴らしておく必要があると、今更オーディオの基本を痛感。

www.ksagi.work

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 ちなみに私が導入したPC用小型スピーカーとFostexのサブウーファーシステム、廉価で導入したシステムであるのだが、調子が載ってきたら意外にスケール感のあるよい音を出す。

   

スピーカーはこの廉価なものである

   

ちなみにサブウーファーはこの小型のもの

   

なおアンプだけはピュアオーディオ用のそこそこのものを使用

 

 

20年以上ぶりにPCのキーボードを更新した

20年来の戦友との別れ

 私は日本橋で探してきたメカニカルタッチのキーボードを20年以上愛用していたのが、さすがに最近はガタが出て来ていた。それでもやはり手に馴染んでいるということでなかなか更新に踏み切れなかったのだが、最近はついに普通に押しただけでは反応しないキーや、1回押しただけなのに2文字入力されてしまうしまうキーなどが出て来始めてしまった。そこで一大決心で新しいキーボードを購入することにした。さらば長年の戦友よ・・・。

 本当なら日本橋にでも出向いて実際に触って確認したかったのだが、そんな暇もないし、結局はAmazonでポチることに。とにかく選択の基準としてはメカニカルキーボードであることは絶対として、問題はタッチ。私はカチャカチャ言うぐらいのキーボードが好きなのだが、最近は指の力が落ちてきているので、あまり固すぎるキーボードでも疲れそうだ。それでなくても最近は長時間入力作業をしていると指が痛くなってきて腱鞘炎を再発しそうになる状況。この辺りが思案のしどころである。

 一般的にキーボードの硬さは固い順から青軸→茶軸→赤軸となっている。青軸はまさにクリック感がしっかりあるキーボードで、カチャカチャいうタイプ。それに対して赤軸はクリック感のない柔らかいキーボードで静音キーボードでもある。私としては赤軸はないとして、茶軸にするか青軸にするかを散々迷ったのだが、結局は茶軸を選択した。選んだキーボードはこれ。

     
メカニカルキーボードで比較的安価なもの

 

ズッシリと安定感があってなかなか

 Amazonからは2日ほどで到着。梱包を持った時に驚いたのはそのズッシリした重さ。以前のようなプラスチック土台のキーボードと違い、基台にアルミでも使っているようでかなりしっかりしている。これだと少々荒っぽいタイピングをしてもキーボードががたつくということはなさそうだ。それに机に設置した時にキーボードが揺るがずに安定する。

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梱包からしてズッシリしている

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早速PCの前に据え付ける

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実に収まりがよい

 以前のキーボードはPS2でしかもキートップは完全にはげてしまっていて何が書いてあるか分からない状態。私は日頃からカナキー入力なので、日本語入力の時にはキーは指が覚えているから問題ないが、たまに英字を入れる時に大苦戦していた。これでそれは解消されることに(笑)。

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この度退役となった私の戦友

 

まだ手に馴染んでいないがこれから慣れていくところ

 まだ新品のキーボードだから、指に当たる感覚がザラッとしていてまだまだ「自分のものではない」という感覚がある。恐らく使い込んで手垢が付着してきたら手に馴染むようになるだろう。よくどうも他人のものは初めて手に取った時にしっくりこないという感覚があるが、これは私は「自分の手垢が付いているかどうか」を指先が感じているのだろうと推測している。だから中古品などは最初は他人の手垢を感じて不快感につながるが、それが使い込んでいけば自分の手垢にリプレースされて馴染んでくる。私は人間の指先にはそういう感覚があると考えているのだが、だれか科学的に証明してくれないだろうか。

 ザクッと触ってみたところ、キー入力の安定感は流石である。なお最近私はキーの入力順が入れ替わるというタイプのタイプミスを頻発していたのだが(例えば「あおいろ」と入力する時に「あいおろ」と入力してしまう)、これはキーボードががたついて来ていたせいで、タッチが不正確になっていたことが原因と判明した。作業効率の改善に貢献しそうである。

 ただキーのタッチは「やっぱり青軸にした方が良かったかな」というのが本音。キータッチ自体はやや重めだが、カチッと言うクリック感がないのがやや寂しい。改めてこうして入力してみると、私はあのカチャカチャいう音でタイピングのテンポを取っていたということに今更ながら気がついた。そもそも職場などと違って自分の部屋で使うキーボードなので少々音がしても問題ない。こりゃ次に買う時には青軸にしよう(と言って、次に買った時には老化で指の力が落ちていて、キーが固くて困るということになる可能性もないではないが)。

 なお今回は合わせてキーボード清掃用のブラシも購入。これが安物だが、刷毛の硬さがちょうど良い。これで定期的にキーボードの清掃も出来そうだ。

     
意外に使いやすいブラシ

 

東京シティフィルの無観客演奏会をYouTubeで視聴、さらにN響の無料配信も

 東京シティフィルが6/26にオペラシティで行った無観客ライブ(どうやらリアルタイムライブ中継もあったらしいが私は知らなかった)がアーカイブ公開されているようなのでそれを視聴した。


第335回定期演奏会 (ベートーヴェン:交響曲 第7番 イ長調 Op.92)/指揮:藤岡幸夫

 指揮は藤岡幸夫。オケはコロナ後には標準となっている10編成の模様。ソーシャルディスタンスには配慮しているが、楽譜台は1プルト辺りに1台になっており、オケの配置としてはそう違和感はない。なおシティフィルはこれがコロナ後初の正式公演になる模様。

 

東京シティフィル第335回定期演奏会(6/26公演)

指揮:藤岡幸夫
東京シティフィルハーモニック管弦楽団

ベートーヴェン 交響曲第7番
エルガー 夕べの歌(アンコール)

 やはりオケも指揮者も感じるところがかなりあるようで、特に指揮の藤岡はかなり感情の入った熱い指揮であり、そのテンションは終盤にかけて盛り上がって行っている。これに対してオケの方であるが、こちらもかなり熱い想いは感じられる。もっともどうしてもアンサンブルが完全とは行かず、藤岡の興が乗ってきて突っ走り出せば出すほど、所々危ない部分がどうしても出てしまう。

 とは言うものの、そういう技術的な面を越えた熱い想いのようなものは、画面を通じてさえ伝わってくるようであった。無観客というオケとしては異質な環境であっただろうが、それでも何かを伝えたいという気持ちは音楽を突き動かすのであろう。


 藤岡は先日の関西フィルのコンサートでもかなり熱い指揮(やや暴走気味に感じられたところもあったが)を披露したのであるが、やはり様々思うところはあると思われる。なお関西フィルでもプログラム変更になった「仏陀」を、いつか近日中に必ずやりたいと言っていたが、本公演も元々の予定を大幅変更になったことから、予定のプログラムは必ず近日中に行いたいと発言していた。無事に開催可能となる社会状況が訪れることを祈るのみである。

 

N響もHPでアーカイブ録音を順次公開の模様

 シティフィルだけでなく、永らくまともにコンサートを開催できていないN響も過去の演奏をHPで順次公開する模様である。期間限定なので要注意。

(スケジュール)

www.nhkso.or.jp

 第1回のトン・コープマンの「ジュピター」が配信中であるが、こちらはライブ映像だけでなくハイレゾでの音声配信もある模様。

(映像配信)

www.nhkso.or.jp

(ハイレゾ音源)

gate2.primeseat.net

 なおハイレゾでDSD11.2MHzで再生するにはマシンスペックや回線に条件がある模様。私のシステムはHPの数年前のワークステーションで回線は普通のローカルケーブルテレビ。これで問題なく再生できているようだから、そうハードルの高い条件でもないようである。私のPCサウンドシステムでご機嫌なサウンドが再生されている(さすがにライブ映像の付属音声よりは大分音質が良い)。ハイレゾ対応を謳っていたスピーカーが初めてその真価を発揮したか(笑)。

www.ksagi.work

 巨匠トン・コープマンの手にかかるとN響がまるで古楽アンサンブルのような音を出すのは驚き。ピリオド奏法のためにあっさりとした風味でやや快速なテンポでの軽妙な演奏。この軽やかさはモーツァルトのモーツァルトたる所以とも思えてくる。実にクリアで明快な演奏である。

 今後も2週ごとにしばらく新プログラムが送信されるらしいので注目である。