いざ、金沢へ
いよいよ夏休み、私の会社でもちらほらと休暇を取る者が現れだした。私もそろそろ夏休みを取るつもりである。夏休みを取るとすれば目的は東京遠征。毎年この時期には東京では夏休み向けの展覧会が多数開催されており、それは是非とも見学したい。さらに日程調整のために各種事前調査を行ったところ、ミューザ川崎でサマーミューザなる音楽祭が開催され、在京のオケが日替わりでコンサートを開催するらしいことも判明している。それならこれも絡めた方が何かと便利とのことで定まった日時がこの週末である。さらにはどうせ遠征するならこの際に金沢と長野にも寄っておきたいと考えて、今回は金沢から北陸新幹線で東京入りするという変則ルートになった。
水曜日の仕事を早めに終えるとそのまま新幹線で新大阪へ。ここから金沢入りはサンダーバードである。新大阪から金沢までは2時間以上かかる。本来なら北陸新幹線は新大阪か京都と接続しないと無意味なように思えるのだが、未だに日本は東京中心主義が強すぎる。
金沢に到着したのは既に日も暮れた7時過ぎである。まずは重たいキャリーをホテルに預けたい。今回の宿泊ホテルはマンテンホテル金沢駅前。かつての定宿のドーミーイン金沢が宿泊費の高騰で使い物にならなくなった昨今、それに代わって使用している北陸地域のローカルホテルチェーンである。先日の福井遠征でもマンテンホテル敦賀を使用している。
夕食のために夜の金沢へ繰り出す
とりあえずチェックインを済ませて荷物を置くと、早速夕食に繰り出すことにする。金沢に行くと決めた時から、夕食を摂る店は既に決めている。東山の洋食店「自由軒」。ここに行くには橋場町を経由するバスに乗る必要があるのだが、残念ながら今はちょうどバスの間で次のバスまで30分ほどあるようだ。そこでグーグル先生にお伺いを立てたところ、徒歩で25分ほどとの仰せ。そこで意を決して夜の金沢市街を散策することにする。グーグル先生の指示に従って路地をウロウロ。金沢の町は路地が複雑であるが、それが町の風情になっている。どことなく懐かしさを感じる町で、私の心の原風景である長田の町並みにも相通じる部分がある。いずれまたもう少し涼しくなってから、この路地を目的もなく散策してみたい気もする。
30分弱で自由軒に到着。既に先客がいるがしばし待つことにする。以前と店の雰囲気は全く変わっていないが、今回は外国人客が大量に来ていた。金沢に外国人が増えているというのはどうやら本当らしい。10分ほど待ったところで席が空く。
注文したのは「オムライス」と「ビフカツ」。ここのオムライスはケチャップを使わないのが最大の特徴でHPによると醤油を使っているとか(私はコンソメベースだと思っていた)。このオムライスは以前にカルチャーショックを受けたもので、最初は「ケチャップを使っていないオムライスなんて・・・」と思っていたのだが、これを食べるとこちらの方が味が引き締まっていて正解のような気がしてくる。久しぶりにこのオムライスが食べたくなったのがここを選んだ最大の理由。
洋食屋でビフカツというのは関西人には定番メニューだ。ここのビフカツはなかなかに良い肉を使っているが、一番のポイントはあくまでビフカツであること。よくある残念なパターンは、肉は良いがステーキに衣をかぶせただけのようなビフカツがあるが、ここのは肉と衣が一体となってビフカツとしての存在をアピールしている。これがビフカツとしての正解。見事である。
久しぶりに金沢の洋食を堪能した。これで本遠征の主目的は達成・・・というわけではないが、そんな気がしてきてしまった。先日は福井で「我が心のソースカツ丼」を久々に堪能してきたところだが、どうも私の中では北陸と洋食は切っても切れない関係にあるのである。同様の関係は別府とボルシチ、函館とウニにもある。
帰りはバス停をのぞいたらちょうどバスが数分後に来るようだったので、それに乗って戻る。バスは貸切状態で金沢駅へ。
ホテルに戻ると大浴場で入浴して疲れを抜くと、ネットで調べ物をしてから明日に備えて就寝するのだった。
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