京都をブラブラする
翌朝は8時頃に起床するとバイキング朝食。品数は少なめだがまあ燃料補給には十分。
このホテルは土日はチェックアウト時刻は11時とのことなので、そのギリギリまで部屋でゴロゴロしてからチェックアウト。そもそも今日はコンサート以外には全く予定がない。
何の予定もないのでプラプラと河原町を散策。高島屋を覗いたら琳派展絡みでわけの分からない屏風を展示していたりする。ここで昼食を摂ろうかとレストラン街を覗いたが、値段が高いだけでピンとくる店がなかったので再び町に出る。
結局は錦市場を散策。外国人観光客がかなり多く、金沢の近江町市場のように観光地化しているようだ。私は懐かしい冷やしアメを頂いたりしながら一回り。
もうボチボチ昼時である。市場の途中で見かけた「富小路うろこ」に入店。ここは本来はお酒を飲む店のようだが、ランチタイムには昼食メニューもある模様。「山芋の海鮮丼(1200円税込)」。
京都らしいと言うか、ボリュームの点では若干お上品な気もするが、味はまずまずだし全体としてはこんなものか。これ以外にもサワラの西京味噌焼きとかもあったので、昼食使いには良さそうな店だ。いろいろな酒を置いているみたいなので、飲兵衛なら夜に行けば良いだろう。
昼食を終えたがまだコンサートの開演時間には1時間以上ある。喫茶店ででもつぶそうかとも思ったが、近くに適当な店がない上にあまり甘物ばかり食べるのも体に良くない。結局はネカフェを見つけてそこでしばし時間をつぶすことに。どうも最近は「ゴルゴ13」ばかり読んでいる気がする。
1時間半ほどをネカフェでつぶすとコンサート会場に向かう。
大阪フィルハーモニー交響楽団京都特別演奏会
指揮/井上道義
Pf/ティル・フェルナー
モーツァルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調K.503
リムスキー=コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」op.35
第一曲目はどうもアンサンブルがカッチリとかみ合っていない印象で、音楽が全体的に混濁して聞こえる。今ひとつ冴えのない演奏であった。
二曲目のピアノ協奏曲はフェルナーの軽快なピアノ演奏はなかなかに良い。ただバックのオケの演奏については、どことなく大仰に聞こえてピアノソロと雰囲気が合致していると言いにくい部分があった。
最後のシェエラザードは、冒頭から金管のアンサンブルが不安定で先行きが懸念されたのであるが、演奏自体は尻上がりに調子を上げていき、最終的にはまずまずのレベルでまとまった。
井上道義のクネクネと体を大きく使った指揮(通称タコ踊り)はいつも以上に激しい印象であった。モーツァルトにおいてはそれはいささか大仰すぎる演奏につながってしまったように思われるが、シェエラザードでは振幅のある煌びやかな演奏となって合致していた。もっとも望むらくはもう少し緊張感があった方がこの曲はさらに良くなるように思えたのであるが。その点で残念ながら先のアクセルロッド指揮での京響の演奏のレベルには及んでいない。
図らずしも三日間でモーツァルトのピアノ協奏曲を23、24、25と連続で聞くことになったのであるが、演奏変われば曲が変わるというか、三者三様で非常に貴重な体験を出来た。私の感想としては二日目のペライアの24番は強烈に印象に残るものであったが、あれはあまりにもモーツァルトのイメージとはズレすぎており、最もモーツァルトらしいという点では三日目のフェルナーの演奏が一番であったように思われる。
結局は和洋のオーケストラ三昧となったのがこの週末。ウィーンフィルはいささか肩透かし感があったが、その分はロンドン響が楽しませてくれた。ウィーンについてはどうせ来年も来日するだろうから、その時に期待するか。まあチケットが取れるかどうかは別の話だが・・・。
この日は京都駅ビルで夕食を摂ってから帰宅したのである。