仙台駅前で牛タン以外の昼食を
動物園を一回りした頃には昼前になっていた。仙台に戻って昼食を摂ることにする。昼食は仙台駅前のパルコのレストラン街にある「豚道楽」で。昼から牛タンを食べる気もしなかったので、「豚汁定食」を頂く。特別に印象に残るメニューではないが、まあ普通に美味い。
さてこの後どうするかだが、全く何のプランもない。本来なら美術館に行くところだが、宮城県立美術館はちょうど企画展の入れ替え時期。仙台市博物館は「岡山県立美術館名品展」とのことで、何が悲しくて仙台まできて隣の岡山県立美術館のコレクションを見る必要があるかというもの。そこで昼食を摂りながらネットで諸々を検索。その時に以前に仙台について調べたときに少し気になったことがある地底の森ミュージアムを訪問することを思いつく。
地底の森ミュージアムを見学
地底の森ミュージアムは長町南駅から5分程度歩いたところ。この辺りは様々な遺跡が出ているようで、ミュージアムの手前でも遺跡発掘工事中の現場があった。マンションでも建設しようとして地面を掘り返したら遺跡が出たという雰囲気である。
地底の森ミュージアムは富沢遺跡を囲った形でそのまま建物を建てたという施設。展示物としては遺跡自体がほぼすべて。大ホールに氷河期の樹木やたき火の跡がそのまま保存されており、これが圧巻。上階のホールにはお約束の石器云々に関する紹介なんかもあるが、これはどこでも同じようなもの。
そろそろ開演時刻が迫ってきた。ミュージアムを後にすると今日のコンサート会場であるイズミティ21に行くために泉中央まで地下鉄で移動することにする。イズミティ21は泉中央駅のすぐ近くにある。地下鉄駅で○○中央という名前の場合は大抵新興住宅地が多いのだが、泉中央周辺もまさに新興住宅地という趣の町である。
イズミティ21大ホールは一階建ての結構大きなホール。仙台フィルは本来は日立システムズホール(仙台市青年文化センター)をホームにしているらしいが、現在はそちらが改修中なのでここを使用しているらしい。入りは7割というところ。
コンサートは先ほど37才という若さで夭折されたトランペット奏者の鎌田朋幸氏を悼む金管アンサンブルの演奏を行ってから開始される。鎌田氏の愛用のトランペットはティンパニの台の上に安置されており、今回は追悼コンサートの意味も兼ねている。
仙台フィル第303回定期演奏会
指揮:小泉 和裕
ピアノ:若林 顕
ブラームス:ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品83
ニールセン:交響曲第4番 作品29 「不滅」
小泉はつい最近に京都市響でニールセンの3番を振っており、それに続いてのニールセンということになる。
仙台フィルの演奏だが、追悼公演ということで気合いも入っているのか、なかなかに名演であった。若林のピアノも堂々としたもので、全体的に安定性の高い演奏という印象を受けた。場内もかなりの盛り上がりであった
仙台フィルは初めて聴いたが、今回を聴いた限りではなかなかに実力のあるオケとの印象を受けた。地方オーケストラにも頑張ってもらいたいところだ。
夕食に牛タンを食べると東京へとんぼ返り
コンサートを終えると仙台に戻って夕食にする。明日は京都でコンサートがあるので、今日中に東京に戻る予定。それまでに夕食を摂っておく必要がある。考えるのも面倒なので「利久西口本店」に立ち寄って牛たんのセットにタンシチューを追加。牛タンのフルコースである。久しぶりに仙台の牛タンを堪能。やはり大阪で食べるよりもここで食べる方が美味い。
夕食を終えると新幹線で東京に戻る。萩の月を土産に買うのを忘れていたと思っていたら、上野駅で販売していた。今時は土産物がアリバイにならない時代である。
東京ではまたもホテルNEO東京で一泊。翌朝に備える。