徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

お知らせ

アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

オーケストラアンサンブル金沢定期公演&石川県立美術館&和倉温泉で宿泊

 翌朝は8時まで爆睡。布団が良いのかよく眠れた。起きるとまずはレストランで朝食バイキング。これがなかなか種類が豊富。さすがにドーミーのバイキングはしっかりしている。朝からたっぷりと腹に入れる。

f:id:ksagi:20190929163626j:plain

ドーミー朝食和食

f:id:ksagi:20190929163639j:plain

ドーミー朝食洋食

 

 

 朝食後はマッタリと入浴。今日はコンサート以外は特に予定を入れていないのでホテルでゆっくりするつもり。と言っても10時頃にはチェックアウトするつもりだったんだが、テレビをつけるとちょうどドクターGを放送中。むずむず足症候群で睡眠不足になって疲労がたまっていたところに、家庭のストレス(認知症の義母の介護、息子がニートになった)の相乗効果で鬱病になった主婦の事例。結局これを最後まで見てしまって、チェックアウトしたのは11時。

 今日の予定は石川県立音楽堂で開催されるオーケストラアンサンブル金沢の定期演奏会。ホールは金沢駅のド真ん前なので徒歩数分。と言っても開演時刻は2時からなのでまだ大分時間に余裕がある。そこでキャリーを駅のロッカーに放り込むと、県立美術館までバスで出向くことにする。

 それにしても観光客が多い。昨日の到着時から感じていたが、観光客の数が異常。まるっきり京都と同じ状態である。おかげでバスも押し合いへし合いの寿司詰め。京都が観光客が多すぎて情緒も何もない町になりつつあるが、金沢もその傾向が現れている。地元は経済的に潤うだろうが、私のように金沢の雰囲気が好きな人間にはつらいところである。

 バスは香林坊方面を回って21世紀美術館に到着するが、この間も金沢名物の大渋滞。金沢こそ路面電車を通すべき町に思うが。金沢駅から武蔵ヶ辻、香林坊を経由して兼六園まで路面を通すだけで大分利便性が向上するはずなのだが。

 21世紀美術館でバスを降りると県立美術館まで歩く。21世紀美術館は観客で一杯である。これだけ集客力のある美術館も珍しい。もっともこの観客の内の何割が本当の意味で美術に興味があるのだろうか?

f:id:ksagi:20190929163808j:plain

21世紀美術館は大混雑している

 

 

「近代美術の至宝 明治・大正・昭和の巨匠」石川県立美術館で10/23まで

f:id:ksagi:20190929163826j:plain

f:id:ksagi:20190929165821j:plain

 明治以降の巨匠と呼んで良い芸術家の作品を集めた展覧会。絵画から工芸まで展示の範囲は広い。

 工芸では富本憲吉やら板谷波山などの有名どころから、志村ふくみの着物まで。絵画では竹内栖鳳、上村松園などの日本画に小磯良平の洋画など、確かに巨匠と呼ぶに相応しい大家の作品がズラリと並んでいる。

 ただ絵画については有名どころの作品だけに、どこかで見たことがあるという作品が多く、新鮮味は少なかったのは致し方ないところ。むしろ工芸の方が意外に面白かったりする。

 

 美術館を見て回ったところで12時過ぎ。昼食を摂ってからホールへ移動する必要があるのでとりあえずは金沢駅にバスで戻ることにする。

 

 

駅前で昼食

 昼食を摂る店としては手っ取り早く駅前のフォーラスのレストラン街を散策。寿司でも軽く摘もうかという目論見だったのだが、目星をつけていた「もりもり寿司」は数十組の待ち客が連なっている状態。待っている時間などないので待ち時間なしで入店できた「加賀旬菜くらぶ」「鳥天ぶっかけうどん(950円)」を注文。

f:id:ksagi:20190929163913j:plain

加賀旬菜くらぶ

 この店は富山が本社の店のようだが、うどんは氷見うどんなどでなく讃岐タイプだし、「名物鳥天」と書いてあるがこれはそもそも大分名物。どうにもこうにも無国籍である。まあCPはともかくとして、うどんの味はまずまずだったから良しか。いかにもぶっきらぼうなバイトの対応がマイナス。

f:id:ksagi:20190929163942j:plain

昼食のうどん

 昼食を終えると県立音楽堂へ入場。三階席まであるホールだが、私の席は三階。実はチケット発売日を忘れていて、夕方頃になってから購入したものだから良い席はとれなかった次第。ホールは一杯かと思っていたら、三階席は7割方が空席。一階席などにも空席があるようだ。これはどういうことだ?

f:id:ksagi:20190929164013j:plain

金沢音楽堂

 

 

第380回定期公演フィルハーモニーシリーズ

f:id:ksagi:20190929164045j:plain

ウラディーミル・アシュケナージ 指揮
ジャン=エフラム・バヴゼ ピアノ
オーケストラアンサンブル金沢

プロコフィエフ 古典交響曲 ニ長調 作品25
モーツァルト ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K. 453
武満徹 弦楽のためのレクイエム
シューベルト 交響曲 第5番 変ロ長調 D485

 一曲目の古典交響曲からアンサンブル金沢の名に恥じず、アンサンブルがかなりしっかりしていることが伺える。音色がなかなかに美しい。

 二曲目のモーツァルトはソリストがなかなかの実力者。余裕の弾きっぷりというところか、バックのオケの実力とも相まって安定感の高い演奏。

 三曲目の武満、四曲目のシューベルトも同様。演奏が非常に安定していて端正。アシュケナージの指揮は、彼のカラーを出すというよりもオケの特性をそのまま最大限に出しているような演奏。美しく気持ちの良い演奏であった。

 アンサンブル金沢の演奏は端正で整然とした印象がある。美しいサウンドだが、熱狂させるタイプではない。なお県立音楽堂だが、なかなかに良いホールである。三階席までキッチリと音が飛んでくる。これはアンサンブル金沢のような小規模編成のオケには重要である。なるほどなかなかに良い器を持っているものだ。

 

 

金沢駅前で夕食を摂ってから移動

 コンサートを終えると今日の宿泊地である和倉温泉に向かうことになるが、特急かがり火の発車時刻まで2時間ちょっとある。そこでまずは夕食を摂っておく。昼間には入れなかった「もりもり寿司」を訪問すると待ち客が三組ほどだったのでただちに予約を入れる。それにしても私が数年前にここに初めて来た時は、待ち時間なしで入店できたのに・・・。いつの間にこんな人気店になったんだ?

f:id:ksagi:20190929164255j:plain

いつも人気のもりもり寿司

 とりあえず待ち時間20分程度で入店できる。入店するとにぎり寿司を思いついたところで次々注文。やはり金沢まで来たのだからのどぐろは注文に入れておく。

f:id:ksagi:20190929164319j:plain
f:id:ksagi:20190929164321j:plain
f:id:ksagi:20190929164330j:plain
f:id:ksagi:20190929164334j:plain
f:id:ksagi:20190929164345j:plain
f:id:ksagi:20190929164349j:plain
f:id:ksagi:20190929164408j:plain
f:id:ksagi:20190929164413j:plain
f:id:ksagi:20190929164424j:plain
f:id:ksagi:20190929164427j:plain

f:id:ksagi:20190929164447j:plain

のどぐろも含めて一渡り頂く

 しこたま食って支払いは4000円ちょっと。蔵寿司やスシローと違って寿司は本格的だし(回る寿司なのに実際は注文してから握る形態)まあCPとしてはまずまずだろう。これが行列ができる理由か。

 夕食を食べると土産物を購入。予約済みのチケットを引き取るがまだ時間に余裕があるので、「麻布茶房」「宇治金時」でドーピング。最初は甘みがついてなくて、シロップを後からかけて甘みを足すのが斬新。なかなかうまいが、今日の天候ではちょっと寒かったか。

f:id:ksagi:20190929164821j:plain

麻布茶房

f:id:ksagi:20190929164835j:plain

宇治金時

 

 

和倉温泉で宿泊する

 そろそろ時間なので駅に入ると特急かがり火7号が到着。かがり火は北陸新幹線の開通に伴って特急サンダーバードが金沢止まりになったのに合わせて、和倉温泉までのリレー特急として導入されたようで、車両もサンダーバードタイプ。金沢に到着したサンダーバードからの乗り換え客を受け入れると発車する。

f:id:ksagi:20190929164901j:plain

特急かがり火

 和倉温泉へは1時間程度で到着する。3セク化された和倉温泉駅は改札に人がいない。改札を出たらホテルから送迎が来ているのでホテルまで送ってもらう。

 今回宿泊するのは和倉温泉の美湾荘。和倉温泉の高級ホテルであるが、私のは朝食のみのビジネスプラン。いわゆる「高級ホテルの貧乏プラン」という私の毎度のパターンだ。通された部屋は狭くてバス・トイレなしの典型的な「添乗員部屋」。まあ私には見慣れたタイプの部屋だ。

f:id:ksagi:20190929165005j:plain

ベットと

f:id:ksagi:20190929165027j:plain

小さなテーブルとテレビ

f:id:ksagi:20190929165041j:plain

そしてこれが洗面台

 部屋に入ると、着替えて大浴場へ。大浴場は内風呂と露天風呂の構成で、高級ホテルらしく大きな風呂。泉質はナトリウム塩化物泉でかなり塩っぱい。ややベッタリした印象の湯である。この手の湯は温まる湯なので北陸のような寒い地には向いている。

 風呂から上がるとフルーツ牛乳を頂いて一服。まさに生き返るというところ。

 

 

ホテル内の割烹料理店で夜食を摂る

 風呂から上がってテレビを見ながらマッタリしていたら小腹が空いてきた。ホテル内の割烹「吉松」の2割引券をもらっているので、立ち寄ってみることにする。メニューを見るとラーメンやらいかにもそれ系のものが多い。そこで「氷見うどん」「ツブ貝の煮付け」を注文。どちらも普通に美味くて堪能。

f:id:ksagi:20190929165136j:plain

ホテル内の割烹吉松

f:id:ksagi:20190929165311j:plain

氷見うどん

f:id:ksagi:20190929165321j:plain

この細い麺が氷見うどん

f:id:ksagi:20190929165343j:plain

ツブ貝

 部屋に戻るとどっと疲れが出てくる。NHKスペシャルを見ながらベッドで横になっていると眠気が押し寄せてくる。寝る前にもう一度入浴しようと思っていたが、結局はその気にならないまま寝込んでしまう。