昨晩はさすがに就寝が早すぎたので、夜中に何度か目が覚める羽目になった。朝7時前になると周りの部屋がバタバタし始めてうるさくなるので目が覚める。
起床すると朝風呂で目を覚ます。8時から朝食。朝食はオーソドックスな和定食にホウバ味噌付き。また今人気のTPP・・・じゃなくてTKG(玉子かけご飯)もあり。ただの醤油でなく出汁醤油が用意してあるところがうれしい。
部屋に戻ったらチェックアウトまでしばしマッタリと過ごす。テレビをつけると、大津市で寺が納骨堂を作ろうとしたところ付近の住民が役所に反対意見を送りつけたことで不許可になり、寺と市で裁判沙汰になっているというニュースを放送している。今時は納骨堂も迷惑施設か。幼稚園などが迷惑施設と言われるのは、実際に付近の騒音のひどさを知れば理解できる(子供の叫び声は確かに耳障りだし、特に最近の子供は昔に比べてやたらにキーキーと吠えるようになっている)のだが、納骨堂が迷惑施設という感覚は私個人にはない。やはり小学校の教室から見えるところに墓地があり、墓地に対して不吉と言った気持ちを全く持っていないためだろう。周囲の住民の宗教感情に配慮とのことだが、そもそも日本の宗教では亡くなった方は仏様のはずなんだが・・・。一体何の宗教なんだろう? キリスト教やイスラム教でもことさらに死者を不吉と言っているのは聞いたことがないし(必ず誰の人生でも行き着く最終到着点なんだから)。葬祭で儲けることを目的にしているどこかの怪しい新興宗教だろうか。
後は韓国のパク大統領のニュースばかり。今の大統領はかつての独裁者のお嬢様のはずだが、まともなブレーンを抱えていなかったんだろうか。以前から韓国の大統領は交代後に刑務所に入るところまで含めて大統領任期などと揶揄されるが、パク大統領もお決まりの軌跡をたどりそうな気配になってきた。ここまで毎度毎度だと、これは民族性云々とかの問題だけでなく、明らかに韓国の大統領制のシステムに問題があるのではないかという気がする。権力を分散して監視のシステムを入れる必要があるのだろう。
ひらゆの森に立ち寄る
ホテルをチェックアウトしたのは10時前。高山に帰る前に日帰り入浴施設の「ひらゆの森」に立ち寄ろうと思っている。昨日宿でもらったチケットは持っている。ここが10時オープンなのでそれまで待っていたのである。昨日は結局行かなかったので今日の朝一番に訪問してから帰ろうと考えた次第。当初予定では朝からもう一カ所山城をなんて考えもあったのだが、今朝の足の状態がそんなことは到底無理であることを告げている。何しろ山道を登るどころか平地を歩くのでもヨタヨタしている状態。座敷に座り込んだら立ち上がるのも一苦労である。我ながら情けない。
ひらゆの森の湯は若干の白濁があるのは栄太郎の湯と同じ。ただ少し違うのは硫酸塩が多いこと。そのために浴場には硫黄の匂いが漂っている。また湯には大量の湯の花が。日帰り入浴施設でここまで湯の花が大量に浮かんでいるのを見るのは初めて。ちなみに今時は湯の花と湯垢の区別もつかない輩がいて、こういう湯を見ると「大量の湯垢が浮いていて不衛生だった。」なんて口コミしてしまうのが困ったところ。これだからネットの口コミなんてあてにならないのである。最近の口コミサイトは投稿数が多い者ほどランクが上がるシステムになっているところが多いが、そうなると今度は食べログなどでランクを上げるために、マクドナルドなどのチェーン店の口コミを大量に書き込む輩まで出てくる始末。どんなシステムにしたところで、やはり利用者のレベルが低いと書き込み内容のレベルも下がってくる。インターネット自体が初期のマニアだけだった頃に比べると、現在は出回っている情報のレベル自体が目を覆いたくなるほど低レベルである。
内風呂に浸かって少しからだを暖めてから、いくつもある露天風呂をはしごする。朝一番のおかげで湯がまだくたっていないので鮮度が高い。硫酸塩が多い分、栄太郎の湯よりはやや肌当たりがキツい印象。湯はほぼ同じはずなのに、岩風呂よりも桧風呂の方が柔らかい印象がしたのは不思議。浴槽ごとに湯の温度が微妙に違うので、自分の好みの浴槽を探してウロウロする者も。風呂上がり直後には肌が少しカサッとするように感じられるが、その後になるとしっとりとしてくるのは硫黄泉の特徴。かなり良質な湯である。紅葉に積雪などと言った複雑な風景の山を眺めながらゆったりとくつろぐ露天風呂は最高である。
入浴を終えると土産物コーナーを一回りしてから、喫茶でメロンのジュースを頂く。これがメロンをそのままミキサーにかけてジュースにしたという代物で、濃厚でいてサッパリとした非常に美味なもの。湯上がりの火照った体には最高。
くつろいだところでそろそろ平湯温泉を後にすると高山に向かうことにする。今日の12時半までに車を返却しないといけない。しかしトンネルの手前で車が止まっている。どうやら事故があって通行止めになっているようだ。これは困った。どうしたものかと考えていたら「もうすぐ通行止めが解除になる」と警官が言って回っていたのでしばらく待つことにする。
通行止めは10分ほどで解除になって車列も動き出す。どうやらトンネルを出てすぐの急傾斜のヘアピンの凍結路面でトラックが事故った模様。現在でも外気温は6度らしいから、朝などは凍結温度だったろう。昨日ここを通ったときに怖い道だなと感じていたのだが、やはり事故ポイントのようだ。
高山市街の散策
高山には無事12時前に到着する。車の返却を済ませると、駅のロッカーにキャリーを放り込んでから徒歩で高山市街の散策に移る。
今日の宿泊予定は岐阜の長良川温泉だが、岐阜に急いで行ったところで何の用事もない(元気なら岐阜城を登っても良いが、この足の状態では崖から転落しそうだ)ので、岐阜に移動する前に高山での散策の時間を取った次第。
とは言うものの、実のところ既に高山は何度も訪問しているので今更改めて見学するような場所もない。実際のところは街ブラでもしながら、どこかで昼食を摂ろう程度の考えしかない。
とりあえず高山観光の定番である町並み保存区をうろつく。やはり高山の街は風情があって良いし、観光地化も進んでいるのでうろついていても楽しめる店は多い。何の目的もなくうろつくだけでも結構楽しい。
吉島家住宅を見学
そのうちに下二之町までやってきたので、前回に時間の関係などで見学をパスした吉島家住宅を見学する。いわゆる昔の商家というやつである。ただ入場料500円はやや高いという気がする。普通は300円ぐらいが相場というところ。この辺りは観光地価格か。
吉島家住宅は造り酒屋を営んでいた吉島氏が明治40年に建築した商家。国の重要文化財にも指定されている建物は、立派な梁が組まれた天井の高い吹き抜けが印象的な造り。高い位置の窓から太陽光を自然に取り込む構造には匠の技を感じさせるが、この地では冬になったら寒くないのだろうかということだけは気になった。
高山で昼食を摂る
吉島家住宅の見学を終えると、街並みをプラプラとしながら昼食を摂る店を物色。目についたうなぎ店「うな信」に入店して「うな丼上(2400円+税)」を注文する。
昨今のうなぎの高騰を考えるとこの価格では仕方ないが、入っているうなぎは半身である。うなぎは関西式のパリッと焼いたもの。なかなかに香ばしくて良いが、私の好みから言えば少し焼きすぎかという気もする。
飛騨牛コロッケなどを食いながらさらに散策を続ける内に高山駅の前まで。しかし予約している列車の時刻まではまだ30分以上あるので、駅前のそば店「飛騨」に入店して「10割そばのざるそば(1100円)」を頂く。そばの風味が強くてなかなかに美味いそば。やはりそばはこちらが本場か。
そばを食い終わったところでロッカーからキャリーを回収して高山駅へ。ここから特急ひだで岐阜を目指す。この長い旅では疲れが出て、途中で完全爆睡。
長良川温泉で宿泊
久しぶりに来た岐阜駅はかなり様子が変わっていた。駅前には金ぴかの信長像が建ち、信長ゆかりの地であることをかなりアピールしている。正直なところ私の頭の中では信長と岐阜の結びつきはそう強くないのだが、そもそも岐阜の名は信長がつけたと言うし、信長は岐阜城を得たことで「天下布武」などとたわけたことを言い始めたというから、信長飛躍の地であるわけである。とは言うものの、尾張から来た信長は岐阜から後に安土に拠点を移すので、岐阜は通過地点というところもある。
岐阜駅から長良川温泉まではバスで十数分。今日宿泊するのは長良川観光ホテル石金。長良川温泉の一番西端に位置するホテルである。私の宿泊プランは長良川の眺望のない所謂「訳あり部屋」の割安プランで、その分料理を豪華にしてある。
ホテルは外観などからしてもやや古びている印象は拭えないが、内部はきれいにしてある。
部屋に荷物をおくととりあえずは入浴。大浴場は別棟になっていて、内風呂と露天風呂がある。内風呂の湯はやけに特徴がないと感じたが、どうやらこちらは新湯の様子。温泉は露天風呂に注がれているようだ。赤褐色の鉄系の湯。分析表によると鉄冷鉱泉で加温・加水の模様。鉄泉特有のややザラッとした肌触り。
宿で夕食を楽しむ
入浴を終えると夕食になる。夕食は飛騨牛ステーキにアワビステーキという豪華版。非常にうまいのだが、ある意味では想定内の旨さ。先日、栄太郎で想定外の旨さを体験しているだけに、それに比べてしまうとやや損をしているとも言える。
夕食を終えると再び入浴。どうも体に寒気がある。やはり風邪をひいてしまったか。どうもよろしくない傾向である。
部屋に戻ってきてテレビをつけると「トトロ」を放送中。一体何回目だと言いつつも、結局はこれを最後まで見てから就寝。