翌朝は7時に起床。やはり体がグッタリと重くのどが痛い。いよいよ本格的にやばい雰囲気。とりあえず8時から宴会場で朝食を摂る。オーソドックな和定食。アユの干物がなかなかうまい。他の客はかなり行動が早いようで、もっと早く朝食を摂って既にチェックアウトしているグループもあるようだが、私は岐阜に用事はないし、京都のコンサートは4時開演なので今日は時間に余裕があるのでチェックアウト時間までゆっくりするつもり。
朝食後は入浴して体を温める。やはり体がだるいし少々鼻水も出る。平湯の滝がまずかったか・・・。
チェックアウトしたのは9時半頃。岐阜駅までバスで移動すると、新快速や普通列車を乗り継いで2時間。ようやく京都に到着する。新幹線代をケチったわけだが、こうして移動すると岐阜は遠い。ただ現在は青春18切符の期間と違うので、混雑がひどくないのだけが救い。これが青春18期間だったら米原ダッシュとかかなりひどいので。
京都は相変わらずの異常な混雑。荷物をコインロッカーに置きたいと思ったが、京都駅周辺のコインロッカーは軒並み全滅。私と同様のロッカー難民がウロウロしている。毎度のことながらこれはどうにかならないのかと思う。結局は京都は諦めて、四条に移動してそこでロッカーに荷物を入れる。
荷物を置いて身軽になったところで昼食を摂る店を探してプラプラ。見つけたそば屋「一休庵」で「カツ丼セット」を頂く。可もなく、不可もなくというところ。
まだ2時間弱ほど開演まで余裕があるので、ネカフェで時間をつぶしてからホールへ移動する。
バンベルク交響楽団
[指揮]ヘルベルト・ブロムシュテット
[Vn]諏訪内晶子
ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 op.67「運命」
ベートーヴェン:エグモント序曲(アンコール)
冒頭からバンベルク交響楽団の分厚いサウンドに魅了される。一分の隙もない完璧なアンサンブルというような印象ではないのだが、とにかく響きが重厚でパワーを秘めている。ヴァイオリン協奏曲ではそのパワーは諏訪内のサポートに徹して潜んでいるのだが、運命になった途端に一気に爆発する。
ブロムシュテットの指揮も、そのバンベルクのパワーを押さえつけたりせず、鳴らすに任せているような部分がある。その結果として豪快に鳴り響く運命となった。
さらに圧巻だったのがアンコールのエグモント。この曲については爆発的なパワーに漲る緊張感が加わって、さらに一段レベルの高い演奏となった。まさに圧巻である。
ブロムシュテットの熱演にホールは熱狂の渦に包まれていた。楽団員が引き上げた後も拍手がやまず、京都では珍しい一般参賀の一幕も。
今回驚いたのはブロムシュテットの熱演もさることながら、これだけのパワーを秘めたオケになると、鳴らないことで有名な京都コンサートホールでさえ鳴るということ。さすがに京都市響にはこれだけのパワーはない。以前に西宮でベルリン放送交響楽団の時に全く同じ体験をしたが、この彼我のパワーの差は一体何に起因するんだろうか。単なる音量の差だけではないようだし。
コンサートを終えた時にはもう6時を回っている。疲れたので四条でキャリーを回収するついでに星乃珈琲で一服。
この日は京都駅の「美々卯」で「鴨なんば」を夕食に頂いてから帰宅したのである。
京都からかなり疲れた状態で帰ってきたのだが、疲労の仕方が少しおかしいと思っていたら、懸念していた通りに見事に風邪をひいてしまい、翌日には熱こそ出なかったものの咳が止まらずにかなり苦しい思いをする羽目になったのである。やはり服装を間違えたか。迂闊だった…。