徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

PAC第98回定期演奏会&米林宏昌監督「メアリと魔女の花」

 昨日は神戸の美術館に出向いたが、今日と明日は西宮と京都のコンサートを聴きに行く予定。

 土曜日に家を出たのは午前中。今日は西宮でのPACオケのコンサートだが、その前に西宮のTOHOシネマで映画を見たいと思って早めに出てきている。その映画は「メアリと魔女の花」。米林監督が、旧ジブリの制作陣を率いて作ったという新作である。チケットは昨晩にネットで予約済み。西宮北口から西宮ガーデンズに移動して映画のチケットを発行すると、昼食を摂るために飲食店街をウロウロとする。しかし既に大混雑している店もチラホラ。時間にあまり余裕がないので、まだ行列の出来ていなかった「さち福や」に入店。「ウナギとスズキの西京焼きの定食(税込み1706円)」を注文。

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西宮ガーデンズのさち福や

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うなぎとすずきの西京焼きの定食

 時間がギリギリになったので慌てて食事をかき込む羽目に。じっくり味わっている暇がないのが情けないが、まあ味自体は悪くない。ただ場所柄、価格はやや高めか。

 ドタバタと昼食を終えると慌てて映画館に舞い戻る。

 

「メアリと魔女の花」

 「アリエッティ」「マーニー」に次ぐ米林監督の第三作目に当たるが、随所に残念さが残った「アリエッティ」、ドラマに良いところは見られたが、すべてを生かし切れていたとは言いにくかった「マーニー」に比べると、第三作にしてかなり完成度は高くなったと感じられる。作品のストーリーもあくまで個人的エピソードに終始した前2作と異なり、本作は「人間の手に余るエネルギー」に魅入られた者の愚かさいった社会的メッセージも覗える。終盤において暴走する魔法の力はまさに原子力そのものである。このような大テーマは今までの米林監督の作品に見られなかったものだ。

 今回、ジブリの制作部門の解体を受け、米林監督はジブリの文化を受け継ぐべく新会社を設立して本作に臨んだとのことだが、その意気込みは作品全体にみなぎっている。魔女ものということで本作を「魔女の宅急便」と比較する向きもあるだろうと思われるが、実際には本作はそれよりも「千と千尋」と「ラピュタ」を突き混ぜたような印象を受ける。どこか懐かしいジブリ要素が満載されており、ある意味で最近のジブリ作品以上にジブリらしい作品である。本作を宮崎駿監督・ジブリ制作の新作だと言っても、それに疑問を感じる者はほとんどいないだろう。

 もっとも米林監督らしさもないわけではない。ボーイ・ミーツ・ガールならぬガール・ミーツ・ボーイストーリーで、自己肯定感の低い少女の成長物語を含んでいるというところはいかにも米林監督らしいところであろう。なお「アリエッティ」であった、話の目的が見えない、ストーリー自体に見せ場がないといった問題点。また「マーニー」で感じられた、一部のキャラクターに説得力や魅力が薄いといった不満点。これらの課題は本作では完全に解消されており、作画、ストーリーの両面でレベルが高く、本作はアニメーション作品としてかなり良質の作品であると断言できる。

 ただ作品全体としてはあまりにジブリ的と言うか、端的に言えば宮崎駿的なのである。そうなると後発者の悲しさで、宮崎駿作品の亜流やコピーという批判を免れることは不可能であろう。本作で米林監督は宮崎駿に並ぶことは出来たかもしれないが、今後はさらに一皮むけて宮崎駿を超えることが求められていくだろう。米林監督の次回作が正念場になりそうである。

   

 なかなかに面白い映画であった。映画館を後にするとホールに向かうが、途中で預けていたキャリーを受け取るのを忘れていた事を思い出し、映画館に再び引き返すというドタバタも。どうも年齢のせいか、最近はうっかりミスが増えている。嫌なことだ。

 PACコンサートの開演は映画終了の1時間後。場内は大入り満員である。

第98回定期演奏会 ラヴェル 色彩のオーケストラ

指揮 パスカル・ロフェ
ピアノ 萩原 麻未
管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団

ラヴェル:クープランの墓
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」

 パスカル・ロフェの指揮は、華々しくもメリハリを結構つけたものである。ただ問題はPACオケの技量が残念ながら指揮者の意図に100%応えているとは言いがたいところがあること。フォルテッシモとピアニッシモの対比がかなり重要になる指揮なのだが、フォルテッシモでは単に大きな音でがなるだけで雑になるし。ピアニッシモになると緊張感を保ちきれずに弛緩してしまう。

 萩原麻未のピアノは美PAしいのであるが、ラヴェルのピアノ協奏曲としてはもっと奔放さと色気が欲しいところ。ややキャラクターの弱さを感じる部分があり、それが今ひとつの印象の薄さにつながっている。

 つまりは指揮者の意図するところは非常によく分かったのだが、それが完全には機能していなかったという印象を受けてしまった。この辺りは現状でのPACオケの課題があるだろう。なおロフェについては、是非ともフランスのオケを引き連れての公演を行ってもらいたいところである。

 

阪急梅田の地下で夕食は洋食を

 コンサートを終えると大阪に移動して夕食を摂ることにする。入店したのは阪急梅田地下の「グリルRON」以前から何となく気になっていたが、いつも大行列なので入店する気にならずにパスしてきた店だ。今回立ち寄ると、まだ夕食時には若干早いのが幸いして待ち客は数人。10分待ちぐらいで入店できる。

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私が店を出た時には既にこの行列になっていた

 注文したのは「ロンステーキとハンバーグのセット(1600円)」。驚くのはそのボリュームである。ステーキは予想の倍ぐらいはあるし、それにハンバーグが別皿で付くというのがかなりの驚き。CPはかなりのものだし、味も良い。これは行列が出来るのも頷けるところ。

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かなりのボリュームのセット

 夕食を終えると阪急で京都に移動・・・なのだが、またもキャリーをレストランに忘れ、梅田駅の改札をくぐってから再び引き返す羽目に。いよいよやばいな。私の頭は大丈夫か?

 烏丸駅で特急を降りると向かうは京都での定宿「チェックイン四条烏丸」。それにしてももう日も暮れているにもかかわらず、相変わらず京都は殺人的な暑さ。早々にホテルに避難することにする。

 この日は既に夕食も終えているし、ホテルの部屋で洗濯(このホテルは部屋が狭いにもかかわらず、なぜか各部屋に洗濯機が標準装備)をしながら、大浴場で入浴。後はテレビで映画でも見ながらマッタリと過ごす(ロスがマグマの噴出に見舞われ、ジョーンズが大活躍する作品)。ドタバタとした展開の典型的アメリカンB級パニック映画。

 映画が終わる頃には眠気も到来するのでこの日は就寝する。