徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

ベルリン・コーミッシェ・オーパー「魔笛」

 この週末はオペラの連チャンである。まずは兵庫芸文で開催されるベルリンコーミッシェンオーパーの「魔笛」。土曜日の昼前に家を出ると、三ノ宮の「正家」「カツ丼と冷やしそばのセット」を頂く。そばが意外に美味い。

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カツ丼と冷やしそば

 昼食を終えると西宮に移動。私の席は4階の貧民席。とは言うものの、これでも結構している。やはりオペラは高い。それに相変わらずオペラは普通のオケコンと客層が違う。前ではヨーロッパ旅行の写真を見ている熟年夫婦なんかもいるし、どこからかキツい香水の臭いが漂っている。どうもオペラの時はこの香水に悩まされることが多い。また今時オケコンでは滅多に見ない正装なんかも見かけるのがオペラである。

 下の階の様子はよく分からないが、4階に関してはほとんどの席が埋まっている。この手の価格の高い公演の常で、安い席から売り切れたんだろう。

ベルリン・コーミッシェ・オーパー オペラ「魔笛」

指揮 ガブリエル・フェルツ

パミーナ ヴェラ=ロッテ・ベッカー
タミーノ アーロン・ブレイク
夜の女王 アナ・ドゥルロフスキ
ザラストロ リアン・リ
パパゲーノ トム・エリク・リー
モノスタトス ティモシー・オリヴァー
第1のレディ ミルカ・ワーグナー
第2のレディ カタシナ・ヴロダチク
第3のレディ カロリーナ・ジコラ
第1の鎧の騎士 イヴァン・トゥールジチュ
第2の鎧の騎士 ダニール・チェスノコフ
パパゲーナ タリャ・リーバーマン
3人の子供 テルツ少年合唱団

合唱 ベルリン・コーミッシェ・オーパー合唱団
管弦楽 ベルリン・コーミッシェ・オーパ-管弦楽団

 かなり斬新な演出である。舞台セットは全くなく、伊賀の忍者屋敷よろしくの回転壁が数カ所付いた白い板壁だけで、すべてここに投影した映像だけで進行するという形式になっている。歌手はほとんどは壁に貼り付いた状態で、台詞部分はサイレントの字幕で音楽はピアノのみという演出にしており、どことなく漫画を見ているような印象を受ける構成になっている。

 かなり派手な映像演出には驚かされるのだが、ただオペラ鑑賞の醍醐味である圧倒的な歌唱力にねじ伏せられるという感触はない。映像の派手さのせいでむしろ歌唱が弱めに感じられてしまうきらいがある。特に紅白の小林幸子並みの派手さで登場する夜の女王に関しては、歌唱の方がやや弱々しいので明らかに映像負けしている。

 さらに内容的にも省略がいくつか見られ、そのために話がつながっていないように感じられる部分がいくつかあった(パパゲーナが突然に登場したり)。また本作は本来は狂言回しであるパパゲーノの存在感が強く、彼こそが主役と言われることもあるぐらいなのに、本公演の演出ではパパゲーノの存在の意味がかなり薄くなっており、彼が何のために出てきたのか分からないようなきらいもあった。その分、主役の二人の恋愛に焦点を当てているのかと思えば、そちらも中途半端であったので、何を話の中心に据えたいのかが今ひとつ不明瞭であった。

 いかにも今時な斬新な演出はありなんだが、ただ斬新さに流れすぎて少々滑った印象も受けたのが本公演であった。

 

 私がオペラにはまる原因となった人生2番目に見たオペラも「魔笛」だったが、あちらはプラハ国立歌劇場によるガチガチの正統派な演出だった。もし私があの時に見たのがこれだったら、オペラへの関わりもかなり変わっていたかもしれない。

 恐らく場内にも戸惑いのある客も少なくなかったのだろう。終演後の拍手も満場が拍手しているもののどことなく熱狂の感じられないものだった。

 この後、7時から夜の公演が連チャンであると聞いているので、なかなかハードなスケジュールだなと感じていたのだが、あれだと舞台セットを変更する必要がないのだから楽だろう。それに舞台予算もかなり安上がりになりそう。もっともその割には料金は高かったが。

 

 オペラを終えると今日の宿泊ホテルに向かう。明日は朝からMETのライブビューイングの予定なので、今日は大阪に一泊するつもり。宿泊するのは例によっての新今宮で、ホテルは私の定宿の一つとなった感のあるホテルサンプラザ2ANNEX

 生憎の雨がぱらつき始めた中をホテルに移動すると、荷物を置いてすぐに夕食のために外出する。例によって夕食は新今宮界隈で摂るつもりだが、今日は久しぶりに「グリル梵」を訪問することに。今回は趣向を変えて「エビフライ」を注文。

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グリル梵

 しばし待たされてから料理が出てくる。大型のエビが2本入っていてなかなか豪華。そこに自家製と思われるタルタルソースがかかっている。エビはふっくらと揚がっていて申し分ない。ただ一点残念なのは、味付けが私の好みよりは少々塩味がキツい。

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エビフライ

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自家製タルタルで頂く

 まずまずの夕食を終えるとホテルに戻ってくる。ホテルに戻るととりあえず大浴場で入浴。ここのホテルのアメニティにはバスタオルは付いていないので、これは持参している。風呂桶の湯がややぬるめなので、ここに湯を注ぎながら入浴。やはり大浴場はくつろげて良い。

 入浴を終えると後は部屋でテレビ・・・だが、とにかくろくな番組がない。ニュースを見ていても安倍の恥知らずなまでの開き直りに腹が立つばかり。普通なら「首相案件」という文書が出てきた時点でジ・エンドなんだが、まさかそこから開き直るというあり得ない展開には唖然である。国会で数さえあれば何をやっても許されると勘違いしているようだ。それなら次の選挙でとことんその数を減らしてやるしかないのだが、問題は本当にキチンとした選挙をするだろうかということ。もう既に選挙不正の噂は水面下で漏れてきている。

 テレビ番組にろくなものがないので、結局は持参したBDプレイヤーでガッテンを見ることに。2本ぐらい見終わったところで眠気がこみ上げてきたので就寝する。