徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

びわ湖ホールオペラ ワーグナー「ジークフリート」

 翌朝は目覚ましの鳴る7時半まで爆睡していた。さすがによく寝たので、いささかのしんどさはあるが体の具合は悪くない。昨日は腰の具合が若干心配だったが、体のあちこちの痛みは寝ている間に回復したようだ(それとも忘れた頃にやって来るのか?)。

 朝食を喫茶で頂くと、レイトチェックアウトプランなのでチェックアウト時刻の12時前までは部屋でウダウダ過ごすことになる。

 10時になったところでネットにつないでチケットの確保。実は今回レイトチェックアウトプランにした理由の一つはこれがあったこと。販売開始の10時と言えば大抵はホテルのチェックアウト時刻でバタバタしており、通常だとゆっくりと時間を待つことが出来ないから。今回は万全の体制で臨んだことから、無事に座席を確保。

 一作業終えたところで後はテレビを見ながら12時前までウダウダ。テレビでは先の台風で関空連絡橋に激突したタンカーのドキュメントを放送していたが、予想を超えたあまりの台風の威力に打つ手がなくなって翻弄されてしまう過程が赤裸々に描かれていた。これが事実ならタンカー側の過失を主張するのはかなり難しいだろうという印象(あえて過失を言うなら、最初に設定した停泊地の選択だろう)。

 

瀬田駅周辺の食堂で昼食を摂る

 12時前にホテルをチェックアウトすると瀬田駅前まで送迎してもらう。今日は雨がぱらついている生憎の天候。瀬田駅前は何もないので、隣の石山駅周辺で昼食を摂る店を探そうと思っていたのだが、石山駅周辺も何もない。あるのは夜の飲み屋ばかりのよう。食欲がそうあるわけでもないのでいっそのこと昼抜きも考えたが、今日の終演時国を考えるとさすがにそれでも持たなそうである。仕方ないので諦めて石場まで移動してその辺りで飲食店を探すことにする。結局、この日の昼食はホール向かいで見つけた「きまぐれ食堂」に入店して「とんかつ定食(800円)」を頂くことに。

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びわ湖食堂きまぐれ

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とんかつ定食

 極めて普通のトンカツに普通の定食という印象。CP的には悪くなく、典型的な普段使いの店。この周辺にはまともな飲食店が少ないので、これは貴重な店を見つけたかも。

 昼食を終えたところでホールに入場。今日はチケット完売とのことで大ホールは満員である。私は今回は張り込んで一階の中央辺りの良席を確保している。

 

ワーグナー「ジークフリート」

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指揮:沼尻竜典
演出:ミヒャエル・ハンペ
美術・衣裳:ヘニング・フォン・ギールケ
管弦楽:京都市交響楽団

ジークフリート:クリスティアン・フォイクト
ミーメ:高橋 淳
さすらい人:ユルゲン・リン
アルベリヒ:大山大輔
ファフナー:斉木健詞
エルダ:八木寿子
ブリュンヒルデ:ステファニー・ミュター
森の小鳥:吉川日奈子

 今回は英雄譚ということでか、音楽自体も力強くて明るい音楽が非常に多いように感じられた。英雄ジークフリートの活躍を描くのが今回であるが、内容的にはジークフリートは英雄と言うよりはただの乱暴者に見えなくもない。またヴォータンの優柔不断もここに極まれりという印象でもあり、彼の口から一種の破滅願望のようなものまで現れてくるのは後への伏線か。ミーメの存在に関しては、確かに邪悪な目論見が潜んでいたにしても、ここまで一緒に暮らしてきてもう少し情のようなものは通わないのかよとツッコミを入れたくなる。どことなく鼻持ちならないところのある「英雄」ジークフリートと言い、この辺りのキャラ設定はワーグナーの人となりを反映しているような気もしないではない。

 ジークフリートのフォイクトに関しては、美しい歌唱ではあるのだが、乱暴者らしい力強さがもう少し欲しかったように思われる。優柔不断で格好つけな神であるヴォータンのリンはなかなかにハッタリの効いた演技で良し。終盤に登場するブリュンヒルデのミュターも美しい歌唱で盛り上げた。

 映像効果とセットを組み合わせた舞台演出はなかなかに決まっていて、魅せる舞台になっていたように思われる。京都市響の演奏にもなかなかの冴えがあった。

 

 音楽と一体となった舞台は最上であったが、ストーリーに関しては「私ならこういう展開にならないな・・・」という点が多かった(笑)。ワーグナーに関しては「音楽は最高だが、人間としては最低」という評もあるようだが、確かにそうなのかも(笑)。まあ人格的に円満で有徳者の天才的芸術家というのはあまり聞いたことがない。やはり芸術的才能とは人間的な部分に大きな犠牲を強いる特性なのかもしれない。

 それにしてもやはりワーグナーの大作である。3幕構成で途中に30分×2回の休憩を挟んで、14時開演の終演は19時過ぎ。かなり疲れた。

 

大津駅前で夕食にちゃんぽんを頂く

 大津まで寿司詰めの送迎バスで移動すると、さすがに帰る前に夕食を摂る必要があるので「ちゃんぽん亭」に入店して「ちゃんぽんと焼きめしのセット」を頂く。チャンポンの味はマズマズだが、焼きめしの方はイマイチ。チャンポンの味が強いせいか、焼きめしの味を抑えすぎている気がする。

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ちゃんぽん

 夕食を終えると新快速で長駆して帰宅することになったのである。それにしても疲れた。