この週末は大阪での関西フィルの定期演奏会を聴いてから、東京まで飛ぶことにした。目的は東京地区で様々開催されている展覧会を中心に、たまたまスケジュールの合うコンサートを拾うことにした。
福島の洋食屋の名店で夕食
金曜の仕事を終えると大阪に移動。関西フィルの定期演奏会はザ・シンフォニーホールでの開催だが、ホールに入場する前に夕食を摂っておく必要がある。立ち寄ったのは久しぶりに「イレブン」。豚の天ぷらである「珍豚美人(ちんとんしゃん)」を注文する。
豚肉が柔らかくて美味い。これはトンカツよりもこちらの方が豚肉の味わいが深い。なかなかに良いメニューだ。
夕食を終えるとホールへ入場する。今日の演目はメンデルスゾーンのオラトリオ「エリア」。私は初めて聴く曲だが、プログラムを見ると休憩込みで2時間半ぐらいかかりそうな気配。少々帰り時刻が気になるところだ。今日は大阪で宿泊だが、思わずホテルのチェックイン時刻を確認する。遅れたら洒落にならん。
開演20分前に飯守によるプレトークがあるがメモを見ながら喋っているにも関わらず、相変わらず言っていることはフガフガで意味不明。言葉は悪いが、こういうのを見ているとただの耄碌じいさんに見えてしまうのだが、それでも指揮台に立つとオケをコントロールできるのだからこの世界は奥が深い。
関西フィルハーモニー管弦楽団 第303回定期演奏会
[指揮]飯守 泰次郎
[ソプラノ]石橋 栄実 田中 めぐみ
[アルト]福原 寿美枝 村井 優美
[テノール]畑 儀文 総毛 創
[バリトン]与那城 敬
[バス]武久 竜也
[合唱]関西フィルハーモニー合唱団
[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団
メンデルスゾーン:オラトリオ「エリア」op.70
メンデルスゾーンはこの曲を書くに当たって、バッハやハイドンの宗教曲を学習したとのことであるが、その辺りは曲の雰囲気に反映しているのは間違いない。ただあくまで曲自体はメンデルスゾーンによるもので、メロディの随所に彼らしさが現れる。特に冒頭のやや哀愁を帯びた雰囲気など、「スコットランド」や「フィンガルの洞窟」を連想させた。
関西フィル合唱団は、序盤はややグダグダした印象を受けたが、尻上がりで調子が上がってきた。第二部などはなかなかの熱演。独唱陣ではソプラノの石橋がかなりキャラクターの強い声もあって印象が強い。またバリトンの与那城が全体を締める役割を果たしていた。
関西フィルは今回は合唱の伴奏に徹した雰囲気がある。演奏の感想としては「手堅い」というもの。
演奏終了時には9時半を軽く回っていた。さすがに時間が時間なので、拍手もそこそこにホールを後にする観客が多数。私もその中の一人。クロークで荷物を受け取ると今日の宿泊地である新今宮へ急ぐ。
新今宮の安ホテルを転々としている私だが、今日の宿泊ホテルはホテルサンプラザ2。三畳の和室はかなり狭いが、どうせ今日は寝るだけである。明日は早朝出発なのですぐに就寝する。