徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

読響第23回大阪定期演奏会

駅前第3ビル地下で焼きスパゲティを食す

 今日は読響の大阪定期を聴くために大阪に出向く。仕事を早めに終えて大阪に到着すると、夕食を取る店を探して大阪駅前ビルをウロウロ。第4ビルにはめぼしい店がなかったので第3ビルに移るが、どうもピンとくる店がない(飲み屋が圧倒的に多い)。面倒臭くなってきた頃に「ローマ軒」なるスパゲティ店を見つけたので、そこに入店する。メニューを見たところ、「ナポリタン1970」というのがあり、懐かしのとの表記があることからこれにする。1970年代のイメージと言うことか。そう言えば「カルメン'77」とか「Gメン75」なんてのもあったな。いずれも今時の若者から見たら旧石器時代の話だろうが。

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駅前第3ビル地下のローマ軒

 もっちりとした太い麺はスパゲティと言うよりは焼きそばの麺ではなかろうかと思われる。実際に焼きパスタと書いてあるし、明らかにフライパンで炒めてある。味付けはケチャップメインのいかにも関西人には懐かしい味。喫茶店の定番であったナポリとは縁もゆかりもないナポリタンである。ただ気になったのはいささか味付けが濃い。そこにこのもっちりとした麺は思いの外ボリュームがあり、現在の夏バテで食欲落ち気味の私には一皿を完食することは到底不可能であった。

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懐かしのナポリタン

 夕食を終えるとホールへ移動する。読響は関西でも人気があるのかホール内は一階席を見る限りではほぼ満席に見える。なお今回は予定していたブラムウェル・トーヴェイがガンの治療のために来日不可とのことで、咽頭ガンを乗り越えた井上道義が代演ということになっている。こりゃいっそのこと、赤十字公演にでもすれば。

読売日本交響楽団 第23回 大阪定期演奏会

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ポスター

指揮/井上道義
ピアノ/リュカ・ドゥバルグ

曲目/ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番
   ホルスト:組曲「惑星」

 久しぶりに見る井上道義はかなり絶好調という様子だった。いきなり冒頭からかなり激しいタコ踊りである(笑)。ただそのせいでピアノのドゥバルグは合わせるだけで精一杯という印象で、かなり一本調子で変化の少ない演奏に感じられた。アンコールを聴いた限りでは、彼はテンポでニュアンスを出すタイプのようだったので、こういう協奏曲でしかもバックが自ら揺らしてくるような場合にはツラいだろう。また「サッカリンの砂糖漬け」と揶揄されるぐらいの激甘曲であるラフマニノフに2番を弾くには、彼のタッチはいささか硬質に過ぎるように感じられた。彼はもっとガンガンと弾ける曲の方が本領を発揮できそうである。

 後半の惑星はもうひたすら井上道義の絶好調ぶりが炸裂した演奏であった。腕だけでなくステップまで使って全力のタコ踊り(笑)。それに合わせて、読響は実に煌びやかで派手な演奏を行っていた。またさすがに読響の弦楽陣の安定ぶりは曲全体を引き締める。金管陣なども関西のオケでは望めないような安定ぶりなのはうらやましい限り。井上道義の演出はやや過剰気味の感もあったが、元々の曲想自体がハッタリが多い曲想であるので、それはそれで曲にマッチしていたとも言える。なかなかに楽しめる演奏であった。

 昨年辺りに大フィルを振っていた頃には、いかにも病み上がり感があって足下にも怪しさのあった井上道義だが、今回見る限りでは病み上がり感は全くなくなっていた。とにかくお元気そうなのは何よりである。それが演奏にも覿面に反映していた。


 今週はいささか疲れ気味であったが、何やら元気をもらえるようなコンサートであった。それにしてもいくらたこ焼きの土地とは言え、先週の広上に続いてこうもタコ踊り連チャンではいささか食い飽きるかも(笑)。