徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

フィルハーモニア管弦楽団&「快慶展」at 奈良国立博物館

 翌朝は7時に起床。よく寝たはずなのだがやはりどうしても体がだるい。とりあえずシャワーで汗を流すと朝食に出向く。

 朝食は法華クラブ名物大阪飯バイキング。串カツに土手煮等々。種類も豊富でなかなか美味い。朝からガッツリと腹にたたき込んでおくことにする。

f:id:ksagi:20190825124042j:plain

法華クラブ大阪名物、大阪飯バイキング

 朝食を終えると8時過ぎぐらいにチェックアウトする。事前の計画ではチェックアウト時限ギリギリまでホテルでグダグダするつもりだったのだが、急遽奈良に立ち寄ることにした次第。当初の計画では昨日のコンサートの前に奈良に立ち寄るつもりだったが、疲労でグダグダした挙げ句に家を出るのが遅れて寄り道の余裕がなくなってしまったせい。どうも万事この調子で現在は心身共に絶不調である。

 JRと近鉄を乗り継いで奈良へ。近鉄奈良線に乗るのも久しぶりの気がする。奈良に到着するとバスに乗るのも面倒臭いので国立博物館まで歩く。しかし後で思えばこれが失敗。昨日から大量に汗をかいていささか脱水症状気味だったのが、ここでまた大量に汗をかいたことで悪化。博物館に到着した時点では頭がチカチカすることに。買い込んだ麦茶を大量に流し込んだがすぐには復活しない。

 体調が万全とは言い難い状態で展覧会へ。

 

「快慶 日本人を魅了した仏のかたち」奈良国立博物館で6/4まで

f:id:ksagi:20190825124155j:plain

f:id:ksagi:20190825124201j:plain

 鎌倉時代を代表する仏師で、運慶と共に東大寺金剛力士像などで知られる快慶の作品を集めて展示。

 金剛力士像の印象が強すぎるせいで、快慶と言えば荒々しい仏像を作る仏師というイメージがあるが、実際はそれは正しくない。快慶の作品にはむしろ精緻で静謐さを感じさせるようなものが多い。彼の彫った釈迦如来像などは、まさに静けさを体現しているかのような作品である。

 その一方で妙な生々しいリアルさを感じさせるのが彼の作品のすごさ。実際に仏像が静かに歩き出しそうな非現実的な感覚を湧き起こさせる。この造形の凄まじさは他の仏師にはなかなかに見られないものである。

 半分ボンヤリとした頭であったが、それでもやはり快慶のすごさは改めて感じられた。作品からオーラが感じられ、強烈な存在感に胸を打ち抜かれた。

 

 ついでに仏像館の方も見学していくが、いよいよしんどくなってきたのでザッと一回りしただけ。帰りに地下のミュージアムカフェで一服する。

f:id:ksagi:20190825124218j:plain

ミュージアムカフェで一服

 体調は最悪。脱水症状の余波が残って体がだるい上に、一気にお茶を流し込んだせいで腹の具合も悪い。体が大量の水分を求めても、それを流し込んだら胃腸の方が受け付けられないようだ。これは本来は点滴でもするしかないのか。

 カフェで一服した後は、今度はバスで近鉄奈良まで移動。ここから一気に西宮まで移動である。今日は西宮で開催されるフィルハーモニア管弦楽団のコンサート。

 

フィルハーモニア管弦楽団

指揮 エサ=ペッカ・サロネン
ピアノ チョ・ソンジン

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調
マーラー:交響曲 第6番 イ短調 「悲劇的」

 ベートーベンのピアノ協奏曲についてはチョ・ソンジンのうまさが光る。見事なテクニックであるが、決して無機質にはならず歌うべきところではしっかりと歌う。

 後半のマーラーの6番については凄まじいの一言。魂の咆哮のような凄まじいマーラーである。この曲はそもそもかなりドラマチックな曲であるが、それを叩きつけるような演奏で持ってきた。まさに爆演といったところ。指揮者の無茶ぶりにも近いような指示に100%応えているオケもなかなかの技倆だ。

 ただ曲全体の2/3がフォルテッシモで突っ走った印象で、謂わば常にアクセル全開最大音量という内容。正直なところもう少し陰影が付いた方が感動的であったように感じられる。間違いなく熱演ではあるのだが、それが名演であるかとなれば少々疑問もあるところである。ガツンガツンと迫ってくる迫力はあるのだが、さらにもう一段深いところで魂を揺さぶられるような感触が欲しかったのが本音。

 とりあえず場内の盛り上がりは凄まじかった。西宮でここまで万雷の拍手を聞いた経験は私にはない。それとも改装してから音響特性が少し変化したか? 何となく以前よりも響きが増したような気もする。場内が唸るような拍手で満たされ、拍手はオケ団員が引き上げても収まらず、いわゆる一般参賀あり。