徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

東京交響楽団のライブ配信を聴いた

 今日の午前11時よりニコニコ動画で東京交響楽団のモーツァルト・マチネのライブ配信があったのでそれを聴いた。休日の朝11時という早朝(笑)の放送であったために危うく聞き逃すところだった。

tokyosymphony.jp

 

東京交響楽団 モーツァルト・マチネ 第40回

指揮:原田慶太楼
ピアノ:金子三勇士

モーツァルト:フルート四重奏 第3番 ハ長調 K.285b
モーツァルト:交響曲 第35番 ニ長調 K.385 「ハフナー」
モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番 ハ長調 K.415 (387b)

 モーツァルトを集めたコンサート。原田のトークによるとモーツァルトが同じ年に作曲した曲を集めたらしい。

 一曲目は室内楽。フルートの軽やかな音色と弦三部が美しい曲。八木のフルートがなかなかに良い音を出している。

 二曲目はモーツァルトのハフナー。モーツァルトの曲は淡々と演奏する指揮者も多いが、原田の演奏は最近の若手に多いロマンティックなタイプの指揮。音の強弱などを強調気味で、テンポのメリハリも強く濃厚な表情付けを行っていく。あまりにこれをやり過ぎるといささか下品な演奏になる危険があるのだが、その手前で留まるバランスの良いもの。小編成の東響も原田の指揮に応えてなかなかにまとまりのある演奏。魅力的なモーツァルトの交響曲となった。

 最後は金子を加えてのモーツァルトのピアノ協奏曲。13番は私は初めて聞く曲なのであるが、こうして聴くとなかなかに美しい良い曲だと感じるのはさすがにモーツァルト。金子の演奏は適度な溜などがあり、原田を上回ってのロマンチックな演奏。おかげで明るい曲調の中に突然に刺す陰影などの表情が鮮やかである。下手な演奏をすれば単調な曲になることさえあるモーツァルトを見事に展開した。

 金子のアンコールもなかなか良かったが、やはり原田のオケアンコール「上を向いて歩こう」は、こういうご時世だけに泣けた。早く普通にホールでコンサートを聴ける日常が戻ってくることを願いたい。

 

 視聴者は6万人近くいた模様で、ニコニコ広告やギフトなども飛び交っており、合計して80万近く集まっていた模様である。これがオケの収益になるのなら少しは救いがあるところである。もっとも見ている側としては、やたらに画面に流れる字幕の多さはいささか鬱陶しさも感じずにはいられないところなのだが。

 この後は今日の19時から山形交響楽団のライブ配信もある。先日導入したところのスピーカーが大活躍である。ただ居ながらにして各地のオケの演奏を聴けるのはありがたいが、やはりホールで聴くのとは根本的に異なる。今後、こういうライブ配信の形もオケの収益化の一環として大いに検討すべきところであるとは感じるが、やはり原点であるところの生演奏を聴きたいものである。

www.yamakyo.or.jp

 最新の報告ではコロナウイルスは感染後5週間体内で生存するとの話も出てきている。そうなると現在の2週間を前提にしている対策は全く無意味ということになってくる。このまま異常事態を長期続けることは社会にとって致命傷となりかねず、次のレベルの対策へと移行する必要に迫られつつある(感染を前提に重症化させないための医療体制を確立する)。となれば現在のような無理なコンサート中止を長引かせることは有害無益という判断がそろそろ出てくるべき時期になったように感じる。

www.bloomberg.co.jp