徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

4月のコンサート軒並み中止へ

 大体予想通りで覚悟はしていたのであるが、ここに来て4月のコンサートが軒並み中止の連絡が相次いでいる。まず4/10,11の大フィルの第537回定期演奏会が中止との報が伝わってきた。続いて京都市響の4/12のスプリングコンサートも中止である。京都市響は4/24に定期演奏会があるが、正直なところそれも怪しいだろう。さらには予想通りではあるがサンクトペテルブルクフィルの来日も中止。これはロシアが出国禁止処置を取っているから当然予測されていた結果ではある。

 ちなみにMETライブビューイングの方も上映予定館の閉鎖などが相次いでいる(関西、首都圏の劇場は軒並みこの週末は閉鎖)ことから、ムビチケなどの払い戻し方針が示された模様。またMET本体での今シーズン上演終了を受けて、終盤プログラム(「トスカ」と「マリア・ストゥアルダ」)は急遽過去のアーカイブ(「トスカ」が2018年版、「マリア・ストゥアルダ」は2013年版)に切り替えられることとなったようである。この辺りも残念ながら想定内ではある。

 

 なお先月度に中止されたコンサートはライブ配信などが行われたが、それは中止になるまでにリハーサルなどを終えていたからであり、今月度に中止のコンサートはそもそもリハーサルの時点からほぼできない状態であろうから、ライブ配信などの措置は不可能であろうと思われる。もっとも無料のライブ配信をしても、オケにとっては経済的メリットは一銭もないのだから、聴衆にとっては救いになっても、オケにとっては何の救いにもならないが。

 いずれも返金処理されるようだが、コンサートキャンセルに伴う損害はチケットの払い戻しだけでなく、それに纏わる事務的経費も伴う。確実に各オケの財政は毀損して行っているようであるが、政府は「あくまで自粛だから補償はしない」という姿勢を貫いている。ということは勝手に判断して開催しても良いということになるが、それをさせないように日本人特有の「同調圧力」をフル行使して、自粛に逆らうところは自警団紛いの連中が総攻撃するように仕向けている。

 実際にここまでコロナが蔓延しつつある状況でコンサート開催が困難であるのは私も理解するが、金銭的補償一切無しの「自粛」という形で負担を全て主催者側に押し付けるのは卑劣極まりない態度であると軽蔑する。諸外国では「文化の危機」と救済用の予算を投入している国が大半であるのに、「自分のお友達には税金を投入しても、国民には一切税金を使わない」という今の政府は既に末期症状である。