徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

広響チャンネルを聞く

 コンサート欠乏症が深刻化しつつある事態ですが、広響がYouTubeの広響チャンネルでメンバーが練習場に集まって収録した無観客演奏を公開しているのでそれを聴きました。

www.youtube.com

内容
・グリーグ:「ホルベルク組曲」から前奏曲
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番「トルコ風」(Vn:佐久間聡一、Cond:下野竜也)
・ハイドン:チェロ協奏曲第1番(Vc:マーティン・スタンツェライト)
<下野竜也・指揮講座 生徒:高和雅>
・ベートーヴェン:ロマンス第2番(Vn:蔵川瑠美)
・イベール:木管3重奏のための5つの小品(Ob:板谷由起子 Cla:品川秀世 Fg:徳久秀樹)
・モーツァルト:クラリネット5重奏曲より(Cla:品川秀世)
・チャイコフスキー:弦楽セレナーデより (Cond:下野竜也)
・エンディング/グリーグ:「ホルベルク組曲」からリゴードン

 

 画質についてはホームビデオレベルなんですが、音についてはいつも広響の定期演奏会を収録している「ブレーン・ミュージック」に協力してもらったとのことで、なかなかに良好な音質で収録されています。

 

 一聴した正直な感想は「あれっ、広響ってこんなに上手かったっけ」ってもの(笑)。広響のコンサートは何度か行ってますが、元気はあるがややアンサンブルが雑な大雑把なオケという印象があったので、今回結構精緻なアンサンブルを聴かせているのは意外(笑)。私が何度か行った大編成ではなく、広島チェンバーオーケストラというような雰囲気の小編成だったからでしょうか。なかなかまとまりの良い冴えた演奏を聴かせている。こういうのもなかなか良いなと感じさせられました。

 それとオマケのように入っていた下野竜也による指揮講座は「ああ、指揮者って単に棒を振り回してるんじゃなくて、さすがにこんな細かいところも考えてるんだな」ってことがど素人の私のような人間にも分かって良かったです。

 なお「ブレーン・ミュージック」の収録が良好であることも大きく効いている。いくら演奏が良くても先の京都市響の定期のように、音声が遠目のボンヤリしたものだったら演奏の真価は伝わってこない。その点、今回の広響の配信は生々しい良好な音声で行われているので各楽器の微妙なニュアンスのようなものまで伝わってくる。

 3月の定期演奏会と東京公演が中止になった直後に収録されたものとのこと。東京公演は広響にとっても大きなイベントであったろうから、それが中止となったのは痛恨であったろうと思われる。まるで戒厳令下のような状態で音楽発表の場が制限される中で、せめて音楽を伝えたいの思いであろうと考える。今後も広響を応援したいところである。