徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

ベルリンフィルデジタルコンサートホールでペトレンコ指揮のマーラーの6番を聴く

 各地のコンサートの状況も惨憺たる有様で、全く何の支援もない中で事実上の活動停止を強いられている各地のオーケストラはいよいよ瀕死状態。本日、京都市交響楽団の4月定期中止のアナウンスが正式に出たが、4/29の関西フィルも中止を余儀なくされるだろう。問題は関西フィルにそれに耐えるだけの財務力があるかどうか。もう既に関西フィルのHPに「関西フィルの存続の危機に対しての寄付のお願い」という断末魔のような要請が出ている。いずこのオケも似たような状況で、関西のオケだけでなく新日フィルや東京フィルなんかも同様の要請を出している。私が資産家かなんかだったら、各オケに数百万ずつとか寄付でもしたいところだが、そんな財力の持ち合わせなどないのが悲しいところ。

kansaiphil.jp

 

 さて全くコンサートに出かけられなくなって1ヶ月以上が経過、この状況をさらに1ヶ月以上は強いられそうである。こうなってくるとせめてライブ配信でも見るしかない。と言うわけで1ヶ月間無料になっているベルリンフィルデジタルコンサートホールを見ているという次第。今回はペトレンコ指揮のマーラーの交響曲第6番。2020.1.25日のコンサートらしい。

www.digitalconcerthall.com

 まあ毎度のことながらさすがにベルリンフィルは上手いと唸らされるのであるが、前回に聴いた2.15のコンサートと同様でとにかくペトレンコの指揮はキレッキレの鋭さがある。それを力強くて華やかなベルリンフィルが見事なサウンドとして展開してくれるからまさに圧巻。マーラーのこの曲は後の第9番のような既に悟りのような境地に入っている曲ではなく、まだ人生を現実世界で暗闘しているような曲。第1楽章の重々しくありながらどこか滑稽さも秘めた行進曲は、まさに苦闘の中で人生を歩んでいくイメージなのだが、初っ端からブイブイと演奏してくれる。これについては昨年度のノット指揮のスイスロマンドがかなり力強い演奏を聴かせてくれたが、さすがにベルリンフィルはさらに一段各上である。最後まで怒濤のような迫力である。時々天界がちらつきつつも、それを運命が遮り、さらに暗闘していくというイメージ。正直なところ最後には涙が出る。

 このコンサートも大盛り上がりで最後は一般参賀になったようだがそれも分かる。多分私がそこにいたら、興奮して思わず大声上げただろうと思う。このコロナが終焉して、もしペトレンコとベルリンフィルが来日したら、私は絶対に行きたい・・・いかん、これではまるで私の死亡フラグだ。