徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

新国立劇場の「巣ごもりシアター」で「エウゲニ・オネーギン」を見る

 GWと言っても完全にお籠もりを強いられて何かかにかと不自由と退屈を持て余している今日この頃であるが、今日は新国立劇場が「巣ごもりシアター」として公開しているチャイコフスキーのオペラ「エウゲニ・オネーギン」を見ることにした。

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チャイコフスキー「エウゲニ・オネーギン」

指揮:アンドリー・ユルケヴィチ
演出:ドミトリー・ベルトマン

(タチヤーナ)エフゲニア・ムラーヴェワ (オネーギン)ワシリー・ラデューク (レンスキー)パーヴェル・コルガーティン (オリガ)鳥木弥生 (グレーミン公爵)アレクセイ・ティホミーロフ (ラーリナ)森山京子 (フィリッピエヴナ)竹本節子 (ザレツキー)成田博之 (トリケ)升島唯博 (隊長)細岡雅哉 ほか

合唱指揮:三澤洋史
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

 プーシキン原作のチャイコフスキーによるオペラ。一流のメロディメーカーであるチャイコフスキーらしくあちこちに魅力的なメロディが散りばめてある。もっとも「スペードの女王」ほどの劇的内容ではないので、やや平板な印象を受ける作品でもある。

 内容は、タチアーナの愛の告白を「所詮は田舎娘」と手ひどく振った遊び人のオネーギンが、後に再会したタチアーナが公爵夫人として社交界に存在し、見違えるように美しくなっているのに心奪われて迫るものの、「私は既に夫がいる」と拒絶されるという限りなく自業自得としか言えないような物語である。

 限りなく自業自得のオネーギンを演じたのがワシリー・ラデューク。いささか堂々としすぎた遊び人である。タチアーナのエフゲニア・ムラーヴェワは心の揺れを無難に表現していた印象。ワンポイント的な存在にもかかわらずグレーミン公爵のアレクセイ・ティホミーロフがなかなかの存在感であった。

 全体的にストーリーも地味目だが、演出も演奏もやや地味目という印象を受けた。