徒然草枕

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ロンドン交響楽団のメンデルスゾーンをYouTubeで楽しむ

 今回はロンドン交響楽団がYouTubeで定期的に配信している過去の演奏でガーディナー指揮のメンデルスゾーンの交響曲第1番(比較的演奏機会は少ない)と「真夏の夜の夢」(寸劇付き)を鑑賞した。

lso.co.uk

ロンドン交響楽団演奏会(2016.2.16)

指揮:サー・ジョン・エリオット・ガーディナー

メンデルスゾーン 交響曲第1番
         劇音楽「真夏の夜の夢」

 まずは交響曲第1番であるが、この曲はメンデルスゾーンの初期作品(15歳の時の作品と言うから、恐るべき早熟ぶりだ)で、曲想的には古典色がかなり強い曲である。しかしガーディナーはこれを目一杯ロマンティックに演奏してきた。こういう演奏をすると、今まであまり感じなかった後期交響曲やこの後の「真夏の夜の夢」などにつながるメンデルスゾーン特有のメンデルスゾーン節とでも言うべき節回しが浮上してくる。今までは「所詮若書きの作品」というような見方をしていたこの作品が、どうしてどうしてなかなかに面白いことが分かってくる。

 さて後半は寸劇を交えての真夏の夜の夢。こういう場合には軽く面白楽しく演奏するのがお約束というものだが、それにしてはややガーディナーの演奏はお堅く聞こえる。交響曲第1番の時のようにタップリロマンティックではあるのだが、やや愛嬌にかける生真面目な音楽に聞こえる。通常の音楽コンサートならこれで良いのだが、こういう型式ではもう少し茶目っ気があっても良いような印象。

 

 それにしても各オケとも、まともにコンサートが開催できない状態の中で模索中である。たっぷり休演するだけの余裕のあるリッチなオケは大丈夫だが、財政的に苦しいオケはそろそろ限界に来つつあるようである。既に関西では日本センチュリーが今週末、関西フィルと大フィルが来週末に編成を大幅に縮小した型式でコンサートを実施する予定のようである(日本センチュリーはハイドンシリーズなので最初から小編成)。今後、徐々に通常通りのコンサート開催に向けての模索が始まるのだろうが、コロナが消滅したわけでもなく、ワクチンもまだ開発されていない状況ではそれも難しかろう。まして東京のようにコロナ沈静化どころか明らかに第一波が終息していないうちにシームレスで第二波につながりそうな地域は余計に難しいと思われる。また普通にコンサートを聴きに行ける日が来るのを祈るばかりである。