徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

小泉指揮の名古屋フィルの「田園」をカーテンコールで聴く

 先の7/10に5ヶ月ぶりで開催された名古屋フィルの定期演奏会が、カーテンコールでライブ中継されたとのことだったんだが、私がその情報を入手したのが7/11だったために(直前まで名古屋フィルのHPでもライブ中継の件はアナウンスされていなかった)聞き逃していたのだが、本日からカーテンコールにてアーカイブ送信されることになったようなので、早速聴いてみるとことにした。

curtaincall.media

 ステージの奏者の配置は今まで他所の配置と違って、若干奏者間の距離を取っている気もするが通常配置に近いもの(弦楽奏者は1プルト当たりに楽譜台1台である)である。ステージでソーシャルディスタンスを取ったところで、もし楽団員から感染者が出たら恐らく楽団丸ごと休業だろうし、観客との間に距離を取ってコンサートでのクラスターが発生しなかったら良しと考えるのは一つの判断だろう。そもそも実際にこれでコンサート会場でのクラスターが発生するようなら、通勤電車は完全にアウトである。

 

名古屋フィル第481回定期演奏会

指揮:小泉和裕

ベートーヴェン交響曲第6番「田園」

 なかなかにまとまりの良い演奏。歯切れの良いドッシリとした安定感のある演奏で、小泉らしく無難ではあるが大きな特徴もないというところがある。終始一貫して手堅くまとめた感がある。

 つい最近、山形交響楽団も同曲を演奏していたが、そっちは演奏できることへの喜びと山形の風景が一体化したような独特の演奏だったが、名古屋フィルの方は演奏できることへの喜びというよりも、ようやく演奏できるようなった安堵感のようなものの方を強く感じられたような気がする。これは小泉の表現がやや抑制気味で、極端な感情の爆発は抑えていたことによるような気がする。最終楽章などもう少し楽園的イメージがあっても良いように思われたのだが。


 ライブ中継では未だに、サーバ負荷によるものか回線容量によるものか知らないが、途中で演奏が途切れるなどのトラブルがあるカーテンコールであるが、今回アーカイブを聴いている限りでは送信も安定しており、音質もまずまずのところにいっている。初期の音声バランスやレベルが滅茶苦茶だった頃に比べると各段の進歩を遂げたのは明らかである。今後も、日本発のクラシックストリーミングサービスとして安定した発展を、この業界のためにも願いたいところである。