徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

貴方のデバイスにハッカーがアクセスしています。

典型的詐欺メールのパターン

 私のところに送られてきた不審メールである。タイトルは「貴方のデバイスにハッカーがアクセスしています。詳細を今すぐ確認してください!」となっている。

 サクッと調べてみるとどうやら典型的な詐欺メールであるようである。私はセキュリティの関係上でHTMLメールは表示しない設定にしてあるので、無意味な文字列が列挙されているだけなのだが、それを見ただけでもかなり多数に無差別に送ったメールであることが推測出来る。情報によると本文はスパイウェアに感染しているので除去したければビットコインを送れという代物らしい。

 全く中身のない単なる脅迫なのでこんなメールは無視してゴミ箱に突っ込んでおけばよい。単にそれだけのことである。

 

実害はなくとも迷惑ではある

 ネットをやっている者なら誰でも体験しているだろうが、この手の犯罪メールは後を絶たない。私のプライベートアドレスだけでなく、一般に公開していないはずの仕事用メールアドレスにまで届くことがあるからタチが悪い。そのメールによると曰く、私の仕事用PCを遠隔操作プログラムで乗っ取り、私がどのようなサイトを覗いているかという履歴をすべて取ったそうな。そうしたら、私がしょっちゅうアダルトサイトを覗いており、しかもその際に私のPCには付いていないはずのカメラ(笑)を乗っ取って、私が鼻の下を伸ばしてエロサイトに興じている姿を撮影したとか。で、これをばらまかれたくなかったら金を払えというお約束である。

 私の場合は荒唐無稽としか言いようがない内容なのだが(もし本当に私のウェブ閲覧履歴を押さえていたら、ニュースサイトとかAmazonとかぐらいしか行っていないのは一目瞭然)、人によってはドキッときて相手のペースに嵌められてしまう者がいるのだろう。

 

浜の真砂は尽きるとも世に盗人の種は尽きまじ

 昔のように郵便料金がかかっていた時にはこの手の無差別脅迫は郵送料で足が出る場合が多かったのだが、メール時代になって郵送料がかからくなくなったことで、この手の犯罪のコスト的リスクが激減したことで、馬鹿みたいに増加している。確かに今では1万通のメールを送ったとしても、コストはさしてかからない。犯罪者にしたら、1万人の中から1人でも引っかかる者がいたら十分にペイするという計算だろう。もし0人だったとしても、若干の通信料と手間が無駄になるだけとなったら、多くの犯罪者は十分に採算性のとれるビジネスと考えるのだろう。

 つい最近、いわゆる身代金ウイルスをばらまいていた拠点が「武力制圧」され、関係者が逮捕されるということがあったが、結局はこういう見せしめ効果で犯罪者を萎縮させていくしか方法はないのだろう。後は各人が犯罪耐性を上げることで、「そんな手口でダマされる者なんて誰もいない」と犯罪者を諦めさせてしまうか。まあ何にせよ、残念ながらこの手の犯罪の手口の根絶が難しいのは、未だに振り込め詐欺が絶滅しないことからも明らかではある。楽して一攫千金なんて虫のよいことを考える人間が存在する限り、残念ながらいつまでも続いてしまう。悲しいことではあるが。