徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

お知らせ

アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

青天を衝け 第34話「栄一と伝説の商人」

栄一とラスボス岩崎弥太郎

 相変わらずドタバタの明治政府。大久保がナレ死したせいで大隈に責任がやってきて、例によって異常に器量の小さい大隈はドタバタ。大隈と癒着している岩崎弥太郎だけはウハウハという状況に陥っている。

ムック本が販売されています

 一方の栄一は「東京商工会議所」を設置。財界の連絡機関のようなものです。その一方で孤児院の方にも力を入れているようですが、こちらにはお千代が関与する模様。それにしても栄一は女関係でお千代に心労をかけてるのに、何だかんだでお千代に負担かけすぎです。そのせいか、お千代は若くして亡くなってしまいます。その後に栄一が後妻にしたのが途中でチョロッと出てきた大島優子・・・でなくて伊藤兼子です。栄一は既に妻妾同居の愛人がいたくせに、別に後妻を連れてくるというわけで、このド外道ぶりには身内からも結構非難はあったとか。

 そうこうしている内に岩崎弥太郎の方から栄一に接触を図ってくる。栄一は財界の大者である弥太郎を仲間に引き入れようと宴席に出向いていくが、「ガッポンガッポン」と呪文のように唱える栄一と、要は俺様一番で儲かれば良いんだという弥太郎では意見が合わずにケンカ別れ。まあ思想の違いという奴です。どうも民主主義的思想の強い栄一と、えげつないまでの儲け主義の弥太郎は理念が違いすぎて栄一がぶち切れたという描き方ですが、これについては多分に主人公アゲが入っているので、栄一を美化しすぎというところもあるでしょう。実際のところは、お互いにあまりにド外道ぶりが共通していて(弥太郎も女癖が悪かったことは伝説として残っている)、それが反発したって辺りが本当だったかも。とにかくここれで二人は完全に決別して、その後も何かと対立することが多くなるようです。

 

 

不平等条約改正ももしかして栄一の手柄にされるの?

 というわけで今回の肝は「ラスボス岩崎弥太郎に対して正面から宣戦布告」ってところでしょう。それと「ド外道栄一の将来の嫁登場」ということで、そろそろお千代に死亡フラグが立ってきてます。

 で、次回に向けては日本の課題となっている不平等条約改正に向けて、来日する元大統領を派手に接待して日本の先進国ぶりをアピールしましょう作戦・・・なんかしょうもないな。実際はこの後さらに、鹿鳴館やら何やらのドタバタ喜劇があって、条約改正はかなり先になります。なんせ日本はまだ憲法もなければ議会も開設されていないという未開国なので、欧米列強からはまだまともに相手にされてません。この後、陸奥宗光や小村寿太郎の活躍となるのですが、彼らは栄一とは直接絡んでませんからまたナレ条約改正なんだろうな。で、栄一の活躍が条約改正に結びついたような強引な主人公アゲをするというところか。

 

 

前話はこちら

www.ksagi.work