徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

鹿児島に戻ると長島美術館を見学してから再びシルクイン鹿児島へ

長島美術館に立ち寄る

 今度はキチンと姶良ICから高速に乗って鹿児島を目指す。この走行は順調でまもなく鹿児島中央に到着する。ただしホテルに入る前にもう一カ所立ち寄っていく。鹿児島を見下ろす高台にある長島美術館に寄っていく。長島美術館は長島企業グループ創立者長島公佑の個人コレクションを展示したもので、収蔵品は黒田清輝などの絵画、新大陸先史美術品、さらには薩摩焼にロダンの彫刻、海外の絵画など・・・ということでどこかで見たことがあると思ったら、岩崎美術館の収蔵品ジャンルともろに被っている。どうやらこの地域の財界人の個人コレクションのジャンルの定番のようである。

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長島美術館の表にはなぜかシーサー

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桜島が真っ正面に見える

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長島美術館

 私の訪問時は企画展「流れる星のサーカス」としてルオーのサーカスの版画を展示していた。例の異常に分厚い輪郭線で描かれたステンドガラス調の絵画が独特の雰囲気である(正直なところ私はあまり好きではないが)。さらに併せて東郷青児などの作品も展示されていた。

 黒田の展示数は結構多い。「影は紫」の黒田の作品の展示コーナーはそこだけ色彩が淡い印象で光を感じるものである。黒田以外では藤田などの作品もあるが、例によって私は藤田とはどうも相性が悪い。

 輸出を目指して製造された薩摩焼は、いかにも欧米人が好みそうな絢爛豪華なもの。その技巧のほどには圧倒されるが、日本伝統陶芸のわびさびの世界とは対極にある。なおこの美術館はこれら絢爛豪華な薩摩焼(いわゆる白薩摩)以外にも、もっと日用使いに近い黒薩摩や備前なども展示してあった。こちらはなかなかに渋い。

 新大陸先史美術品となると、これは博物館的な印象で、芸術作品としては岩崎美術館のパプアニューギニアのプリミティブアートの方がインパクトが強い。あちらと違って考古的価値はありそうであるが。

 展示室を一回りしたら結構疲れるので、桜島が正面に見える喫茶でチーズケーキとアイスティーのセットを頂いてまったり。本当に最近は体力の低下と共に堕落したものである。かつてはこういう美術館の喫茶なんて絶対に利用しなかったんだが・・・。

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喫茶で一服する

 

 

レンタカーを早めに返却してホテル入りする

 これで今日の予定は終了。レンタカーの予約時には返却予定時刻を7時にしていたんだが、そこまで走り回る気力も行くべき場所もないのは明らかなので、まだ返却予定時刻に3時間以上早いが、車を返却してしまってホテルに入ることにする。これが20年前なら、日の出直後から日没ギリギリまで各地の山城を走り回ったものだが、今はもうそんな体力も気力もない。

 近くのセルフガソリンスタンドを探してガソリンを満タン給油すると、駅前のタイムズを目指すが、最後の最後に鹿児島中央駅周辺の渋滞という予想外の伏兵に神経をすり減らされてしまうことに。とにかく鹿児島中央付近の渋滞は尋常でなく、この渋滞を抜けるのにかなりの時間と神経を消耗することに。こりゃ、列車の時間ギリギリとかだったらアウトなところだった。やはりこういうことは現地民でないと分からないところだ。

 最後に思い切り疲れされられたが、とりあえず車を無事に返却すると今日の宿泊ホテルに向かうことにする。今日宿泊するのはシルクイン鹿児島。つまりは一回りして最初のホテルに戻ってきたわけである。どんだけそのホテルを気に入ってるねんというツッコミが来そうだが、確かに温泉大浴場を気に入っているのは事実だが、実のところはそれだけでなく、明日の午前の便で大阪に飛ぶために朝早い出発になるので、鹿児島中央バスターミナルに近いホテルが良かったということも理由にある。

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再び戻ってきたシルクイン鹿児島

 ホテルに入ると何はともあれまずは入浴。やっぱりここの温泉大浴場のしっとりしたアルカリ系の湯は私に良く馴染む。じっくりと疲れを癒やすことにする。

 入浴後はモバイルビジネス環境を整えると原稿執筆。とにかく今回の遠征ではあちこち飛び回っているので、原稿は大長編になってしまうが、執筆時間がなかなか取れない上に疲労で集中力が続かなかったり、挙げ句はまる一日分の原稿が手違いで消失したりなどいろいろあったので、とにかく原稿執筆が遅れている。記憶が残っている内に記録をとっておく必要がある。

 

 

夕食はホテルで「西郷どん御膳」

 数時間作業している内に外は真っ暗となり夜の7時頃。さて今日の夕食だが、恐らく今日ぐらいになったら疲労で外で飲食店を探す気力などなくなっているだろうと想像できたので、初日と同様に夕食付きのプランにしている。

 レストランに出向くと夕食。夕食は「西郷どん御膳」なる鹿児島名物を組み合わせたという膳。鹿児島最後の夜を飾るのにちょうど良さそうである。

 最初は小鉢類。鶏のたたきにカツオのたたきとなぜかたたき類が多いのが奇妙だが、たたきの上に刺身もある。なお薩摩揚げとキビナゴはやはり外せないところだろう。いずれも味は良い。

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ご当地食の小鉢

 そしてやはり豚しゃぶは外せないようだ。初日の黒豚しゃぶコースよりは簡素であるがしゃぶしゃぶ付き。今回は味付けダシでたいて柚子胡椒で頂くタイプのよう。しかしやはり私は昆布だしでポン酢の方が好み。

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やはり豚しゃぶ

 これに豚軟骨の小鉢に飯物は奄美名物の鶏飯。考えてみると鶏飯は今回初めて食べた気がする。出汁茶漬けという風でなかなか。

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豚軟骨

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鶏飯

 これにデザートがついて終了。コースの形で頂いたので腹具合も十分である。

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デザート付き

 夕食を終えると満足して部屋に戻り、またも作業の続き。実に私は遊びの時ほど勤勉な仕事人になるようである。実際に私のこのような作業を「仕事」とカウントしたら、私の人生は起きている時間の90%以上は仕事をしているということになってしまう。

 執筆作業で疲れた頃にもう一度入浴すると明日に備えて早めに就寝する。明日は朝一から行動する必要がある。

 

 

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