徒然草枕

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スペイン国立管弦楽団チケット争奪戦敗北

とにかく私の想定外が続いた

 本日からスペイン国立管弦楽団のチケットの一般発売が始まったのだが、なんと発売開始5分で完売となり、私はチケット争奪戦に見事に敗北してしまった。

www.t-gc.jp

 そもそも今回のコンサートは兵庫県立芸術文化センターで開催されるために、その会員である私は優先予約に参加できたのであるが、ちょうど発売日には私は鹿児島を走り回っている最中で、完全にそのことを忘れてしまっていた。この時点で根本的にぬかっている。

 スケジューラーを確認してそのことを思い出したのは数日後だったのだが、その時には既に優先予約分は完売との表示が出ており、その時からやや状況が異常であることは感じていた(ここでの優先チケットが完売になることは滅多にない)。その後、ぴあなどの優先予約の受付があったが、ぴあの優先予約はクソ席を優先的に割り振られる上に、高額なシステム使用料をふっかけられることを知っているから、あえてそれを無視して一般販売に勝負をかけたわけである。

 一般販売の本日10時から、チケットぴあ、e-plus、ローソンチケットに同時にアクセスをかけたが、いずれもサーバー過負荷でつながらず、ようやくつながった5分後ぐらいにはいずれのサイトも「完売」とのことであった。こうして私のチケット争奪戦の敗北が決定的となったのである。

 

 

反田効果なんだろうか?

 それにしても異常な事態であることを感じる。このような異様な過熱ぶりはベルリンフィル来日の時ぐらいしか見たことがない(ウィーンフィルの場合は概ねもっと反応は冷静で、発売後数日になっても売れ残りが大量にあるのは普通)。コロナ禍の自粛続きで、永らく外来オケの来日が途絶えた状況になっていることから、マニアのコンサート禁断症状もかなり強まっている証拠だろう。

 今回のチケットは割安であるとは言え、そもそもスペイン国立管弦楽団はこんなにチケットが馬鹿売れするほどのオケではない。逆にだからこそ一部マニアの間で「CPの良いオケ」と思われているわけである。さらに指揮者のダーヴィト・アフカムも日本では一般的な知名度は皆無に等しい。ましてや今回はスペインのオケによるショスタコーヴィチというかなりマニアックな演目、正直なところ通常なら販売日に即日完売するような内容ではない。

 一般に訴求するようなネタとしては、ピアニストが今話題の反田恭平ということぐらいか。かといって、通常なら反田だけでここまでの熱狂が起こるとも考えにくいところもある(辻井君や龍の時でももっと冷静である)。それに反田の演目もプロコのピアノ協奏曲第3番という超マニアック曲目(ラフマニノフの2番とかなら分かるが)。やはり現在の異常な状況が反映してると言うことだろう。

 もっとも10時半時点で、反田がソリストのミューザは完売していて、ソリストが村治佳織のサントリーは売れ残りがあるようだから、反田の存在感は無視はできないようではある。これで今後、反田が客寄せパンダ的に辻井君や龍のように使われるようになったら、それはそれで嫌だなという気持ちはある(私は反田の演奏自体は評価しているが)。

 

 

今回は敗北を認めて断念ということに

 まあ甘く見すぎていたことが今回の敗北につながったわけだが、そもそも優先予約のことを忘れるというぐらい、私としても今回のコンサートは「絶対死守すべき公演」に心理的に入っていなかったということだろう。と言うわけで、それなりの心理的ダメージはあるが、それは決定的なダメージではないというのが本音。

 個人的には村治をソリストに迎えてのロドリーゴのアランフェス協奏曲を含むスペインプログラムの方が興味があるのだが、かといって明日発売の名古屋公演に参戦するというだけの気力もないし・・・。せめて平日でなくて週末ならまだしも、平日に名古屋までこれのためだけに往復する気力も財力も年有休暇の余裕もない。