徒然草枕

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白鷺館アニメ棟

大阪フィル神戸公演を聞きに、万葉倶楽部のグランドキャビンで宿泊する

久しぶりの万葉倶楽部に初めてのグランドキャビン

 この週末は関西地区オケ三昧の予定。大阪が無能無策知事のせいでもろにコロナの感染再爆発に突入しているのが気になるが、とりあえずは万全の注意を払った上で決行ということにする。

 金曜日の仕事を終えると車で神戸に移動する。第一弾は大阪フィル神戸公演である。国際会館のホールでコンサートがある予定。このためにとりあえず今日はこの周辺で宿泊だが、諸々を勘案した結果、かなり久方ぶりに万葉倶楽部神戸に宿泊することにする。今回利用するのはグランドキャビン。個室もあるのだがとにかく高い上にそもそも週末のお一人利用はない模様なのでここになったという次第。ここだと朝食付きでまあ通常のビジネスホテルレベルの価格である。と言っても新今宮の格安ホテルばかりハシゴしている身には、それでも十二分に高くはあるが。私がもっと裕福なら余裕をかまして三ノ宮周辺のシティホテルにでも一泊するが、国葬人物の庶民敵視政策のせいで貧困に突入している私には、そんな余裕はとてもない。

 例によってのごとく阪神高速は湊川辺りから渋滞で動かなくなってしまうので、さっさと下りてしまうことにする。どうせ次の柳原ICで下りるのだから似たようなものだ。そこからしばらく国道を走るとハーバーランドに到着。万葉倶楽部が提携しているハーバーパークに車を入れる。万葉倶楽部に来るのは実に数年ぶりである。

 グランドキャビンのある一角に入場するのに一応IDによるチェックがあるので、誰でも自由に入れるというわけではない。ただマンションのセキュリティゲートと同じで、誰かの後に続いて入れば入り込むことは可能ではあるが。

一応セキュリティゲートはある

右側にずらりと並ぶのがグランドキャビン

 

 

 グランドキャビンは一応は個室の形式だが、入口がアコーディオンドアになっており、さらに遮光のためのロールカーテンもある。気休め程度のゴム輪でのロックはあるが、まあ基本的には施錠はできないと考えておいたほうが良い。その代わりに荷物は施錠できるロッカーがあり、機内持ち込みサイズのキャリーぐらいなら問題なく収容できそうだ。

グランドキャビン

ロッカーに機内持ち込みサイズのキャリーぐらいは収容可能

戸締りはこのような気休め程度

 雰囲気としては、新今宮の安ホテルから入口ドアとデスクと冷蔵庫を省略した感じ。なおベッドの向かいに大型テレビはあるが、音声はヘッドホンのみである。窓があるので開放感はあるし、部屋もさんふらわあ独房よりは広い(洗面台はないが)。ビルの11階なので見晴らしは良いが、ビルと高速が見えるだけなのでそう風景が良いというわけでもない。まあカプセル以上ビジホ未満というところか。テンピュールマットレス使用と謳うベッドは、私の好みよりはやや柔らかめ。

窓を開けると解放感はある

枕元に一応電源コンセントはある

 とりあえずロッカーに荷物を放り込むと同じフロアにある大浴場に入浴へ。そろそろ出かけるべき時刻が近づいているのだが、それでもやはりサッと汗を流してはおきたい。炭酸風呂などにじっくり浸かる余裕はないので、内風呂でドボンと汗を流して体を少しほぐしておく。

 

 

建物の地下のフードコートでとりあえずの夕食を摂るが・・・

 入浴時間10分ぐらいの烏の行水で風呂を出ると荷物をまとめて外出。ここから国際会館までは地下鉄で移動の予定。国際会館は地下鉄の駅の真ん前にあるので、30分もかからないだろう。とりあえず地下鉄に乗る前に夕食を摂っておきたいと考えて、このビルの地下1階にあるフードコートへ。しかしどうにも人が少なくて活気がない。それを反映して撤退するテナントが大半のようで閑散とした雰囲気。しかもそろそろ夕食時というのに残った店も暇そうなところが多い。その中で「カツ丼 吉兵衛」肩ロースカツ丼の並盛(850円)を注文する。

わびさびの情緒が漂い始めている地下フードコート

とんかつ吉兵衛

 ウーン、並盛というのはご飯の量でなくて料理のレベルかと言いたくなる。カツはギリで許容範囲だとしても、米が美味くない。業務用の安い米を使用しているのではないか。先日大分で絶品のご飯を食べてきた直後だけにご飯のまずさが身に染みる。この調子だとこの店も早晩撤退かなという気がする。

残念なイマイチカツ丼

 

 

国際会館ホールへ移動

 とりあえずの夕食を終えると地下街を経由して地下鉄の駅へ。地下鉄の駅は地下街のはずれからかなり潜ったところにある。この地下鉄の路線も大江戸線と同じでかなり後で出来ているので、勢い深いところを走ることになったんだろう。間もなく車両が到着するが満員乗車の状態。うわっ嫌だなと思ったが、この駅でほとんどが下車。結局はそう密ではない状態で終点まで。

地下鉄に乗車

車内混雑はギリで許容範囲か

 国際会館は改札を出たら正面に見えている状態。とりあえずホールに入場する。このホールに来るのも数年ぶりである。

国際会館は改札の正面

エスカレーターで入場

入場してからもさらに長いエスカレーター

 

 

 今回のコンサートは実のところは直近まで来るつもりはなく、他の日の予定が次々と埋まっていった後、このスケジュールだったらついでだからこれも行くかとチケットを購入したので、チケット購入が発売からかなり出遅れており、おかげでまともな席は残っていない状態だった。今回はステージがそこに見えるような席。

ホール入口

かなり悪い席

大きなホールである

 

 

大阪フィルハーモニー交響楽団神戸特別演奏会

国際会館ホールのステージ

指揮:秋山和慶
ピアノ:三浦謙司
女声合唱:大阪フィルハーモニー合唱団

シューマン ピアノ協奏曲イ短調
ホルスト 組曲「惑星」

 最初はいわゆるウルトラセブン。シューマンの甘美なピアノ協奏曲なんだが、どうも三浦の演奏は甘美さがあまりない。いきなりガツンガツンと弾くだけでロマンティックな甘さを感じない。テンポの変化や崩しはある(そのためにオケとの若干のズレが生じたりもする)    のだが、音色の変化や幅が小さくてやや1本調子な演奏。それ故にあまりこの曲らしくないというか、いささか面白みに欠けた感が否定できない。このメロメロに甘い曲に対して、三浦のタッチはいささか硬質に過ぎる。

 後半の惑星は秋山がブイブイとかなり派手な演奏を繰り広げる。最初の火星からガンガン行く感じである。まあこの曲自身がかなり虚仮威しのようなところも多い曲なので、このアプローチ自体は正解だろう。いささか雑に感じられる部分がなかったでもないが、最後までオケはパワーで押し切ったような印象。最後の海王星ではステージ裏からガンガン響いてくる大フィル合唱団も加わっての大団円である。

 まあ秋山だけに可もなく不可もなくというところ。想像外に派手目の演奏になるのは最近の秋山の芸風。三浦のあまりに硬質な演奏が違和感が強かったが、元々の演奏にピアノの性質(どこのピアノか確認していないが)とホールの響きの欠如と私の座席位置がさらに拍車をかけて違和感が強まったようにも感じられる。

 

 

ホテルに戻ってから入浴と夜食

 コンサートを終えると地下鉄でトンボ返りする。万葉倶楽部に戻ると何はともあれ入浴。出がけは烏の行水だったので今回はゆっくりと体をほぐす。何しろここのところの長距離運転の連続その他で腰がそろそろ怪しくなってきている。さっきのコンサートの最中も実は腰の調子が不穏で苦労したのである。ぬるめの人工炭酸泉でタップリ入浴。泡付きに関してはラムネ温泉館並みである。

 ゆったりと体をほぐすと夜食のためにレストランへ。小腹が空いているので醬油ラーメンを頼む。こういう時にやっぱりドーミーインの小腹ラーメンはよく考えてあるよなと思う。ラーメンで小腹を満たすとクールダウンのために宇治ミルク金時を注文。体が生き返る思い。

小腹のための醤油ラーメン

意外に美味い

〆の宇治ミルク金時

 後は部屋に戻って寝るだけ。どうしても部屋の構造上音が筒抜けになるので、各部屋で出入りがある時間帯にはいささかドタバタするが、全員目的は寝ることだけなのですぐに静かになる。ただそれよりも夜になると意外と空調の音や外の道路の音が響いてくる。しかしかなり疲労があるので気がつけばベッドで気を失っていた。

部屋からの夜景

 

 

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