久しぶりの明石での昼食はあなご丼
今日は明石まで明石フィル(通称たこフィル)のコンサートを聴きに行くことにする。まずは会場の明石市民会館の近くで昼食を摂ることにする。
立ち寄ったのはあなご丼で知られる「カネ正」。ここの店舗は表と裏で道にかなりの高度差があるので、裏から入って駐車場にずっと下っていく形になる。Googleの口コミだと「車の底を擦る危険がある」との指摘があったが、正直なところ意図的に車高を下げている車でもない限り特に問題はない。

メニューは焼穴子丼とたこ天がメインの模様。かなりボリュームのありそうな穴子天丼もある。私は焼穴子丼(1800円)を注文。注文時にタレに山椒を入れても良いか聞かれるので、私は入れてもらう。

タレは丼の底の方に溜まっているから、かき混ぜて野菜のかき揚げと混ぜて食べるように言われる。まあなかなかしっかりした内容で普通に美味い。添えられているサラダや卵焼きに味噌汁などは地味であるが美味い。ただ個人的には焼穴子はもう少しタレの強い柔らかめのものが好みなので、ここのややパリッと焼いた焼穴子は私の好みとは若干ズレる。そもそも私は関西人にもかかわらず、江戸前の蒸したうなぎでも好む人間なので(別に関西式が嫌いなわけではなく、それはそれで美味しく頂くが)。


店の表側がホールなので、昼食を終えるとホールの隣の駐車場まで車を回す。店から表のこちらの車道に直接車を出せたら簡単なんだが、そちらは車止めがされていて、表の道から裏の道への通り抜けが出来ないようになっている。

ホールに到着したのはまだ開場前。しばし待つことになる。自由席なので良い席を確保しようと思うと行列に並んで待つ必要があるがそれもしんどい。ここは確か喫茶があったはずだからそこで開場まで時間をつぶそうかとも思っていたのだが、どうやら今年の1月で閉鎖された模様。こういうところにも不況とコスト削減の波が押し寄せている。政治家が腐敗して私腹を肥やすことしか考えないようになると、下々は連鎖的に貧困化していく。まさに今の日本の光景。

明石市民会館は1268席のホール。客の入りは大体3割程度というところか。仕様的には良くも悪くも各地にある普通の市民会館である。以前のコロナ禍の際に来たときには、全開の空調が鑑賞に支障が出るレベルでうるさかったが、今は運転を少し抑えている模様。
明石フィルハーモニー管弦楽団 第36回定期演奏会

L.ドリーブ/バレエ組曲「シルヴィア」
A.グラズノフ/アルト・サクソフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲 変ホ長調 作品109 (独奏:能美英行)
J.シベリウス / 交響曲第 1番 ホ短調 作品 39
指揮/松井隆司
サクソフォン独奏/能美英行
管弦楽/明石フィルハーモニー管弦楽団
一曲目はややマイナー曲(私は全く知らなかった)。ドリーブは19世紀のフランスの作曲家で「コッペリア」「シルヴィア」などのバレエ音楽で知られ、フランスバレエ音楽の父とも呼ばれる人物だとか。なおチャイコフスキーは「シルヴィア」を絶賛し、「もし私がもっと早くこの作品を知っていたら白鳥の湖を作曲しなかったろう」と友人のタネーエフに語ったとのこと。となるとチャイコがこの曲を知らなかったことに感謝したくなる。
さて曲調であるが、華麗で軽妙というのが正直なところ。1曲目などはかなり派手な曲であるが、ややゴチャゴチャしたイントロがシベリウスのように聞こえたり、途中で聞こえてくるホルンがワーグナーを連想させたりというのが興味深いところ。
明石フィルの演奏であるが、どうしても8-6-6-8-4と物理的に不足気味の弦楽陣の弱さが気になるところだが、それよりも目立つのはホルンを中心とした金管陣の不安定さというか雑さ。まあこの辺りはアマオケではどうしてもありがちでここが特別に不安定というわけではないが、この曲のように金管が目立つ場面の多い曲ではやはり気になってしまう。
二曲目はソリストに能美英行を迎えてのサクソフォン協奏曲。これも私は初めて聞く曲であるが、ここでやはり圧倒的なのはソリスト能美の演奏であろう。高校生時代に全日本吹奏楽コンクールで、アルトサックスとテナーサックスの両方で金賞を受賞した、現在は現役大学生という若き俊英である。若々しい素直で美しい音色を奏でるが、なかなかに表現力もあって聴かせる演奏をする。将来に期待の大器というところであろうか。バックの明石フィルも能美を盛り立てたと感じる。
休憩後の後半がシベリウス。冒頭のクラリネットのほの暗い旋律からまずまず雰囲気は出ている。相変わらず金管はやや雑さを感じるが、総じて木管陣はそれなりの演奏をしていたように思われた。
複雑な音色の展開の部分で、弦楽陣に時々乱れは見られたが概ね大きな破綻はなく、それなりに最後まで「シベリウスの空気感」は何となく保って演奏をしていたように感じられた。どうしてもプロオケレベルと比較するといろいろ言いたくなるような部分も見られたが、アマオケの演奏としてはまずまずの成功だったのではないかと感じるところ。