徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

尾高指揮の大フィルのベートーヴェンチクルス第2回

仕事終了後に大阪に駆けつける

 さて今日は先日に知人から尾高指揮大フィルのベトチクのチケットをもらったことから、それに繰り出すことにした。今日は第2夜で3番と4番とのこと。私はベートーベンはそれほど好きでもないし、何よりも金がないし、公演が平日だしということでこのシリーズはパスしていたんだが、チケットがあるとなったら繰り出さないわけには行かないというものである。

 午後の会議を早めに切り上げて駅に急ぐ。ここからJRで一気に大阪へ移動だが、タブレットで録画番組を見ているうちに仕事の疲れが出てきて気がつけば夢の中。次に気づいた時には既に尼崎を超えていた。大阪駅で慌ててバタバタと降車する。

 環状線で福島まで移動するとまずは夕食。時間的余裕もさほどないし、ここは例によって何の工夫もなく「福島やまがそば」「そばセット(950円)」を注文する。

いつもの「やまがそば」

 相変わらずそばが美味いが、前回の時に比べるとそばの味に一抹の濁りのようなものを感じるのは、私の体調が良くないのか、それともてんぷらの揚げ油がくたっているのか?

これがそばセット

 昼食を終えるとホールへ。それにしてももう既に真っ暗である。こういうのは気分が落ちるからどうも良くない。ホールに到着したのは開演の30分前ぐらいだったので、喫茶に立ち寄ることもなくそのまま座席に直行する。

6時を回ると外は真っ暗で気が滅入る

 もらった券はB席で2階のサイド。ちょうどステージが真横から見える席である。この席は初めてであるが、3階の見切れよりは見晴らしが良い。なお会場の入りは7割というところか。

ステージを真横から見る形になる

 

 

ザ・シンフォニーホール特別演奏会 ベートーヴェン・チクルス~原点にして頂点~ II

[指揮]尾高忠明
[管弦楽]大阪フィルハーモニー交響楽団

交響曲第4番 変ロ長調 op.60
交響曲第3番 変ホ長調 op.55「英雄」

 

 前半は4番から。オケの編成は12型と大フィルにしてはやや小編成。尾高の演奏は基本的にはモダンアプローチであるのだが、この曲の場合は殊更にロマンティック表現はせずに、比較的淡々とした古典的演奏のように感じられた。またこの曲は演奏者によってさまざまなテンポ設定があるが(C.クライバーの伝説的な超高速超熱演などが有名である)、尾高のテンポ設定は中庸というところ。比較的印象としては地味系の演奏になる。

 ただどうにも私には中途半端に聞こえた感があるのが事実。モダンでもピリオドでもなく、大オーケストラでもなく室内楽的でもなくというところで、何やら特別なカラーを付けずに無難にまとめたというようにも感じられた。特にどこにも難がない演奏なのであるが、個人的には特別な魅力も感じなかったのが事実。

 休憩後の後半は英雄。こちらは14型にオケを拡張して、先ほどとは一転してややロマンティックでダイナミックレンジも広がった演奏。尾高は3番と4番で異なる性格付けをしているように感じられた。3番の方がロマン派の萌芽が明らかにみられる曲であり、4番は再びやや古典返りした曲という捉え方なんだろうか?

 結果として私的にはこの3番の方が面白く感じられた。また大フィルにとってもこういうタイプの演奏の方が本領のような気がする。大フィルはどうも室内楽的な曲を高精度なアンサンブルで淡々と聞かせるというタイプの演奏に向いているようには思えない。実際に10年ほど前にやはり尾高の指揮でモーツァルトの三大交響曲を聞いた時も、私的にはあまり面白く感じなかった記憶がある。もっとも大フィルの演奏レベルは当時よりは格段に向上しているが。

 まあもしかしたら、私のような下品な人間には尾高のベートーヴェンはいささか上品に過ぎたのかもしれないが。