足利義昭が来た!
秀吉に雑用は全て押し付けられて多忙な毎日を送っている小一郎の元に、ハニーちゃんことツンデレ蜂須賀正勝がやってきて、いきなりじゃれ合ってるという展開から始まるのが今回。まるでホームドラマ。たださり気に信長が茶器を褒賞として使用し始めていることも示している。しかし茶器なんて、ハニーちゃんにかかれば「なんだ、この汚い茶碗は」だわな、確かに。何だかんだで茶器にありがたみをつけているわけであって、一種の茶器バブル。そのうちに千利休が登場するだろうから、そうなったらよりシステマチックに茶器バブルを演出するようになるはず。
一方、秀吉は竹中半兵衛と共に足利義昭からの使者である明智光秀のお出迎え。なんか光秀の従者がただものではないという演出をしていたから、「まさかこいつが義昭なんて無茶な展開?」と思っていたら、本当にその無茶な展開だった。こういうところはドラマ優先で、あり得ないような展開を持ってくることもあるこの作品。なお義昭の描き方としてはバカ殿が定番だが、ああいう大胆な行動を取ることや、一応の展望や責任感も持っている人物として描いているようなので、単純にバカ殿にはしていない模様。恐らく今後は、だからこそ信長と対立に至るという展開になるんだろう。

明智光秀については、岐阜の繁栄ぶりを誇示する秀吉に対して、京や堺の話を持ち出してマウントを取る少し嫌な奴という描き方をしている。成り上がり者の秀吉から見たら、実際に光秀はこんな感じに見えたんじゃないかということはあり得る。浪人やっていたにもかかわらず、いわゆる教養その他は明らかに光秀の方が圧倒的に上なので。ちなみにまだ光秀は義昭の側近という感じだが、いずれは信長に乗り換えるはずなんだが、今のところはそういう兆候は皆無だな。
信長の上洛とお市の結婚
で、義昭の誘いに乗ってさっさと上洛への協力を決定する信長。利用する気が満々なんだが、とりあえずは「天下布武」などを掲げて殊勝な態度を示している。もっともこの殊勝な態度は今回の1話内でさえ続かないんだよな。本作の信長は「麒麟が来る」の信長と違って、有能ではあるがダークという点が徹底している。まあ「麒麟が来る」の信長像の方が異色であって、一般的には今回の信長像の方がしっくりくるかな。信長って理想の上司像に挙げる人もいるが、よっぽど自分の実力に自信がないと上司にはする気にならないよな。私なんかだったらすぐに追放されそう(笑)。
そして信長が上洛しようとした時に障害になるのが浅井氏と六角氏。そこで信長は浅井長政を味方につけるために、自分の妹で戦国一の美女であるお市を長政に嫁がせることに。ところで本作では濃姫(帰蝶)が登場しないので、常に信長に寄り添っているのがお市ということになっていて、妹というよりも嫁に近いポジションになっている。ちなみに研究者によっては、この二人はもろにそういう関係もあったと推測している人もいるようだが。本作の信長もお市を戦略の駒として使うことには本音での抵抗はあるという描写をしている(かなりのシスコンである)ので、やはり普通の兄妹とはちょっと違う関係という扱いではある。
そのお市の方も全くどんな人間だか知らない長政に嫁ぐのは思うところがあるようだが、信長の役に立てるのならと協力的。小一郎がお市に「長政はイケメンで優しい人」と嘘をつくのだが(実際には本当にその通りの人物だった)、お市は「自分の好みと違う」とバッサリ。お市の好みは信長のような荒々しい人らしい。こりゃお市のブラコンも相当のもんだ。しかし実際にはなんだかんだでお市は長政との間に3人の姫と1人の男子(後に秀吉に処刑される)を産むんだから、夫婦仲は決して悪くなかったということになるんだが。
お市を取り巻く様々な人間模様が・・・
ところでお市は大河にやたらに登場する宮崎あおいが演じているのだが、正直なところ「戦国一の美女」と言われても今一つしっくりこないんだよな。まあ彼女が私の好みのタイプでないこともあるんだろうけど、宮崎あおいって戦国でも現代でもあまり美女美女した人じゃないんで、彼女については最初から違和感がある。もっといかにも「美女」というのが前面に出て、それでいて気の強さを感じさせるタイプの女優さんがふさわしいと思うんだが・・・(まあ北川景子の方が合ってるわな)。


で、お市が嫁ぐということで「寂しくなる」とこぼしている秀吉の横で、秀吉の女癖の悪さに既に苦しめられている寧々が嫉妬の表情を浮かべて・・・という展開。しかし浜辺美波が本当に美しいよな。戦国一の美女って明らかにお寧々さまの方が圧勝なんじゃないの? 綺麗やら可愛いやらで、私のようなジジイでも胸キュンしちまったわ・・・。もっともやっぱり挙措が完全に現代の女の子なのは引っ掛かるが。まあこの作品はそういう作品なんだろうなということにしておくか。なお寧々は生涯秀吉の女癖の悪さに苦しめられるわけだが、私ならこんな綺麗な嫁さんいたら浮気なんて頭にも浮かばんな。
お市と長政の婚姻のシーンでは、織田家との同盟には反対だった長政の父の久政の様子や、実はお市に気のある勝家など、周囲の人間関係が一目でわかるような演出をしていた。それにしてもお市に「それならお前と結婚したらよかった」と言われてもろに動揺してしまうチョロすぎる勝家。本作の勝家って明らかに脳筋お馬鹿扱いだわな。
義昭の将軍就任、しかし早速不穏な空気が
とりあえず上洛に動く信長。それに対して「今川とのことが片付いていたら、信長の留守を狙えるのに」と呟くダークな家康。本作の家康って、最初から内面にかなりダークなものを持っている人物として描いているが、これはやはり最終的に秀吉と対立したうえに最後には豊臣家を滅ぼすという先の歴史を性格設定に反映しているんだろうな。今から将来の腹黒タヌキの本性を垣間見せるという形にしてあるのは、若き日の家康の描き方としては結構珍しいかな。まあ「どうする家康」の描き方はあまりにひどすぎたが、それとは対極の方向に振り切っている。
あっさりと六角を蹴散らして(六角はナレ敗戦)、三好三兄弟がさっさと逃げ出した空の京都に無事にやってきた義昭は将軍に就任。信長を副将軍にしようとするが、義昭の配下になる気は毛頭ない信長はその申し出を丁重に拒絶。早くも両者の間に仲たがいの気配が濃厚に・・・というところで今回はここまで。こりゃ義昭が追放されるのは、私の予想よりもかなり早いかもしれない。明智光秀がどこでどういう形で信長に乗り換えるか。
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