京阪方面の遠征に出る
この週末は大阪フィルと京都市交響楽団の定期演奏会に繰り出す。金曜日の仕事を早めに終えるとJRで大阪まで移動である。
ホールに到着する前に夕食を摂る必要があるが、毎度悩むのはこれである。昨今は物価が高騰している上に、私自身が体調不良のせいで食欲が今ひとつ。その上に老化に伴う思考力の低下か、「これから何を食べるか」などというどうでも良いことでさえ決断が鈍ってきている。しばし迷った結果、今回はエキマルシェの「北極星」に立ち寄ることにする。

ここはいわゆる「箸で食べられる町の洋食屋」である。オムライスがメインなようなので、ディナー用の「プティオムセット(1600円)」を注文することにする。オムライスを鳥かキノコかで選んだ上で、付け合わせのアラカルトを2品選ぶ形式になっている。私は鳥のオムライスを選択して、牛すじの赤ワイン煮とハンバーグを選択。

最初に付け合わせの方から登場。牛すじ煮はその洋風に聞こえる名前に反して、味的には和風な印象を受ける。ハンバーグの方は極めてオーソドックスな普通に洋食屋の半バークであり、やや小ぶり。いずれも可もなく不可もなくというところか。

しばし後にメインのオムライスが登場。「プティ」という名から予想していたよりは大きめである。今時のスフレなどと名乗って卵焼きを上に載せただけの手抜きオムライス(この方がバイト君でも作りやすい)ではなく、正統派の薄焼き玉子に包んだタイプであり、これは評価できる。味はやはり過不足なし。
正直なところ1600円という価格はやや高めにも感じられるが、昨今の相場と場所柄を考えると実際はこんなものなんだろう。ただ今の私の体調だと、やはり洋食系はややもたれる感がある。
夕食を終えるとホールに移動する。フェスティバルホールは7~8割の入りというところか。今回は尾高得意のエルガーだが、エニグマは以前にもやっている気がするから、むしろ目玉は尾高の親父の交響曲か。ステージ上にカメラがセットしてあったが、記録でも残すのだろう。

大阪フィルハーモニー交響楽団 第597回定期演奏会

指揮:尾高忠明
尾高尚忠:交響曲 第1番 作品35
ディーリアス(ビーチャム編):歌劇「村のロメオとジュリエット」より 間奏曲「楽園への道」
エルガー:変奏曲「エニグマ」作品36
尾高の交響曲は、かなりブンチャカとやかましいという印象。西洋音楽の中に日本的な要素を取り込むことを考えた人物らしいが、あまり日本的な要素が感じられない。近年までは第一楽章のみの存在が知られていたが、2005年に長男の尾高惇忠が遺品に埋もれていた第二楽章のスコアを発見、ほぼ完成状態であったものの一部を惇忠が補筆完成させたうえで、2006年に外山雄三指揮のN響で初演されたという。今回はそれを次男の忠明が演奏することになる。
新たに見つかった第二楽章は、第一楽章とは一転して静かに音楽を聴かせる部分が多々ある。なるほど確かに第一楽章に対して緩徐楽章として設計されていたようである。続けて第三楽章も計画されていた様子があるが、尾高尚忠は39歳で夭逝してしまったためか、完成されることなく終わった模様である。
正直なところ私には今一つよく分からない曲であった。いわゆる現代音楽と言うほどの強烈な不可解さはないが、かと言って魅力を感じるというところまでは行かなかったのが本音。とりあえずこの曲では大阪フィルの弦楽陣の密度の高さが印象に残ったのである。
休憩後の後半は一曲目がディーリアスの短めの曲。キラキラと美しさが印象に残る曲である。ただロメジュリから連想されるような劇的要素はこの曲にはない。先ほどと同様に大阪フィル弦楽陣の音色が印象に残る。
ラストは尾高の自家薬籠中の曲であるエルガーのエニグマ。尾高指揮の大フィルによるエニグマは実は24年の関西6オケでも演奏されているので2回目。大阪フィルの弦楽陣は極めて分厚く美しい。その弦楽陣が中心となってスケールの大きな音楽を描いている。流石に安定感を感じさせる演奏であった。
総じて演奏はまずまずであったが、曲が私の知らない曲と私のあまり得意でないエルガー(まあその中でもエニグマは分かりやす方だが)だったことで、残念ながら私の側の興味は今一歩だったところがあることは否定ではないのである。ただ尾高と大フィルの組み合わせも円熟の域に差し掛かってきたことは感じた。
コンサートを終えると京都に移動することにする。今回はいつもの定宿ユニバーサルホテルが空いてなかったので、二条城のところにあるファーストキャビン二条城前を確保してある。どうせ到着は深夜で寝るだけなのでカプセルでも良いかというか、私の予算では安ビジネスホテルが確保できなかったら、後は選択肢はカプセルしかないというところ。

淀屋橋から京阪と地下鉄を乗り継いで二条城へ。ここのホテルは駅から嫌な距離があるので、夜の京都の町をしばしトボトボと歩くことになる。こういうのは地味に精神にこたえたりする(段々と気が滅入って鬱に入ってくる)。道路には雨が降った跡があるが、今は雨は降っていないのが救い。ライトアップされた二条城の前をホテルに向かって歩く。

数分かけてホテルに到着。以前にあったイメージよりは近かったようである。チェックイン手続きを終えると、早速ビジネスカプセルに入り込んで館内着に着替えてゴロンと横になる。ここのキャビンは中で立ちあがれる高さがあるので閉塞感が少ないのが救い。ただ荷物ロッカーがなくて基本的には荷物は持ち込みなので、インバウンド客が持ち込んだ大掛キャリーが通路にゴロゴロ転がることになる。私は一泊用の小型キャリーなので、無理矢理にベッドとロールカーテンの隙間に押し込むことになる。

なおセキュリティボックスもあるがやや小さめなので、私のバックパックを入れようとしたら、荷物を減らして押し込む必要があった。

一息ついたところで疲れが完全に押し寄せる前に入浴しておくことにする。ここは一応大浴場つき(大浴場というには小ぶりだが)。しっかりと汗を流してから帰ってくる。
入浴を終えてからベッドで転がると一気に疲れが押し寄せてくる。こうなると何をする気力も湧かない。一応は仕事セットも持参していたのだが、どうにもそんな余裕はない。結局はこの日は、スマホなどの充電セットをするのがやっとですぐに寝てしまう。