徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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白鷺館アニメ棟

関西フィル定期で、とんでもない超新星と遭遇する

週末京阪遠征に出向く、夕食は初めての店

 さてこの週末は大阪と京都のはしごと言うことに相成った。土曜はスダーンの関西フィル、金曜はカンブルラン京都市響でマーラーの6番という重厚な内容である。

 まずは金曜日の在宅勤務を早めに終えてJRで福島に直行する。新快速に乗り込むとタブレットで録画していた「歴史探偵」や「トリセツショー」を倍速で視聴したり、最近に更新再開した「教養ドキュメントファンクラブ」用の原稿をpomeraで執筆したりして過ごす。執筆が乗ってきて佳境に差し掛かった辺りで大阪に到着する。

 ここから環状線で福島に移動した時には18時前。ここで夕食を摂る必要があるが、何も考えなかったらまた「やまがそば」になりそう。そこで今回は事前にジェミニ君に相談して別の店の候補を考えている。今まで行ったことのない福島駅の南側に回ると、高架下の「福島呑場ヒンジ」に入店する。ここは串カツなどの飲み屋というイメージだが、丼メニューとかもあるとか。カツ丼に飲み物はコーラを注文する。正直、飯目当ての私にはドリンクは不要なんだが、まあ夜のタイムはワンドリンクは場所代としてルールのようなもの(要らないと言い切れば通る雰囲気もあったが、私は小心者)

JR福島駅高架下の「福島呑場ヒンジ」

 仕事が終わって一杯やるにはまだやや早めの時間なので店は空いている。先に出てきたコーラや突き出しを頂きながら、メイン料理が到着するまでpomeraを取り出してこの原稿執筆(笑)。

まずはコーラと突き出しが

 執筆が一段落付いた辺りで丼が到着。結構ガッツリと量がある。うーん、残念ながら今の私ではこれは全部は食べられないか。味付けはやや濃いめだが、カツに強めの味を付けてご飯にはあまり味を付けない形でバランスを取っている。味としては私の好みの方向。まずまずの丼である。

かつ丼は結構ガッツリとボリュームがある

 丼にワンドリンクと突き出しが付いたので支払いは1780円。まあ丼代がちょうど倍になった感覚か。夕食としては普通にまずまずでは。ジェミニ君はよく閉店してしまった店や存在しない店なんかを紹介するヘマをしてくれるが、この店はまずまず。ジェミニ君ナイス。

 

 

 夕食を終えた時にはもう18時を回っているでホールに移動する。今回は夕食にやや散財したので喫茶での贅沢は省く。と言うわけで現在膝上pomera。入りは最初はイマイチかと感じていたのだが、なんだかんだで開演時には9割以上は埋まっている。

ホールへと向かう

 今回の指揮はスダーン。スダーンは定期的にPACオケを振っているので、私的にはPACの指揮者というイメージがある。またその際、シューベルトやベートーヴェンなどの古典系の曲が多かったことから、古典的な曲を整然と振る指揮者という勝手なイメージを持っていた。しかし先の23/2/19のPACの公演で、実は古典に近い曲をかなりロマンティックに指揮する指揮者であるということを知った次第。今回はロマンティックの極致であるブルッフやラフマニノフをどう振ってくるかに注目。また新進気鋭の吉本の演奏も注目である。

今回の関西フィルは14型

 

 

関西フィルハーモニー管弦楽団 第364回定期演奏会

[指揮]ユベール・スダーン
[ヴァイオリン]吉本 梨乃

 

 一曲目は有名なブルッフのロマンティックな協奏曲である。ソリストは新進気鋭の吉本。しかしその最初の一音で度肝を抜かれた。最近は日本も次々と優秀なソリストが登場しており、超絶テクニックを誇る者や超美麗な音色を奏でる者などもいる。しかし彼女の場合は最初の一音からとにかく深い。深さを感じさせる音色なのである。

 若手の表現意欲に富む演奏家は、往々にして強すぎる自己主張としてやたらにわざとらしい間を取ったり、急激なテンポ変化を行ったり、甚だしきはバックのオケを放り出して自分だけのテンポで勝手な演奏をする場合がある。そういう尖った若者に比べると彼女の演奏スタイルはオーソドックスと言っても良いと思われる。しかしその音色の幅と深さが、とんでもない感動を呼び起こす。私はこれだけ音色だけで聴かせられるヴァイオリニストと言えば神尾真由子ぐらいしか浮かばない。つまりは新進気鋭の若手というよりも、いきなり巨匠登場という印象を受けた。

 スダーンは若い吉本に伸び伸びと演奏させている印象。時折吉本に視線を送りながらキチンとタイミングを合わせているのが目についた。もっとも演奏自体はいかにもスダーンらしいロマンチックでダイナミックなもの。指揮台を使わずにかなり体を動かす派手目の指揮。演奏自体も鳴らすところはバリバリ鳴らすので、関西フィルの管楽陣がややヒステリックに響いたりすることもあったし、煽りまくった結果としてやや弦楽陣がガチャガチャした印象になることもあったが、概ね若きソリストを盛り上げるロマンティックな演奏であった。

 場内大盛り上がりで吉本のアンコールはパガニーニ。これがまた驚いた。先ほど見せた表現力に加えて、圧倒的なテクニックを披露してきたのである。単に空虚な技術でなく、それが深い表現と一体となっているから、曲自体が「この曲ってこんなにすごいの?」と別の曲に聞こえるぐらい。とんだ超新星が現れたものだ。


 休憩後の後半はラフマニノフの交響曲。最近急激に演奏機会が増えた感のある曲だが、正直今まで私はこの曲をあまり面白いと感じたことがない。とにかく冗長さが目立つという印象の曲であり、甚だしい場合には今まで演奏中に落ちてしまうようなこともあったりした。

 しかしスダーンにかかるとダイナミックでメリハリの強い演奏なので自然と巻き込まれてしまう。特に第一楽章などは冒頭から分厚く弦楽陣を重ねていくのだが、全盛期よりはやや落ちた感はあるが、関西フィル弦楽陣のしっとりとした音色を引き出していた。それを重ねていくことで非常に美しい音楽を実現したのである。

 先ほどのブルッフではいささか煽られ気味だったせいもあってか、やや硬質に聞こえた管楽陣の音色もこの曲になってやや落ち着いた。結果としてまずまずのアンサンブルとなり、私に眠気を催させることなく曲が進んだのである。

 そして疾風怒濤の第二楽章。やはりスダーンは捲りまくるが関西フィルアンサンブルはしっかりついて行っていた。そして牧歌的な美しさの第三楽章。うっとりするような音楽である。もっとも最終楽章ぐらいまで来たらやや弛緩した感はなきにしもあらず。もっとも元々の曲自体が特に後半に冗長さが目立つ構成なので仕方ないところもあるか。

 結果としてなかなかの演奏であった。私は関西フィルの今後については、クオクマンと鈴木優人に期待をかけているんだが、スダーンはとんだ伏兵だったという印象。

 

 

明日に備えて京都の定宿で宿泊する

 コンサートを終えると、明日の京都市響のコンサートに備えて京都に移動する。宿泊するのは私の京都の定宿、九条のユニバーサルホテル烏丸。いつもなら京都駅から九条まで地下鉄に乗るのだが、何となくそれも面倒くさいし、220円が急に惜しくなったので、京都駅の八条口から歩いていくことにする。

 いつも九条駅からの徒歩数分が気が滅入るのだが、よくよく考えると地下鉄の閑散とした駅の段階から徐々に気が滅入ってきていたことを思い出した。結果としてはむしろ歩いて行った方が気分的には正解。また歩くことで脳が体育会系モードに切り替わるのでグダグダ考えなくなって精神衛生上良いことが分かった。もっとも一つだけ計算違いだったのは、大阪駅から京都駅まで新快速車内で立ち続けた挙句の徒歩は、思いのほか足にダメージがあったこと。

かなり疲れた頃にようやくホテルに到着

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 22時過ぎごろにホテルにチェックイン。今回の部屋は一階の角部屋なので、部屋のサイドに窓がある。これがいつもと違うところ。その分、部屋の幅が広めに感じる。

角部屋なので右側に窓がある

デスク側はこんな感じになる

 とりあえず仕事環境をさっさと構築すると大浴場に入浴に行って体をほぐす。とにかく足のダメージがあるのでその辺りをしっかりとほぐす。入浴を終えると就寝までは原稿執筆である。疲れた頃に就寝する。

いつもの仕事環境構築

 

 

この遠征の翌日の記事

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