お籠もりのGWはライブ配信を
結局はこのGWは吉村知事のパフォーマンスだけの無策の結果、大阪は感染爆発のバイオハザード状態でとても出歩くわけにも行かず、行事の類いも軒並み中止。と言うわけで必然的にお籠もりを強いられることになったのであるが、この間の私はと言うと、今までの疲労が一気に出たのかほとんど寝て過ごすことになっていた。
しかし休みももうすぐ終了で社会復帰を要求されるようになってきた。そろそろと活動を再開するべきだろう。と言うわけで、まずはライブ配信の視聴という活動から再開することとした(笑)。
今回久しぶりにアクセスしたのはパリ管のHP。どうやら新しいライブの模様が配信されているようである。
パリ管弦楽団ライブ(2021.3.27オルセー美術館にて)
指揮:パブロ・エラス=カサド
ソプラノ:サビーヌ・ドゥヴィエル
ラヴェル ボレロ
ムソルグスキー 展覧会の絵
ラヴェル 5つのギリシャ民謡
オルセー美術館を会場として開催されたコンサートである。ラヴェルに纏わる3曲を演奏。会場が特殊なためにやや反響音が過剰気味の感がある。
一曲目は会場の響きが柔らかいことが効いて、非常にソフトな印象のラヴェルである。特に管の音色に突き刺さるようなところがないので、ソフトにソフトに盛り上がっていくという印象。その結果として妙に美しいボレロとなった。
二曲目は展覧会の絵であるが、これはその響きの柔らかさが災いして、曲の尖った部分がことごとく丸められるので、今ひとつ印象に残らない演奏になってしまう。また背景に時々カサドが美術館内を散策する風景が流れるので、演奏自体がそのままプロモーションビデオのBGMという雰囲気になってしまう。カザドのそもそもの演奏はそれなりにメリハリを効かせたものなのだが、そのメリハリの部分がすべて柔らかく丸められたというように聞こえる。おかげで演奏自体は特に強い印象を残さない。
最後のギリシャ民謡になるとさらにBGMである。ドゥヴィエルのソプラノが美しくサラリと流れて行くだけという感じ。これも強い印象を残さない。
ホールの音響というのが音楽自体にもかなり大きな影響を与えると痛感したのが今回。反響音がかなり多い環境下では、音楽自体が自己主張を極端に弱めて見事にBGM的に聞こえると言うことをハッキリと感じた。聞き流す分には実に快適ではあるのだが。