和歌山へ走る
無事に下まで降りてきて、ようやく生き返った気がしたところで和歌山まで走ることにする。今日は和歌山県立近代美術館に立ち寄ってから帰る予定。ただまだ昼食を摂っていなかったので、久しぶりに「井出商店」でラーメンでも食べていくかと思ったが、既に店の前には行列があった上に駐車場が一杯だったのでとりあえず美術館を先にすることにする。
「宇佐美圭司回顧展 絵画のロゴス」和歌山県立近代美術館で4/17まで
いわゆる抽象画であるのだが、初期の絵の具をぶちまけたような作品は極めて平凡で特に見るべきところがない。
面白くなってくるのは、中盤以降の人物のシルエットをモチーフとして加えるようになってから。作品自体に奥行きが出てきて、変化や動きのようなものが見えるようになってきた。デザインとしてこういうのはありだろう。
井出商店で和歌山ラーメンを昼食に摂ると帰宅
美術館の見学を終えると井出商店に向かう。駐車場には空きが出来ていたのだが、店の前の行列はさらに増えて20人ほどになっている。ただわざわざここまで来たのだから他の店を探すのも面倒だし、ここは客の回転が早いので待つことにする。
15分ぐらいは待っただろうか。ようやく入店。私は特製大盛り中華そば(900円)を注文。さらに早寿司も頂くことにする。
例によって普通にうまいラーメンだ。井出商店は和歌山ラーメンの祖とも言われており、テレビなどで日本一のラーメンと持ち上げられて有名になって、今や和歌山の観光資源の一つになっている。ただ私はこれが日本一のラーメンとは思わない。このラーメンが本当に日本一なら、日本のラーメン文化は底が浅すぎるというものである。トップクラスの美味しいラーメンの一つという辺りが正しい位置づけだろう。
ただ一つ気になったのは、以前は店に近づくととんでもない悪臭が漂っていたのだが、今日はそれをあまり感じなかったこと。また心なしかスープが以前より淡泊になった気もする。私の記憶の不確かさもあり得るので、本当かどうかは自信が持てないが。
ようやく遅めの昼食を終え、ここから長い家路につくことにする。しかしこれが体に疲労の溜まった長距離ドライブになり、想像以上にキツいものになったのだがとりあえず何とか無事に戻ってきた(実は一回危ない場面があったので、慌てて休憩を取った)。以前に比べるとやはり体に無理が利かなくなっているようである。
山間の温泉に立ち寄りながら、久しぶりに本格的な山城訪問をしたのだが、体へのダメージは想像以上に大きかった。この疲労はこの後も二、三日は持続することに。やはり基礎体力からガタガタになっているようで、根本的な生活の立て直しが必要と痛感した次第である。
それにしても今回の龍神温泉だけでなく、先に訪問した川湯温泉といい、その前に訪問した湯の峰温泉といい、紀伊半島の温泉は計り知れない底力を持っているということをつくづく実感した。後はこの地域で有名な温泉というと十津川温泉なのだが、あそこはアクセスがかなり悪い上に、旅館の価格相場も高いという難儀な場所である。ここはやはり最後の秘境になってしまうのか。