徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

日本センチュリー交響楽団 第212回定期演奏会

 この週末はプラハ国立歌劇場のオペラを聴きにびわこホールまで行くことにした。実を言うとこれが私が人生で初めて購入したオペラのチケットである。私の人生初オペラは先々月のびわこホールでの「ドンキホーテ」だが、実はこれに行ったのは、そもそも今回のプラハ国立歌劇場のチケットを買ったものの、私が本当にオペラを見ることが出来るかどうかを確認するために急遽予定に組み込んだものである。

 私は元々器楽系の曲はよく聴くが、声楽系の曲はあまり聴いてこなかった。どうも声楽は気が散るということでどことなく避けてきていたのである。ましてやオペラとなると、苦手な声楽に元々舞台演劇が嫌いということが相まって完全に無視してきたジャンルである。そんな私が段々変わってきたのは、まずはマーラーの交響曲のせい。マーラーの声楽付きの交響曲を頻繁に聴いているうちに段々と声楽に対する抵抗がなくなってきたのである。これが今回いよいよオペラに乗り出そうかと考えた一因。

 とは言うものの、プラハ国立歌劇場日本公演のチケットを購入したのはほとんど衝動的なものである。きっかけはフェスティバルホールメンバーへの最優先優待チケット販売の案内が来たこと。最優先予約なので良い席が確実に取れる上にチケットが割引価格になっていたことにそそられた。ちなみに私はクレジットカードにステータスを全く感じないたちなので、持っているカードは大半が年会費無料の流通系カードばかりなのだが、そんな私が持っている唯一といって良いステータスカードがフェスティバルホールメンバーカードである(笑)。高い年会費を払っているのだから、このぐらいの特典はないと釣り合わないというものでもある。

 オペラは土曜日であるが、金曜日には日本センチュリーのコンサートも予定に入れている。これはプロコフィエフのアレキサンドル・ネフスキーの演奏があるので聴いてみたいと感じたのと、センチュリーはブリバエフが指揮の時は名演が多いという経験則からである。

 金曜の仕事を早めに終えるとまずは大阪に移動。例によって「上等カレー」「カツカレー」を腹に放り込んでからザ・シンフォニーホールに向かう。

 

日本センチュリー交響楽団 第212回定期演奏会

[指揮]アラン・ブリバエフ(日本センチュリー交響楽団首席客演指揮者)
[ピアノ]エフゲニー・スドビン
[メゾ・ソプラノ]小山 由美
[合唱]大阪センチュリー合唱団
[管弦楽]日本センチュリー交響楽団

チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
プロコフィエフ:アレクサンドル・ネフスキー op.78

 いきなり一曲目のチャイコのピアコンから「?」と首をかしげることになる。ソリストのピアノ演奏とバックのオケがバラバラ。エフゲニー・スドビンのピアノ演奏はやけにかっ飛ばす上にテンポが細かく変わり、しかも指使いも途中で引っかかったかのように感じる場面がいくつかあり、とにかくテンポが安定しない。あえて言うなら、クラシック演奏ではなく、ジャズピアノに近いような演奏。そもそもブリバエフの指揮をほとんど見ていない。ブリバエフもピアノに合わせるのに苦労しているように見える。そのためにオケの演奏がどうしてもピアノとズレて、全体的にグダグダ。極めて冴えない演奏となってしまった。

 二曲目のアレクサンドル・ネフスキーは演奏としてはまとまったものになっているのだが、ブリバエフにしては緊張感と爆発力がやや欠ける演奏に感じられて、これもまた今ひとつ精彩を感じない。またこの曲はそもそも映画のBGMであるのだが、もろにサントラアルバムという印象で曲自体がまとまりに欠ける感を強く受け、これがどことなく地味な演奏と相まってイマイチ感をさらに強めることになってしまった。

 残念ながらいろいろと不満の残るコンサートになってしまった。特にエフゲニー・スドビンの演奏には疑問が多々。決して下手というわけでもないようだし、アンコールなどではそれなりにしっとりした演奏もしていたのに、なぜチャイコのピアコンだとああもガツンガツンと雑な上に不安定な演奏をしたのか。どうも理解できない。

 

 コンサートを終えると京都に移動する。明日に備えて今日は京都に宿泊するつもり。そのために定宿であるチェックイン四条烏丸を既に手配済みである。ホテルに入ると途中で買い込んだサンドイッチを軽く夜食にとり、入浴してから就寝する。