この週末もまたお籠もり
本来なら今日は大阪フィルの定期演奏会に出かけて尾高忠明のブルックナーの5番を聴きにいくはずだったんだが、コロナが猛威を奮って大阪府知事が堂々と医療放棄宣言を出している中の大阪に潜入する勇気は無い。
それでなくても職場周辺でも感染者が増加していて、まさにコロナの足音はすぐそばに迫っている状況。しかも我が兵庫県も大阪維新の使いっ走り知事が大阪に負けず劣らずの無能ぷりっを晒している中で、万一感染して重症化でもしたら恐らく高齢の両親と共に見殺し確実。これでは危なっかしくて出かけるという気にもならない。
実は明日もカンブルラン指揮のPACオケのコンサートのチケットを購入してたのだが、コロナ騒ぎでカンブルランの来日は中止、指揮者は下野に変更。別に下野が悪くはないが、下野指揮のPACでの「展覧会の絵」となるとわざわざ危険を冒して出かけるという気にもなれず、これもバス。どうもこの週末もお布施がかさむことになっている。
というわけでこの週末もお籠もりで確定ある。こんな時はやはりライブ配信。と言うわけでmedici.tvを繰ったところ昨年のラトル指揮のロンドン交響楽団のコンサートの映像が出て来たのでそれを視聴。ラトルらしく近代プログラムである。
ロンドン交響楽団演奏会(バービカンセンター(ロンドン、イギリス))
指揮:サー・サイモン・ラトル
ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス
陳銀淑 ヴァイオリン協奏曲第2番「Scherben der Stille」(「Shards of Silence」)
シベリウス 交響曲第7番ハ長調
バルトーク 中国の不思議な役人
ドヴォルザーク、スラヴ舞曲から7.コロ、アレグロヴィヴァーチェ(ハ長調)
一曲目は韓国出身の現代作曲家・陳銀淑による作品。ところどころヴァイリオンをヒステリックに響かせる局面があり、そういうところはやや耳障り。もっとも全体を通して聴いてみると意外にそうおかしな曲でもない。ロンドン交響楽団の色彩豊かな音色にかなり助けられている部分もある。
シベリウスに関してはいわゆる北欧情緒と言うよりは、もっと色彩鮮やかな演奏である。北欧の深い霧ではなくて、朝靄の中で風景が煌めいているような。ラトルの指揮はこの短編作品を最後まで冴えた音色でキラキラと表現した。
三曲目がいわゆるマンダリン。色彩的で明快というアプローチはここでも共通。おかげでこの私には分かりやすいとは言いにくい曲も随分と馴染みやすくなっている。
最後はアンコールピースでスラヴ舞曲。演奏開始前にラトルが何やら説明をしているが、残念ながら私の英語力ではヒアリング不可能(Google先生、早く音声同時翻訳機能を付けてくれ)。そうして始まったスラヴ舞曲なのでノリノリでくるかと思えば、意外と大人しい端正な演奏なのでこれはやや面食らう。さすがにサーの称号を戴くナイト様としては、そこまで下品な演奏はしないのだろうか。