この週末はセンチュリーとアンサンブル金沢
この週末は少し毛色を変えて日本センチュリーとアンサンブル金沢のコンサートに出向くことにした。アンサンブル金沢は関西での公演は比較的珍しいので聴いておきたかったのと、さらにこのために大阪に出向くなら、ついでにセンチュリーでも聴いておこうかという考え。センチュリーは指揮は飯森範親。特に興味ある指揮者ではないが、プログラムにシベリウスの7番があるのでそれに興味があった次第。さらに前半は神尾真由子のヴァイオリン演奏があるようなのでハズレはなかろうという判断。
金曜日の仕事を早めに終えると阪神高速で大阪へ。高速は「いつものようなひどい渋滞」。阪神間で相当時間を浪費させられるが、まあ想定内。大阪に到着して駐車場に車を入れた時にはもう18時。ホールの入場が始まっている状況だが、それを横目に見ながら1時間以内に夕食を摂ることにする。
さて何を食べるかだが、例によってのやまがそばに行きかけたところで、前回イレブンで空振りを食らったことを思い出す。ここは少し変化を付けるかと久しぶりに「レストランイレブン」を訪問する。
注文は贅沢にタンシチューのディナーセット・・・とかを食いたいが金がない。結局注文したのは「バターライスセット(900円)」。
まずはサラダとスープが出てくる。サラダは刻みキャベツにドレッシングをかけただけのもので正直言うともう一工夫欲しい。スープはまあまあ。
そしてメインのバターライス。ハッキリ言って炒飯とかピラフの類なんだが、このバターの塩味が非常に心地よくてバランスが取れている。とにかく美味い。ちなみにこれは藤井聡太名人の勝負飯と聞いたことがある。頭を動かすための炭水化物をしっかりとりつつ、それなりのバランスもあるメニューというところか。
久しぶりにイレブンのバターライスで満足するとホールへ。今回は私はC席だが、二階正面で悪くない席である。場内は見渡したところ八割方は入っている。最近はセンチュリーの集客力も増している模様。ちなみに次回の久石譲指揮の定期公演は完売御礼とのことである。
日本センチュリー交響楽団 第275回定期演奏会
[指揮]飯森範親
[ヴァイオリン]神尾真由子
[ピアノ]高橋優介
[管弦楽]日本センチュリー交響楽団
カンチェリ:タンゴの代わりに
ヴィトマン:ヴァイオリン協奏曲 第1番
カンチェリ:弦楽オーケストラ、ピアノとパーカッションのための「SIO」
シベリウス:交響曲 第7番 ハ長調 op.105
今回のセンチュリーは14型の3管編成というトラを動員しての大編成である。その大編成がいきなりバリバリと奏でるのが1曲目。ジョージア出身のカンチェリによるタンゴもどき。タンゴの革命児ピアソラに対するオマージュとのことだが、ぶつ切りになった旋律は、よく分からないようでいてよく聴いていると確かにタンゴっぽい断片がちらついていたりする。正直なところあまりよく分からない小品である。
二曲目は神尾真由子をソリストに迎えてのヴァイオリン協奏曲。まあ正直なところ良く分からないところの多い曲であり、変化が激しいのでとりあえず難曲であるなということだけは感じられる。
この曲に関しては神尾の妙技に尽きるだろう。そもそもこの難曲を暗譜で弾けること自体が私のような素人には驚きだが、やはりとにかく音色が深い上にダイナミックレンジが広い。オケの大音量を向こうに回しても一歩も引けをとらないのがすごいところ。
ちなみに神尾はアンコールで御馴染のパガニーニを披露したが、これがまた驚異的なテクニックでねじ伏せる曲だけに観客を圧倒していた。
後半はまずはカンチェリの曲から。弦楽合奏にピアノとパーカッションが加わった曲だが、パーカッションが大忙しなのが印象に残る。一曲目と通じるところがある。ところどころ美しさは感じるが、基本的にはよく分からん曲。
最後が今回のメインとも言えるシベリウスである。最初からかなり雄大な演奏であることに感心する。ざわめく弦に煌めく金管、非常に明快でありながらも幽玄さをたたえた演奏である。北欧の空気もなかなか再現しており、センチュリーもなかなかやるじゃないかというのが正直な感想。また今日は現代系の訳の分からん曲が多かったのでシベリウスにホッとしたのも本音(この曲はこの曲で実は分かりにくいところが少なくないのだが)。
いつものように新今宮のホテルへ
コンサートを終えると阪急オアシスに立ち寄り、今日の夜食と明日の朝食を購入してから車を回収して移動。今日の宿泊予定地は例によっての新今宮。今回はホテルみかどに宿泊することになっている。新今宮までの移動時間は30分弱、ホテルに到着する。
部屋は例によっての新館部屋で機能的かつ素っ気ない部屋。トイレ、風呂は共同である。とりあえずは仕事環境の構築から取り掛かるが、デスクがいささか狭いのが難点である。
23時まで原稿執筆などをしてから大浴場の男時間が来たので入浴に出向く。やはり長距離運転と長時間の座りで体がカチコチなのでそれをほぐしておく。
風呂からあがって部屋に戻ってくるともうグッタリである。こうなるといくら唸っても文章なんて全く頭に浮かんでこない。今日は無理せずに眠ることにする。
この遠征の翌日の記事