徒然草枕

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白鷺館アニメ棟

読響大阪公演で山田和樹指揮によるフランクの交響曲

再び大阪へ

 先週末に大阪に遠征した直後だが、再び大阪に向かうことになる。ちょうど読響の大阪公演と大フィルのメンチクのラストが立て続けで行われるので、大阪一泊遠征と相成った。ただ正直なところまだ疲労が体に残っている。

 先の遠征ではJRを利用したが、今回の遠征では車で大阪まで行くことにする。これは明日の予定の関係である。疲労している状態での長距離ドライブは少々しんどいが、幸いにして今日は阪神高速の渋滞がそれほどでないので、そちらから来る心理的疲労は少ない。

予定よりやや早めに大阪到着

 大阪には18時前に到着するので車を置くとまずは夕食に。フェスティバルゲート地下を物色するが、「キッチンジロー」だけでなく「インディアンカレー」にまで行列が出来ている状況。読響はいつも観客が多いのでかなり大勢が押しかけているようだ。そこで一回りして、まだ辛うじて席が空いていた「而今」に入店する。

キッチンジローにもインディアンカレーにも行列

 

 

 食券を購入していると「ラーメンですか?」と聞かれるので、ラーメン屋が奇妙なことを聞いてくるなと思ったら、どうやらここも居酒屋を始めたようだ。この界隈はオフィス街なのでアフターファイブは飲み屋需要ばかりのようだ。先にPRONTOが夕方から居酒屋を始めたが、ここもそれに倣ったか。確かに以前の夜は結構ガラガラだったことが多いが、今日は結構客が入っている。

よく見れば居酒屋の暖簾がかかっている

 私が注文したのは「特製アサリ塩そばの麺増量(1080円+100円)」。例によって毎度の工夫のないメニューだが致し方ない。例によって普通に美味い。CPを除いて考えたらマズマズ。

いつものアサリ塩そば

 夕食を終えると18時を回ったのでホールに入場することにする。ホール内はかなり観客が多い。やはり読響大人気である。もっとも今日の指揮者は山田和樹とのことで、私はどうも彼とは相性が悪いのでそれが気がかり。本公演は山田和樹が読響の首席客演を退任する記念公演らしい。

本日の出し物

 

 

読響第37回大阪定期演奏会

16型の大型編成

指揮:山田和樹
ヴァイオリン:シモーネ・ラムスマ

R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 作品20
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26
フランク:交響曲 ニ短調

 一曲目はR.シュトラウスだが、やけに喧しいのが気になるところ。山田の指揮は以前より音量の大きい時はテンポを上げて、音量が下がるとテンポが下がるという大時代的なところがあるのだが、そのせいもあって冒頭からかなり捲りまくりである。いささか音楽に落ち着きがない。これだけ捲るとさすがの読響も演奏の崩壊はしないが、いささかガチャガチャした演奏となる。

 その一方でテンポが落ちるとやはり弛緩するところがある。結局はかなり落ち着きのない印象の演奏に終始した感がある。

 協奏曲はブルッフ。ソリストのラムスマはかなり大柄の女性。正装した山田と連れ立って歩いたら、母親に連れられて入学式に向かう一年生みたいで何となく笑えてしまう。

 ラムスマの演奏は体格の立派さだけでなく、演奏自体も堂々たる力強さである。音色はかなり力強く、それでいて情緒もたたえている。ただバックのオケがパワーがありすぎるのか、そのソロヴァイオリンを抑えて前に出ようとしすぎるきらいがある。この辺りのバランスの制御は山田の役割のはずなんだが、何となくブンチャカと勝手にやらせているような雰囲気がある。おかげでやや情緒薄めのブルッフになってしまった。

 後半はフランクの交響曲。重々しさと軽妙さが入り混じる交響曲なんだが、重々しい部分は何となく軽く、軽妙な部分がやけに足取り重く聞こえるためにいささかメリハリに欠ける印象を受ける。特に第二楽章などは木管陣がかなり良い音を出しているにもかかわらず、演奏全体としてそれをあまり活かせていないきらいがあり、やはりどことなく音楽が弛緩してしまう。そのまま最後まで今一つピリッとしない印象であった。

 演奏終了後には今期で首席客演指揮者を退任する山田に対して花束が渡されるというセレモニーもあり。場内はまずまずの盛り上がりであるが、先の井上道義ファイナルには及ぶべくもなくというところか。私自身も結局は山田和樹とは最後まで相性の悪さを感じずにはいられなかったのである。

 

 

 コンサートを終えると車を回収してホテルに向かう。宿泊地は例によって新今宮。今日は車で来ているので、サンプラザANNEXではなく、ビジネスホテルみかどに宿泊。風呂・トイレ共用の新今宮で中の上クラスのホテルである。

ビジネスホテルみかど

 となりの建物が新館であり、私が宿泊するのはそっち。両館は内部でつながっている。

隣が新館

 部屋は毎度のようなシンプルなもの。ただし机がきちんとあるので作業はしやすい。

シンプルな洋室

 この日はとりあえず夜食を買い求めるために近くのファミマに繰り出すと、後は大浴場に入浴してからゆっくりと過ごすことに。やはり疲労がかなり溜まっているので早めに就寝することにする。

 

 

本遠征の翌日の記事

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