徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

遠征最終日はシェレンベルガー指揮PACオケによる運命

朝から身体がグダグダでホテルでゴロゴロするだけに

 翌朝は8時に目覚ましで起床したが、グッタリして起き上がる気力がない。調べてみると何だかんだで昨日は1万9千歩ほど歩いている。完全に限界突破で全身疲労が半端ないし、膝はガタガタ、足が痛いと思ったら足裏にまめが出来ている。限界突破したらレベルが上がってステイタスが上昇するファンタジー世界とは違い、リアル世界ではこの年では限界突破は確実に体を破壊し、ステイタスの大幅な低下を招く。

 今日の予定のメインは15時からのPACの公演だが、10時にチェックアウト後の予定を立てていないわけではなかった。しかしこの時点でそれは不可能と判断、フロントに行くと500円を支払って昼までレイトチェックアウトの申し込みをする。この状況では多分10時にチェックアウトしても体力が限界になって、どこかのネカフェに転がり込むのがオチ。どうせゴロゴロするならこの方が安上がりである。

 しばし部屋でゴロゴロしていたが、着替えする気力さえ湧かない状態なので、とりあえず活動エネルギーを作るためにシャワーで体を温めに行く。そしてようやく動けるようになったところで朝食に出かけることにする。

 頭にあった喫茶は、最近になってGoogleでの評価が上がっているとかで、大勢の客が押しかけていて満席。店としてはありがたいだろうが、こちらとしては困ったものだ。仕方ないので別の喫茶店へ。立ち寄ったのは「ラ・ミア・カーサ」モーニングのaセット(440円)を注文。

新今宮の「ラ・ミア・カーサ」

 なお店名の意味が分からなかったのだが、後でネットで調べてみたら同店名のイタリアンレストランが結構多い。どうやら"La mia casa"でイタリア語で我が家という意味らしい。確かに朝からくつろいでいる常連らしい年配客も多い店である。

玉子サンドと珈琲のモーニング

 玉子タップリのサンドイッチが美味い。コーヒーは私の好みよりはやや酸味が強いが悪くはない。ようやく朝の燃料補給を終える。

 再びホテルに戻ってくると部屋でゴロリ。もう今日は無理をしないことにする。チェックアウトの13時前までベッドの上でゴロゴロして過ごす。若い頃は無理をすれば体が鍛えられたが、この年で無理をすると鍛えられる前に確実にぶっ壊れるだけである。老人はいたわるべしというのが身に染みて分かる。

 

 

昼食は阪急梅田地下で

 13時前にチェックアウトすると兵庫芸文を目指すが、途中で阪急地下で昼食を摂っていくことにする。地下飲食街はどこも大行列なので、行列の短かった「帝塚山 季」に入店する。

阪急梅田地下の「帝塚山 季」

 この店は本来は喫茶のようだが食事メニューもある。注文したのは「生湯葉丼と稲庭うどんの定食(1485円)」。生湯葉丼という超健康メニューは不健康街道驀進中の私にはどうだろうかという疑問もあったが、食べてみるとあっさり具合が思いの外良い。さらにさっぱりした稲庭うどんも美味い。この遠征では肉食付いていたからちょうど中和に良いか。

生湯葉と稲庭うどんの定食

 食事を終えると阪急で西宮北口へ。ちょうど開場直前のホールに到着する。時間が来るとゾロゾロと入場となる。

本日の出し物

 

 

PACオケ 第148回定期演奏会

結構大編成

指揮・オーボエ:ハンスイェルク・シェレンベルガー
ハープ:マルギット=アナ・シュース
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団

モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲(オーボエとハープ版)
ベートーヴェン:交響曲 第5番「運命」

 一曲目はモーツァルトのフルートとハープのための曲をシェレンベルガー登板でオーボエ版に変更したという代物。フルートと違ってオーボエはややシニカルな感じの響きがあるので少し雰囲気が変わる。純粋に美しい音楽としてなら、フルートとハープの組み合わせの方がしっくりくると考えられるが、オーボエになったことで少しひねった感じの印象の曲になる。

 ソリスト2人の演奏には文句はないのだが、協奏曲というには2つの楽器の性質上、意外とソリストが音楽の前面に出張ってこない感がある。まあバックのPACオケが若いオケであるためか、元気すぎて小編成にも関わらずやや前面に出張りたがるという印象もないではなかったが。

 後半は超有名曲。最近はピリオド解釈なども増えているが、シェレンベルガーはオーソドックスなモダンアプローチ。大編成のオケでブイブイガンガンと攻めてくる。もっともその音色自体は結構シンプルであって古典的な端正さも感じられる。オケの演奏も実にまとまりが良く、整然とした印象があった。

 モダンアプローチらしく、クライマックスではエネルギー全開での大盛り上げ。結構やんやな盛り上がりとなったのである。

満足感のありそうなシェレンベルガー

 以上の二曲だけだとプログラム的にやや短いところなのだが、この後にシェレンベルガーが再登場して「小澤征爾の死を悼む」という類いの言葉(だと思うが、私の語学力では詳細不明)があってアンコールはコリオラン序曲であった。これがなかなかに熱の入った演奏であって再度の盛り上がり。

シェレンベルガーから一言あってコリオランに

 こうして大盛況の中でコンサートは終了と相成った。

大盛り上がりで終演となった

 

 

この遠征の前日の記事

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