特急しなので塩尻まで
翌朝は6時過ぎに起床。まずは朝風呂を浴びるとバイキングの朝食。ここの朝食は質量ともに充実しているので、これが私がこのホテルをよく利用する理由。もっとも基本的に名古屋飯なので、味付けは私の好みよりは少々濃い。
朝食を摂るとマッサンが始まった頃にチェックアウトする。外は結構寒い。これから特急しなので塩尻まで移動である。
しなのの乗車率は60%というところ。正月明けのせいか比較的空いているような印象。沿線は木曽福島の手前辺りから雪が見えてくる。昨年の1月に松本を訪問した時と同じ感じである。
塩尻までは2時間程度で到着する。ここからはレンタカーで行動することになる。目的地だが、当初は諏訪湖周辺をウロウロするつもりだったが、千曲市の稲荷山地区が昨年末に重伝建に指定されたとのことなので、そこまで長躯するつもりである。気になっていたのは天候だが、長野辺りまでは高速は特に問題なく走れそうである。
貸し出された車は例によってヴィッツ。北国らしくスタッドレスタイヤが標準装備されているのは心強い。ただやはり新型ヴィッツは以前のもの以上にパワー不足を感じる。起伏のキツイ長野自動車道を走っていると、かなり気合いを入れてアクセルを踏み込まないと周囲の車に遅れてしまう。変なクセはないのだが、高速域で特にトルクが細い。そういう時には容赦なくアクセルをベタ踏みしないと一気に失速する。やはり所詮は町乗り車のようである。
姨捨山付近では雪が見えるが、道路上はノーマルタイヤでも走れるような状態。長野周辺も至って晴天で雪の降る気配は皆無。順調に長野自動車道を走行、更埴ICで降りると稲荷山はすぐ近く。
稲荷山の町並み見学
稲荷山は元々はこの地にあった稲荷山城の城下町として発祥したが、その後は善光寺街道の宿場町として繁栄し、明治以降は生糸取引の商都として知られることになるが、鉄道の駅が離れた場所に出来た頃から流通の拠点として価値をなくし没落したとのこと。
商家の蔵し館を見学
町並みの北の方にある蔵し館の駐車場に車を置くと、まずは蔵し館から見学。ここはかつての商家跡とのことで、かなり立派な建物である。中には絹織物や民具などが展示されている。
稲荷の町並みを散策
稲荷山にはかつての繁栄を物語るような蔵造りの商家が残っており、道路にも鍵の手などが見られる。ただ気になるのは、居住者がいないのか完全に廃屋となっていて倒壊寸前の住宅が少なくないこと。この辺りは冬期の積雪もあるだろうから、居住者の手の入っていない住宅はあっという間に劣化してしまう。町並み保存のための施策が必要であるように思えるが、問題は今では商家は少ないため、町並み保存による観光地化が地元の直接の利益になりにくそうなこと。
稲荷山城跡には井戸だけ
町並みの片隅に稲荷山城跡の碑があるが、今となっては遺構と言えるものは井戸ぐらい。なお旧本陣の松木家には稲荷山城の裏城門だったと言われる冠木門が残るが、これも根本から腐敗が進んでいて倒壊寸前の状況である。町並み全体に「何とかならないのか」という空気が漂っている。重伝建指定が一つの突破口になれば良いが、そう単純な問題のようには思えない。
諏訪湖方面に移動する
稲荷山を後にすると諏訪方面に移動する。今日は諏訪湖で宿泊の予定。ただまだ時間があるのでどこかに立ち寄るつもり。とりあえず途中の姨捨SAで昼食に味噌ラーメンを頂く。
有賀城では雪に阻まれる
諏訪湖までたどり着いたところで立ち寄ろうと考えのが有賀城。以前の長野訪問の際に体力切れで攻略できなかった城郭である。今回は山城攻略は考えていなかったが、周囲のあまりの雪のなさにこれはもしかしたらと考えた次第。
しかしいざ現地に近づくと共に状況のまずさが伝わってくる。道路には雪はないのだが、土の上には雪が残っているのである。江音寺まで到着して登山道に向かうが、足下がアイスバーンになっていて滑りまくる。しかも登山口は足首まで埋まる深い雪。これはとても攻略不可能と判断して引き返すことに。ただ帰りにガチガチの氷の下り坂で足が滑って二回も転倒。幸いにして頭は打たなかったし、ダウンジャケットを着ていたおかげでけがもなし。ダウンジャケットは防具として結構優れているということを実感した次第。
諏訪大社訪問に切り替える
有賀城を断念したのでとりあえず近くの諏訪大社上社本宮を訪問することにする。しかしここも駐車場がアイスバーンになっていて一苦労。足下が滑って仕方ないのだが、こんな路面でも普通に走れるのはさすがにスタッドレスタイヤとその威力に関心。
諏訪大社の本殿は現在工事中らしく、拝殿の奥には写真が飾ってある。これでも御利益はあるんだろうか? ちなみに私が引いたおみくじは吉。「待ち人 たよりなしに来る」「縁談 首尾よし思わず早くととのう」とのことだが、本当か? そう言えば昨年に霧島神宮でおみくじを引いた時には「縁談 驚きがあり」って書いてあったな。さらに別の所のおみくじでは「縁談 驚くような相手」とのことだった。唐突に結婚して驚くということ? いや、普通に考えてそれはあり得ない・・・。
諏訪湖温泉のホテルで宿泊
アイスバーンで気を使ったせいかかなり疲れたのでそろそろホテルに向かうことにする。今回の宿泊ホテルは諏訪湖岸の高級ホテル紅屋。例によっての高級ホテルの廉価プランである。ただ廉価とはいえ、私が今まで宿泊費にかけた額としてはトップクラス。私の部屋は日帰り入浴施設もある別館の方である。部屋は広くてきれいなツインの洋室。
チェックインすると展望大浴場に向かうことにする。このホテルには本館に宿泊者用の展望大浴場、別館には露天風呂と大浴場がある。やはり日の高い内に展望大浴場を見学しておきたい。
諏訪湖温泉は源泉数が多いというが、ここの浴場は七釜温泉と間欠泉をブレンドしたものだとか。特別な浴感はないが絶景を眺めながらゆったりとくつろぐ風呂は最高。なお今回も風呂用メガネが活躍している。
夕食までの間に風呂を梯子。露天風呂は気持ちよいが、このシーズンにはいささか寒い。そのせいか入浴客は皆無で私の貸切。大浴場の方は若干狭くて内風呂が少々蒸している。やはり宿泊客用の展望風呂が一番のようである。
風呂の梯子が終わった頃に夕食の時間になる。夕食はありがちな内容ではあるもののうまい。
夕食を終えると再び展望大浴場で入浴。後はテレビを見ながらマッタリと過ごす。この日は10時過ぎに就寝。
この遠征の次の記事
この遠征の前の記事