徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

御在所山を登ってから名古屋で「ロイヤルアカデミー展」、さらに養老の滝へ

ロープウェイで御在所岳へ登ることに

 翌朝は6時半に起床すると目覚ましの朝風呂。7時半から朝食バイキング。花粉が飛んでいるのか、昨晩から鼻水が出て仕方がない。

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バイキング朝食

 チェックアウトしたのは9時前。さて今日の予定だが、とりあえずここまで来たのだから御在所山を登っていきたい。

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温泉街のゲートを潜り

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温泉街の中を縫っていく

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ロープウェイは温泉街の一番奥

 御在所山へはロープウェイで登れる。ただこのロープウェイ、往復料金が2160円とかなり高い上に駐車場の料金がさらに1000円ということなので相当高い。ボッタクリだなと感じたものの、ここまで来て引き返すのもしゃくなので登っていくことにする。

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ロープウェイ乗り場

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ロープウェイのゴンドラ

 

 

しかしロープウェイはまさに恐怖のゴンドラだった

 御在所山ロープウェイは10人乗り程度のゴンドラが連続的に循環しているタイプで、ちょうど箱根ロープウェイに似た形態。ただ箱根ロープウェイが2本のケーブルにまたがる形態なのに対し、ここのはオーソドックスな1本のケーブルにぶら下がるタイプ。

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みるみる高度が上がる

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遠くに山も

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ゴンドラとすれ違う

 御在所山は1000メートル以上の高さがあるとのことで、ロープウェイはかなり急な傾斜を登っていく。眺めは良いのだが、眺めが良すぎて高所恐怖症の人間にはかなり恐ろしいもの。それも単に斜面に沿って登るのなら良いが、途中で千尋の谷を横断する部分がある。この部分が支柱の間が長い上に風が吹いているのかゴンドラが結構揺れる。実際に風速が15メートル以上になったら運行を停止するとか。それにしても目のくらむような谷の上で揺れるロープウェイなんて、高所恐怖症の者には悪夢のような乗り物である。箱根ロープウェイは2本ケーブルのためかあまり揺れなかったので、火口を横切る時も恐怖は感じなかったのだが、ここのはいかにも頼りなげにゆらゆら揺れるのでとにかく恐ろしい。私は確かに高所恐怖症は持っているが、その割には今までロープウェイで怖いと感じた経験はほとんどない。しかしここのはとにかく怖い。ようやく山上に着いた頃にはヘロヘロになる。

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目眩のする高度

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恐すぎる

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信じられない場所に人がいる

 

 

山上は一面の銀世界だった

 山上は一面の銀世界。下界とは完全に別天地である。ダウンジャケットを着てきて良かったと改めて思う。下なら今日はこれを着ていると暑いのだが、ここではこれを着ていてもかなり寒い。下に合わせた格好でそのまま登っていたら凍えて風邪をひくところだった。

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山上は一面の銀世界

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足下が凍っている

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確かにこいつが似合う

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何の観測所だろう

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木の枝もこの通り

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確かに絶景だ

 山上展望台から風景を観賞。絶景ではあるが、足下がところどころアイスバーンになっているから危なっかしい。しっかりとした柵が設けられているというほどでもないので、派手に滑ったら滑落の可能性も無きにしも非ずでやはり恐怖。それにとにかく風が冷たい。耳がちぎれそうである。

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風景は抜群である

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山上はスキー場のよう

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ロッジなどもあるようだ

 

 

恐怖と寒さでスゴスゴと引き返してくる

 ここからさらにリフトで御在所山の山頂に行けるとのこと。向こうに山頂が見えるが、高さ的にはこことそう変わらないように見える。ただ向こうからは琵琶湖が見えるとか。しかしさらにリフトの料金を払うのも馬鹿らしいし、寒いしもうどうでも良くなってきた。それよりも風が強くなる前に下に降りたい。あれ以上ゴンドラが揺れるとその中で勝機を保てる自信がない。結局は1時間足らずの滞在で引き返してくる。さすがにロープウェイが運行を開始して1時間ほどなので、まだ降りる客はほとんどおらず、ゴンドラは私の貸切状態である。

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向こうの山頂からはびわ湖も見えるそうだが

 幸いにして帰路は往路よりは揺れず、私も何とか正気を保ったまま下まで降りてくる。それにしても下まで降りてくるとやや暑いぐらいである。一体あそこはどこの国だったのか? 何かいきなり天界にでも連れて行かれたような気分で、どうもさっきまでいた場所の現実感覚がない。

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往路よりは幾分慣れたものの

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やっぱりかなり恐い

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ゾッとする光景だな

 さて次の予定だが、今回の遠征の主目的を果たすことにする。ここから名古屋まで長駆することになる。

 

 

「ロイヤルアカデミー展」愛知県美術館で4/5まで

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 イギリス美術界の殿堂であるロイヤルアカデミーは、1976年に芸術家を育成するための教育機関として開設されたものである。ここでは芸術家の卵に技術教育を行うと共に、古典的名作に触れる機会を設けるなどのためにコレクションも充実させてきた。またロイヤルアカデミーで学んだ学生は、作品を寄贈することが義務づけられているため、そのようなコレクションも多々存在するという。そのロイヤルアカデミーが所蔵する作品の展覧会。

 まさに「アカデミー派」の牙城であるため、どうしても作品は保守的なものが多くなる。その代わりに変な尖り方をした作品はほとんどないので、見ていて安心できるような作品が多い。また永らく印象派などと対立する立場にあったアカデミーだが、それでも近年になるとその流れを無視できなくなってきたらしく、明らかに印象派的な色彩をまとった絵画が登場しているのが興味深かった。かつての本流と異端が入れ替わった瞬間だったように感じられた。

 なかなかに美しい作品が多いのだが、個人的に印象に残ったのは、ウォーターハウスの「人魚」。それにやはりジョン・エヴァレット・ミレイの作品である。

 

 美術館を出て、さてこれからどこに向かおうかと考えた時に完全に訪問順序を間違えていたことに気づく。当初の予定では美術館に来る前に四日市の近くの采女城に立ち寄るつもりだったのに、御在所山の寒気にさらされて頭が呆けたのか、完全にそのことを忘れてしまっていた。明日の帰路に回すという手もあるが、天気予報によると明日は雨の可能性が高いことから、出来れば今日中に訪問しておきたい。とりあえず夕方にホテルに入る前にそこに立ち寄るということにして、まずは次の目的地に向かうことにする。

 

 

養老の滝を訪問する

 次の訪問先に考えたのは養老の滝。養老といえば以前に養老天命反転地に立ち寄ったことはあるが、その時にはその奥にある養老の滝に立ち寄っている暇がなかった。そこで今回改めて養老の滝を見学しておこうという考え。

 名古屋高速から名神に乗り継いで大垣ICで降りる。ここを南下していくと壁のような鈴鹿山脈が見えてくる。養老の滝はこの手前である。天命反転地がある公園の駐車場に車を置いて歩いて行けば無料なのだが、今はその気力も体力も時間もないのでもっと奥にある有料駐車場に車を置くことにする。ただしこの駐車場にアクセスする道が山道の狭い道。もっとも山城攻めに慣れている私からすれば、普通の道ではある。しかしそれでも対向車が来て欲しくないとは感じる。

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山道を進んでいく

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もし対向車がきたら嫌だな

 駐車料金は1000円。ここもかなりのボッタクリである。養老の滝はここから階段を降りていくと5分とかからずにたどり着ける。

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養老の滝

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滝の全景

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ちなみに比較サンプルを置くと

 滝の水が酒になったという孝行息子伝説で有名な養老の滝だが、滝としてはそう大きな方ではない印象。ただ水量は豊富である。またこの水は名水としても知られており、かつてはこの水を使用して酒ならぬジュースが作られていたとか。もっともそのメーカーも後継者がいなくて廃業したとのことである。

 

 養老の滝の見学を終えたところで次の目的地に向かうことにする。

 

 

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