朝食を摂ると京都へ移動
翌朝は7時に起床するとすぐに朝風呂。これもまた8時を過ぎると男湯は終わりになってしまう。とにかく不便だ。
入浴後は朝食。朝食バイキングはスーパーホテルの中ではまあ良い方か。とは言え、スーパーホテルはあくまでスーパーホテルである。
朝食後は10時頃まで部屋でボーッと過ごす。今日の予定は2時半からの京響のコンサートで、後は美術館に一カ所立ち寄るつもり程度なので時間に非常に余裕がある。あまり早く出ても時間が余るだけだし、今日はなぜか非常に疲れている。
10時前にホテルを出ると京都に直行する。しかし相も変わらずと言うか、JR京都駅は異常な混雑で改札を抜けるだけでも容易でない。しかも道路は完全麻痺状態で、地下鉄も異常な混雑。つくづく秋の京都なんて来るもんじゃない。
すし詰めの地下鉄でたどり着いた最初の立ち寄り先は東山。途中で改装中のロームシアターの前を通る。改装完成後は京都のホールは北山の京都コンサートホールと東山のロームシアターになるのか。西山と南山はないのか?
目的地だが細見美術館である。現在の京都は琳派絡みの展覧会が各地で開催されているが、その最後の一つ。尾形乾山のやきものを展示した展覧会である。
美術館のレストランで昼食
ただし美術館に入館する前に昼食を摂ることにする。美術館向かいの「CAFE CUBE」に入店、パスタのコースを注文することにする。
お洒落な雰囲気のレストランでパスタの味もまずまず。ただボリュームはやや不足でお値段も少々お高めという典型的な京都飯。
昼食後は美術館に入館する。
「MIHO MUSEUM所蔵 琳派のやきもの 乾山」細見美術館で11/23まで
琳派と言えば絵画が一番にイメージされるが、焼物においても尾形乾山が独自のスタイルを編み出していた。その乾山の作品を展示。
乾山の陶器といえば以前にサントリー美術館でも見たが、展示品はそれと同じようなものが多い。もっともシンプルなものが角皿を短冊などに見立ててそのまま絵を描いたもの。このような作品はもっとも絵画に近いように思われるが、焼物としてはあまり面白くない。
やっぱり一番面白いのは独特の鮮やかな色彩を施した陶磁器。ただこれらの作品を改めて見ると、乾山の完全オリジナルと言うよりもどことなく織部の流れを汲んでいるような印象も受ける。綠の釉薬を使用した作品などは特にその感が強い。
美術館見学後はホールに直行する。今回のコンサートはアシュケナージ人気か京響人気かは不明だが、チケットは完売とのことである。
京都市交響楽団第596回定期演奏会
指揮/ウラディーミル・アシュケナージ
曲目/開演前2:10pm~プレトーク
ブラームス:交響曲第2番ニ長調op.73
チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調op.64
ブラームスについてはやや音がゴチャゴチャする場面があったが、さすがに京響の弦の安定性は抜群である。弦楽主体のこの交響曲ではそれがよく効いている。
一方のチャイコは凄まじい爆演。もう開始冒頭からアシュケナージがオケを煽る煽る。結局は最後までその調子で突っ走った印象。京響のここまで荒々しい演奏は初めて聴いた気がする。それだけ荒々しくなってもアンサンブルが乱れないのはさすがだし、不思議なことに爆演になった途端に管弦のバランスも良くなった。
それにしてもアシュケナージが爆演型指揮者とは初めて認識した。どちらかと言えば地味目の演奏が多いイメージだったのだが。それともロシアものになるとキャラが変わるのか。
コンサートが終わると大阪まで引き返す。この新快速も異常な混雑である。京都が本格的に寒くなるまでこの調子だろうか? と言っても冬の京都というのも寒すぎて行くもんじゃないんだが。まあそれでも個人的には夏よりはマシか。夏の京都はまさに殺人的だから。
天王寺まで戻ってくると、またMIOで夕食。何を食べるか迷ったあげくに「KYK」で「牡蠣フライ膳(1300円)」。段々と選ぶのが面倒臭くなってきて、メニュー選択が投げやりになってきた。内容は可もなく不可もなくと言うところ。
夕食を終えるとホテルに戻り、入浴してから早めに床につくのだった。
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