朝から浅草界隈をプラプラ
翌朝はたっぷり寝ようと目覚ましを8時半設定にしていたのだが、サラリーマンの悲しい習性で7時半前に目が覚めてしまう。仕方ないので起き出すと身支度を整えて9時過ぎ頃にホテルを出る。
今日は2時からコンサートなのでその前に少し遠出を考えていたのだが、どうも体の調子が良くない。どうやら風邪をひいてしまったようである。昨日疲れすぎたか。汗をかいたり体が冷えたりと寒暖の差が大きすぎたのもよくなかったようだ。今日は遠出をする気にもならないので朝食を摂る店を見繕うついでに浅草方面をうろつくことにする。
ホテルから雷門まではすぐそこ。ホテルの設備にはいろいろと難があるが、とにかく立地だけは抜群のホテルである。それにさすがに浅草は朝の早い店がある。「ときわ食堂」が開店していたので「カツ丼(1000円税込)」を頂く。
味付けについては関東だなというところがある。私の好みよりは少々辛目である。ただ味噌汁などは悪くなかった。東京でこの価格でこの内容ならまあ上々だろう。
朝食を終えると仲見世をプラプラ。まだ朝だというのに仲見世には多くの観光客がうろついており、アジア人観光客の姿がやたらに多い。私もその中に混ざって観光。途中で吉備団子(5本で330円)を頂くがこれがなかなかにして美味。
チケット購入で大苦戦
そうこうしている内に10時になる。実は今日の10時からフェスティバルホールの会員向けのチケット優先販売がある。ただいつものことながらここのチケット販売の難点は、WEBからの予約では座席指定はPCでないと不可能なことである(2021年時点での注:このシステムの不備は翌年に解消された)。家にいる時なら良いが、今日のように出かけ先だとPCがないのでどうにもならない。それにそもそもPCを持って行ったとしても10時というと大抵はホテルを追い出された後の時刻になるのでやはりPCは使えない。座席指定をするなら必然的に電話予約をするしか方法がないのであるが、当然のようにこれが全くつながらない。
今回は来年度の多くのコンサートが今日に集中的に予約開始になっており、しかもその中には西本智美とか佐渡裕とかのとにかく人気だけはある公演も含まれている。ある程度予想はしていたが、案の定いつまで経っても全く電話がつながらない。今頃「オスカル様!」と叫びながら必死でリダイヤルしまっくているオバハンが結構いるんだろう。こういうそっち系向きの公演と音楽ファン向けの公演ではチケットの発売日を分けて欲しいところ。
電話を諦めてWEBの方の様子を見たが、案の定というか座席指定をせずにお任せにすると最前列のクソ席を指定してくる。アイドルのコンサートなら特等席だろうが、クラシックのコンサートでは最前列はクソ席である(たまに最前列を好む者もいるようだが、私はそういう価値観はない)。なにが悲しくて会員優先予約でわざわざクソ席を取る必要があるというものか。仕方ないのでしばらく様子を見ることにする。
30分ほど様子を見たが一向に電話がつながる気配はない。そうこうしていう内に疲れてきた。浅草に特に用事があるというわけでもないし、これはさっさと池袋に移動してしまおうか考えて地下鉄の駅に向かう。その途中でネカフェを見かけたのでいっそのこととここで一休みしようと入店することにする。
結局、電話がつながったのはそのネカフェに入店してからだった。とりあえず目的のコンサートのチケットを確保すると、後はゴルゴでも読みながらボンヤリと過ごす。
ボーッとしている内に気が付いたら12時を回っていた。慌てて池袋を目指す。今日のコンサートは芸術劇場で開催される読響の公演である。
30分程度で池袋に到着したものの、昼食を摂るのに適当な店はないし時間もあまりないしということで、1階でおにぎりとパンを購入してとりあえず腹に入れておくことにする。中途半端だ。
読売日本交響楽団 第181回東京芸術劇場マチネーシリーズ
指揮=オスモ・ヴァンスカ
ヴァイオリン=エリナ・ヴァハラ
シベリウス:「カレリア」組曲 作品11
シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
シベリウス:交響曲 第1番 ホ短調 作品39
ヴァンスカの指揮は爆演と言って良いもの。メリハリがかなり強い演奏で、16編成の読響のパワーを生かしてバリバリと鳴らしてくる印象。先日に第二番を聴いたときにはやや違和感があったが一番の場合はこれで正解のようである。先日のカムのゆったりとした演奏とは対極の位置にあるが、これはこれで一つのアプローチとしてはありだろう。
ヴァイオリンのヴァハラはエレガントでありながら技巧的な演奏。オケとの呼吸も合っていてなかなかに聴かせる。洗練度という点では先日のイーヴォネンを超えている。ただどちらもそれぞれに魅力のある演奏ではある。
この前の大阪公演で「やっぱり読響は上手いな」と言うことを感じたが、今回もそれを再認識させられた。大フィルなどと比較するとやはり管の安定度で差が出る。
夕食は浅草でウナギを
今日は朝から体調の不調を感じていたが、いよいよ本格的に風邪をひいてきたような気がする。これはまずいことになってきた。さっさとホテルに帰って一休みしたいところだが、その前に夕食を摂っておく必要がある。帰りに浅草に立ち寄ることにする。
浅草寺は朝以上の大混雑。私はその中であげ饅頭を食べたりしながらマッタリ。結局は夕食は「和田平」で「うな重(竹)(3000円税込)」を頂くことにする。
私は関西人であるが、実は江戸前の柔らかいウナギも好むという者である。正確に言うと、江戸前は江戸前、関西式は関西式で、いずれも別料理として頂くというところ。この江戸前ウナギは柔らかくて美味。
夕食を終えるとホテルまで戻ってきて、すぐに大浴場で体を温める。体調はかなり本格的にまずくなってきており、さらさらの鼻水が止まらない状態。これはまずいことになってきた。明日のコンサートもさることながら、仕事に復帰すると来週は重要な社内発表会がある。これは何とか体調を回復させないと。
体調が悪化していく中、夜にラーメンを食べに外出
風呂から上がると着替えて薬を飲んでからしばらくベッドで横になって休んでいたが、その内にかなり腹が寂しくなってくる。今日はそもそも昼食をまともに摂っていないし、夕食もウナギではさすがにガッツリと食べるというわけにもいかなかったので、そのツケが来たようだ。暴飲暴食は厳に慎むべき状態であるが、このままだとさすがに夜中にかなりひもじい思いをすることになりそうである。そこで意を決すると着替えて出かけることにする。
考えとしてはラーメンでも食べようと思っている。確か浅草の駅の近くに喜多方ラーメンの店があったはずと思ってそちらに向かうが、途中で「美味坊」なるラーメン屋を見かけてメニューにあった「鴨らーめん」なるものに惹かれたのでここに入店することにする。
注文したのは「鴨らーめん(780円税込)」。なお大盛り無料とのことなので大盛りにしてもらう。ご飯も付けられるようだがさすがにこれは断った。あっさりした塩味のスープに具は鴨肉が数切れと青梗菜。これにやや太めのしっかりした麺が組み合わされている。なお刻みショウガが付いてくるので、これを好みによって加えて頂くようだ。
店主は多分中国系なのだろう。日本語に訛がある。また料理もラーメンというよりは中華そば系。しかしこの太めの麺にさっぱりしたスープがよく合い、しつこさがなくて実に良い。またショウガを加えるとこれがアクセントになって非常にマッチする。私は風邪気味で体調が悪いので、ちょうどショウガの漢方効果も期待してたっぷりと加えて頂く。
腹が膨れるとコンビニに立ち寄ってお茶の追加を仕入れてからホテルに戻る。そのまま明日に備えて早めに就寝したのである。
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