最後に高速道路脇の馬谷城を攻略
安宅氏関連の城郭を大体回り終えたので、そろそろ日置を後にすることにする。再び紀勢自動車道に乗って南紀白浜ICまで突っ走る。ICで降りると北上せずに南に向かう。白浜温泉に到着する前に最後にもう一カ所だけ立ち寄りたい。目的地は紀勢自動車道の脇の山上にある馬谷城。
高速道路の脇にある馬谷城
馬谷城は安宅氏の家臣であった吉田春秀の城郭で、先の龍松山城を本拠にする山本氏との争いに備えた最前線の城であったという。
国道42号線を南下し、トンネルを抜けたところに山側に向かう道路があるのでそこを進む。私は最初はこれを見逃してUターンして引き返してくる羽目に。
道は初めはは舗装道だが、その内に工場のようなところに入っていき、ついには未舗装道になる。そこをしばし進んで紀勢自動車道の高架を遥か上に仰ぐ辺りで右手に登城路の案内が立っているのでそこに車を置いて歩く。
道路工事に関連して山をかなり削ったのか相当な崖の脇を登っていくことになる。ちゃんと足下が整備されているので歩行に不安はないが、もし何かの間違いで転落したら多分確実に死ねるので注意。この道を登っていくと10分もかからずに道路の横に出てくるが、その脇の山上が城域である。
手前にあるのが三の丸で、その上にあるのが本丸、西に一段低いのが二の丸らしい。規模はそんなに大きな城ではないが、山深い中の上に辺りは断崖なのでかなり堅固な城郭であったろう。もっとも今では高速道路から攻められたらあっという間に落城するだろうが(笑)。
白浜温泉のとれとれ市場で超贅沢な昼食
これで今日の城郭巡りは終了、白浜温泉に向かうことにする。今日の宿泊ホテルに行く前に三段壁に立ち寄ろうかと思ったが、辺りは大混雑で町営駐車場に待ち行列が出来ている状態なのでこちらは明日に回すことにする。
今日の宿泊ホテルはグランパスinn白浜。オートキャンプ場なども併設してあるホテルである。ただここにきてよく考えてみると、今日はまだ昼食を摂っていなかった。かなり遅めになるがホテルに入る前に昼食を摂ろうとそのまま白良浜のあたりまで走る。
結局は海沿いのとれとれ市場に立ち寄る。ここでは水揚げされた魚介類をその場で調理してもらって食べることが出来るようだ。ちなみにご飯は一杯200円(+税)。どうしようかと考えていた私の目に飛び込んできたのがビチビチと跳ねる伊勢エビ。それを見た途端に私の頭の線がプツンという音を立てて切れる。結局はこの伊勢エビを刺身にしてもらって(3500円ほど)、これに鯛の刺身を加えての贅沢すぎる昼食を摂ることにする。
伊勢エビの身は甘みがあって確かにうまい。ただ図体の割には意外と食べるところが少ないという勿体ない食材だ。頭の中に内臓などが詰まっているので、本来ならこれを味噌汁などにしたいところだがここではその術はない。勿体ないと思いながらもこれは処分。
ホテルに入って入浴してから千畳敷を見学
贅沢すぎる昼食を終えるとホテルに入ることにする。ホテルは風呂トイレ共同の合宿所的な雰囲気のある建物だ。近くのオートキャンプ場にある千畳の湯に入浴できるとのことなのでまずはそこに入浴に行く。
千畳の湯までは歩いて5分程度。高台にあるので海を見晴らせるが風呂自体はそう大きなわけではない。また露天風呂があるが、これが上のバーベキュー場から丸見えなのが気になるところ。湯は白浜温泉のオーソドックスなナトリウム-塩化物、炭酸水素塩泉。昨日の龍神温泉の超強力な湯に比べるとキャラクターが薄いのは致し方ない。
入浴を終えるとすぐ近くの千畳敷まで歩いて見学に行くことにする。夕方になると風が出てきて海は大荒れの上に、岩場の上は吹きっさらしなので吹き飛ばされそうだ。しかし観光客は結構多い。それといずこも同じなのだが、岩場に馬鹿が刻んだ落書きが目立つ。なぜ馬鹿はどこでも自らの馬鹿さを誇示するような行為をするのか。今では観光地だけでなくネット世界も馬鹿の馬鹿自慢の場になってしまっている。まあこれは日本に限らず世界中で、この馬鹿に凶暴性がプラスされるとISになるし、馬鹿に金がプラスされるとアメリカのトランプになる。
ホテルに戻ってくると今度はホテルの風呂で入浴。こちらは予想外にしっかりした大浴場で、これだとわざわざ千畳の湯まで行く必要もなかったなと思う。ただこの日は夕方頃から急激に気温が下がったので、露天風呂の温度が低すぎて入浴できない。
風呂から上がると部屋に戻ってボンヤリと過ごす。テレビを見ていたら「一年を長く感じる子供と一年を短く感じる大人はどこに差があるか」なんていうのをやっている。答えは経験の差。子供にとっては日常が初体験に満ちているので、情報量が多いことで主観的には時間を長く感じるとのこと・・・ってこんなこと今更言われなくても分かること。だからほとんど車で走っていただけの昨日は短く感じたが、山城を6つも回った今日はやけに長く感じている。
夕食はクエ
その内に夕食の時間になったのでレストランへ。夕食はクエのコースということになっている。まずまずだが、やはり以前にクエ専門店で食べたクエのコースとは比較するまでもない。それは仕方のないところ。
この日はもう一度入浴すると早めに就寝する。今日はハードすぎたのか疲れがかなり溜まっている。
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