徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

マリス・ヤンソンス指揮/バイエルン放送交響楽団

 翌朝は7時頃に起床すると、そのまま新幹線で関西に戻る。朝食は車内で弁当。大阪には昼前に到着するので、昼食は「疲れた時の牡蠣フライ」というわけで、阪急地下の「土佐料理司」牡蠣フライの定食を頂く。

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牡蠣フライで燃料補給

 昼食を終えると阪急で西宮に移動する。この西宮でのコンサートが本遠征の最後の予定。

 

マリス・ヤンソンス指揮/バイエルン放送交響楽団

指揮 マリス・ヤンソンス
管弦楽 バイエルン放送交響楽団

マーラー:交響曲 第9番 ニ長調

 マーラーの交響曲は人生の悲哀を語るような陰鬱さを感じさせるもの多く、そのような情念をぶつけた演奏が一つのタイプとしてあるが、ここでのバイエルンの演奏はその対極にある。あっさりすぎるほどあっさりとした語り口で、そこからは人生の苦悩の叫びは聞こえてこない。それよりはむしろ解脱して悟りに至ったような心境が見えてくる。これが実はマーラーが最晩年で至った境地なのだろうかと納得させられる。

 圧巻はフィナーレで、非常に美しいまさに天界の音楽とでも言いたくなるような内容であった。バイエルンの分厚い弦楽が心地よく響き、夢見心地のまま最後まで連れて行かれた印象である。

 なかなかの名演。会場の盛り上がりもかなりのものであった。私も序盤は呆気にとられたのだが、曲が進むにつれてグイグイと引き寄せられ、最後の瞬間にはうっとりとしてしまった。近年希に見る名演ではなかろうか。

 

 これで今回の遠征は完全終了。帰宅と相成った。

 関西に始まり、東京に飛んで、さらに関西に戻ってくるという慌ただしい遠征であったが、コンサートの内容はかなり充実していた。特にサンフランシスコ交響楽団とバイエルン放送交響楽団のコンサートは今年のベスト5に確実に入るだろうという内容であった。そろそろ年末に向けて今年のベストライブの選定に入っていたところだが、今回の遠征でその内容がかなり練り直しが必要となりそうだ。