徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

ドイツ・カンマー・フィル豊田公演&「蜘蛛の糸」at 豊田市美術館

 どうも最近はいわゆる睡眠力が落ちているようだ。枕が変わると寝られないと言うほど神経質な人間でもないのだが・・・。この日も中途覚醒が2回ほどあり、翌朝の起床は8時前。

 無料の朝食サービスがあるのでそちらに出向く。ここの朝食は焼きたてパンとスープ。シンプルだが、とりあえず腹を膨らませるぐらいにはなる。

コンサートに備えて豊田市に移動

 今日は豊田市までドイツカンマーのコンサートに出向く予定。開演は15時なので時間に余裕はある。チェックアウト一杯まで部屋でマッタリと過ごす。

 ホテルの終バスで名古屋駅まで送ってもらうと、とりあえずキャリーはコインロッカーへ・・・と思ったのだが、名古屋駅は大混雑でコインロッカーは一杯。あちこちにロッカー難民があふれている。京都といい、名古屋といい、最近は一体どうなってるんだ。

 ようやく地下鉄の出口近くにロッカーを見つけるとキャリーを放り込む。ここから東山線と鶴舞線を乗り継いで豊田市駅まで移動。距離的には最短ルートのはずなのだが、各駅停車なのでやたらに時間がかかる。豊田市とはかくも遠いところなのか? いや、多分トヨタ様の本心は、電車なんか使わずに車で行けということなのだろう。

 1時間ほどをかけて豊田市駅に到着。今日のコンサートがある豊田市コンサートホールは駅前にあるようだ。開演の3時までに昼食と用事を済ませておきたい。まずは昼食。松坂屋の9階のレストラン街を一回り。昨日はコッテリと名古屋飯だったので、今日はあっさり目にしたい。和食の店「釜の座」があったので、そこでランチメニューを注文する。

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豊田駅前の釜の座

 結構のんびりした店のようだ。関西では通用しないようなタイミングで料理が出てくる。三段重で出てきた料理は見た目も美しいし、一品一品がなかなかに美味く上々。

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 昼食を終えると豊田市美術館に立ち寄る。ここの美術館は駅から距離は無茶苦茶遠いわけではないが、美術館が高台にあって延々と坂を登らないといけないという嫌がらせのような立地。これもトヨタ様の「自動車を使え」という本音がありありである。私は昨日のエクササイズの影響が右足首の痛みという形で残ってしまっているので、諦めてタクシーで移動することにする。

 

「蜘蛛の糸」 豊田市美術館で12/25まで

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 蜘蛛や蜘蛛の巣をモチーフにしたり、それに触発された作品を展示。現代アートから工芸、絵画など内容は多彩。

 いきなり呆れるのは塩田千春の部屋一面の糸の中にドレスを封じ込めた作品。芸術的感慨があるかはともかくとして、この手の込みようには圧倒された。ただそれ以外の作品については、表現がリアルになればリアルになるほど気持ち悪いという感想の方が先行してしまうので難儀である。

 モチーフがモチーフだけに、案の定、芥川龍之介「蜘蛛の糸」を題材にした作品も多数。特に鴨居玲が執拗に何度もこのテーマの作品を描いているのが印象に残る。

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 展覧会の鑑賞を終えると帰りは歩いて移動する。しかし右足首の前の筋が痛む状態なので、意外に足に負担がある。若干ヨロヨロしながら駅まで戻ってくる。ホールは駅から陸橋で接続してあるビルの10階にある。大きな窓が足下までガラス張りという高所恐怖症の天敵のようなビルである。どうも最近はこういう設計が多い。嫌がらせか?

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豊田市コンサートホール

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ホールのある10階はかなり高い

 ホールはほぼ満席。どうやらチケットは事前に完売したとのこと。豊田市の人間はクラシック好きが多いのか、それとも景気が良いのか。確かに関西だと完売にはならないような気がする。

 

ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団

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指揮/パーヴォ・ヤルヴィ
ヴァイオリン/樫本大進

シューマン/歌劇「ゲノヴェーヴァ」序曲
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 二長調 op.61
シューマン/交響曲第3番 変ホ長調「ライン」 op.97

 室内オケということで私は事前には緻密なアンサンブルを予想していたのだが、このオケの演奏を聴くと面食らう。緻密さよりは元気さを感じさせるやや荒削りのオケである。パワーは室内オケと思わせないぐらいのものがあり、特に金管などは容赦なくバリバリと鳴らしてくる。そのせいで全体のバランスとしてはやや管楽器優位に感じられる。

 樫本大進のヴァイオリンはさすがのテクニックというところか。ただやや繊細さのある大進の演奏と、元気さが信条のようなバックのオケとの若干の温度差はあり。

 シューマンはパーヴォが場内の拍手が鳴り止むか止まないかというタイミングで唐突に演奏を始めたのにも驚いたが、とにかくバリバリと鳴らしまくる。細かいアンサンブルは気にしていない節がある。ラストに至ってはパーヴォが煽りまくり、その煽りにオケがギリギリの状態でついて行っている。崩壊寸前のスリリングな演奏というところ。

 パーヴォは絶好調という印象だったが、もっともそれが現れたのはアンコールのハンガリー舞曲か。パーヴォのタコ踊りが炸裂していたが、テンポなども振りまくり。それにオケがしっかりついてこれるのは、ツーカーの関係が確立しているという証拠か。

 N響では見せないようなパーヴォのノリノリぶりが印象に残った。井上、広上に続く見事なタコ踊りNo.3となっていた。

 

明日の仕事に備えて大阪に戻って夕食

 コンサートを終えると名古屋にとんぼ返り。明日は朝から大阪で仕事があるので、今日は大阪宿泊である。当初予定では名古屋で夕食を摂って大阪に移動するつもりだったのだが、昨日ガッツリと名古屋飯を食いまくったせいで、もう名古屋で食事する気が起こらなかった(それにどうせまた大混雑だろうし)。そこでエクスプレス予約を早めてさっさと大阪まで移動してしまうことにする。

 大阪までは新幹線で1時間弱。大阪駅まで移動するとホテルに向かう道すがらで見つけた「卵と私」「昔ながらのオムライス」を夕食に頂く。この店はメレンゲを焼いたスフレオムライスの方が売りらしいのだが、20分はかかると言われた上に、スフレはあまり好きでない気がしたのでこちらを頂いた。まあ可もなく不可もなくの普通のオムライスである。

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卵と私

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昔ながらのオムライス

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やっぱりオムライスはこれが正解

 夕食を終えたところで今晩のホテルに向かう。今日のホテルは法華クラブ大阪。私がよく使うホテルチェーンの一つ。今まで何回か利用している。今日は日曜日だし、会社の福利厚生割引が使えたことから選んだホテル。

 ホテルにチェックインすると大浴場でマッタリ。生き返る気分。

 入浴を終えるとテレビは特に見るべき番組もないので、持参したブルーレイプレイヤーで世界遺産などを見ながら過ごす。

 明日は大阪で仕事である。備えて早めに就寝する。

 

☆☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は法華クラブの大阪飯バイキングを朝から腹にたたき込むと、頭をビジネス戦闘モードに切り換える。

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法華クラブの大阪飯バイキング

 今日の仕事は経営陣も含めてのプレゼンという大仕事だったのだが、それも無難に終えることが出来たのである。本遠征が決まった後に急遽入った仕事だっただけに、バタバタとした展開になってしまって体力的には結構キツかった。

 パーヴォの演奏を聴きたいということでわざわざ名古屋まで繰り出したのだが、おかげでパーヴォがどういう演奏を目指しているのかの一端を感じることができ、最近のパーヴォ&N響の演奏の方向性に何となく納得がいった次第。パーヴォはN響に新しい風を吹かせる可能性があると感じていたのだが、パーヴォも段々と多忙になってきて、来年度からはN響との関わりもかなり減るとの噂。それが一番気がかりだったりする。