川湯温泉で宿泊
今日宿泊するのは川湯温泉の山水館川湯まつや。川湯温泉はその名の通りに川の中に湯が湧いていて、このシーズンになると川を囲った「仙人風呂」という大露天風呂を作るので有名である。
新宮まで戻るとそこから熊野川沿いにひたすら遡る。川湯温泉へは那智滝から一時間ほど。川湯温泉は熊野川の支流である大塔川沿いに連なる温泉地で、数軒の温泉旅館が並んでいる。この辺りは近くに湯ノ峰温泉もある温泉銀座のようなところである。
まつやはどこかの寮か研修施設のような建物。私の部屋は畳ベッドのツインの角部屋。ここの施設にも風呂はあるらしいが、姉妹館のみどりや風呂が使えるらしい。
仙人風呂(千人風呂)を体験する
ホテルにチェックインして荷物を置くと、とりあえず仙人風呂につかりにいくことにする。仙人風呂は特に仙人ゆかりというわけでなく、川をせき止めてそこに作った野外浴場。風呂と言うよりもプールのような印象。ネーミングの由来は元々は千人入れる「千人風呂」だったのだと思うが、さすがに「千人」はふかしすぎなので(200人ぐらいは十分入れそうだが)「仙人」にしたのか? なお先日の豪雨で流されてしまって、今日から再オープンしたところらしい。タイミングが良かった。ホテルの主人が「実はあの浴槽は作るのが大変」と言っていたが、確かにちょっとした土木工事である。恐らく重機を使用していることと思われる。
道路の向かいに更衣室という名の付いた掘っ建て小屋があるのでそこで水着に着替えて浴場に向かう。風呂の脇で靴を脱いで進むが、予想外だったのは砂利のせいで足がやたら痛いこと。しかも足下が悪いせいで浴槽に入るときに大転倒、肩から浴槽に飛び込む羽目になってしまった。幸いにして特にけがはしなかったが、足の裏をすりむいてしまったのは計算違い。なお湯はかなり熱めなのでほとんどの入浴客が浴槽の縁で足湯状態。話のネタとしては良いが、ゆっくり湯を楽しむという浴槽ではないなというのが正直な感想。
仙人風呂を体験してホテルに戻ってくると、隣の姉妹館みどり屋の大浴場に入浴に行く。浴槽は内風呂と川に面した混浴露天風呂。湯はナトリウム・炭酸水素塩・塩化物泉で若干のヌルヌル感がある。いわゆる美肌系の湯。なかなか良い湯だが、先ほどすりむいた足の裏が少々痛い。ここでゆっくりとくつろぐ。
姉妹館のみどり屋で夕食バイキング
夕食はみどり屋のレストランで。バイキング形式の夕食で、焼き鮎食べ放題が売りの一つだが、鮎は人気ですぐに出尽くしてしまって何度か待つ羽目に。骨まで柔らかくて頭から丸ごといただける。私も二匹頂く。メニューには意外にご当地色は薄いが、味はマズマズなので良し。
夕食後に再び入浴するとホテルに戻ってテレビを見ながらマッタリ。タモリが日光を訪れているようだ。「日光を見ずして結構と言うなかれ」と言うが、確かに日光は良いところだった。特に日光湯元温泉の湯の良質さは記憶に残っている。機会があればもう一度訪問したいところだが、いろは坂の大渋滞だけは二度と御免である。
昼に徐福寿司で仕入れたさんま姿寿司を出してきて夜食。小振りのサンマを丸ごと一本使った豪快な寿司だが、味は意外とあっさりしている。私の好みから言えばもう少し酢を効かせても良いような。なお骨があるのでさすがに尻尾と頭は食えない。
夜になるとかなり激しい疲労がおそってくる。熊野那智大社で痛めつけられたのが相当効いているようである。早めに就寝することにする。
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