徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

ニューヨーク・フィルハーモニック

 翌朝は8時前まで爆睡。このホテルはチェックアウト時刻が9時とやや早めなので急ぐ必要がある。とりあえず昨日コンビニで買い込んでおいたおにぎりなどで朝食を済ませる。

 ホテルをチェックアウトするともう大阪には用がないので京都に直行。と言っても京都にも今日はコンサート以外の用はない。仕方ないのでコンサートの開演まで3時間ほどをネカフェでゴロゴロと過ごすことに。「いぬやしき」の最終巻を読んだが、ここに来てオチは鉄腕アトムか・・・。安易だなというのが本音。この作品も風呂敷を広げすぎて収拾が付かなくなった気配が濃厚である。どうも最近は最後の締め方で失敗する作品が多い。人気投票第一主義の結果の「毎回クライマックス展開」のツケである。こんな創作の仕方ばかりをしていると、その内に日本にまともな作品を書ける作家がいなくなる。

 開演前に昼食を摂る必要があるので、ネカフェを出て北山に直行すると、北山周辺の飲食店を探す。しかし頭にあった飲食店は2つとも行列が出来ている。最近の京都は無駄に観光客が多くてどうにもならない。仕方ないのですぐに入れた「熊本ラーメン肥後もっこす」に入店する。

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肥後もっこす

 熊本ラーメンと唐揚げのセットを頼んだのだが、唐揚げは美味いがラーメンは私には味付けが塩っぱすぎる。元々今日はラーメンの気分でなかったことも影響しているか? 何にせよ残念ながら私の好みとは少々ズレるラーメンであった。

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ラーメンと唐揚げのセット

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ラーメンがやや塩っぱい

 とりあえず昼食を終わらせたところでホールに向かう。今日のコンサートはチケット完売と聞いているが、確かにホール内は観客で一杯。ステージ上に既に楽団員が出てきて好き勝手にブンチャカと練習中なのはいかにもフリーダムなアメリカのオケ。そこに時間が来たら指揮者が現れて演奏が始まるというアメリカンスタイルである。

ニューヨーク・フィルハーモニック

[指揮]ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(ニューヨーク・フィルハーモニック次期音楽監督)
[ヴァイオリン]五嶋 龍

ヨハン・ワーヘナール:序曲「シラノ・ド・ベルジュラック」op.23
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

 ニューヨークフィルがかなりの爆音オケであるのは第一曲目から分かる。弦の緻密なアンサンブルを聴かせるよりは、華やかな金管を中心として大音量でガンガンと演奏している。

 二曲目は龍の演奏は音色が細いだけに大丈夫かと懸念したが、そこはズヴェーデンも心得ているのか、オケの編成を小型にしただけでなく、音量自体も6割がけぐらいの鳴らし方をしてきた。ただしおかげで、龍の美しくはあるがやや平板な演奏もあって、少々眠い感じのメンコンになってしまったように感じられる。実際に客席を見渡すと頭が落ちている客がチラホラと見受けられた。

 三曲目は爆音ニューヨークフィルに最適な選曲。ズヴェーデンも遠慮なしにバリバリ鳴らしてくるし、それに応える金管陣の派手派手さ。なかなかに聴き応えのある春の祭典だった。

 春の祭典も良かったが、実は一番このオケらしかったのはアンコールの「ワルキューレの騎行」だったりする。こういう金管が華々しくリードする曲が今のニューヨークフィルには一番向いているようだ。このパワーはなかなか魅力的である。

 

 まあ精神性云々などと難しいことを言わず、華麗な音色を楽しむというタイプのオケだった。良くも悪くもアメリカらしいオケと言うことか。ただあれだけの派手な音色を出せる金管奏者は残念ながら日本のオケには見当たらない。どうしても未だに金管楽器には彼我の実力差はありそうである。

 これでこの週末の予定は終了、家路へつくのであった。