徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

明知城と日本大正村に豊郷小学校

 7時に目覚ましで起こされる。シャワーを浴びると朝食は一階のレストランで。オーソドックスな和食メニューだが食は進む。ただ関西人の私には納豆は無用。

 ホテルを9時頃にチェックアウトすると、まずは明智を目指す。今日は明知城を訪問するつもり。明知城はかなり昔に訪問したことがあるのだが、その時は下草が鬱蒼としておりヒルまで出てくる状態で、まだ山城初心者だった私は早々に戦意喪失して城郭の全貌を把握できないまま撤退した次第。その後は私も山城経験を増したし、現地もここのところの山城ブームに合わせて整備された由を聞いていたのでいつか捲土重来をしたいと思っていた次第。

 恵那から明智までは40分ぐらいかかる。現地に到着すると明知城の幟が立ち、駐車場まで用意されている。これはかなり整備が進んでいる。最近は山城ファンが増えたおかげでこのように整備される城郭が増えたのはありがたいことだ。これはブームの光の面。

明知城 地形を利用した巧みな防御施設

 明知城は明知遠山氏が支配していた城で、武田氏と織田氏の間で争奪が繰り返された歴史がある。なお地元では明智光秀生誕の地とPRしているが、これについては歴史家からは疑問が呈されている(可児市の明智城の方が本命視されている)。

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明知城登城口

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明知城縄張図

 登城口から登るとすぐに二の丸東砦と搦手砦で厳重に入口を警備しているのが分かる。この奥には溜池のある曲輪がある。

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いかにも回りに取り囲まれている登城路

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搦手砦が搦手口を厳重に守る

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貯水池のある東曲輪

 そこからさらに進むと本丸方向と出丸方向への分岐。本丸方向に進むと二の丸を経て本丸にたどり着く。本丸はこの山の最高所でそれなりの面積があるので建物などを建てることも可能だろう。

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分岐を本丸方面に向かう

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本丸下の腰曲輪

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本丸手前の二の丸

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本丸虎口を経て

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本丸に到着

 本丸の奥に降りた先が三の丸(腰曲輪)で、その下にさらに曲輪が見えており、これも砦と言えるだろう。

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本丸下の三の丸から西の砦が見える

 出丸は断崖で守られた位置にあり、かなり重視されていた曲輪だとか。確かに位置的には防御の要であり、面積も広いのでそれなりの兵力を置いたと思われる。

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出丸はかなり広い

 明知城は標高はさほど高くないが、その縄張りはかなり凝ったものであり防御力の高さを感じさせる。何度も争奪戦が繰り広げられた城郭だけに鉄壁の防御が必要とされたのだろう。

明智町(日本大正村)を散策

 明知城の見学後は明智の町をプラプラと見学。GWに合わせてイベントが開催されているようで大勢の観光客で賑わっている。土産物屋を覗くと明智光秀と大正村でPRしている。その隅っこで「半分青い」がこそっとだけ顔を出しているが、さすがに放送事故レベルとまで言われた史上最低の朝ドラ(何しろヒロインが性格破綻者というとんでもドラマ)は世間にも相手にされていない模様。

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大正村ではイベント開催中

 私はここで光秀プリンで一服。あっさり目の牛乳プリンにきな粉と黒蜜をかけて頂くプリン。結構コクが出て美味い。

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光秀プリンはなかなか美味い

 なおここで土産物を買い求めたが、イケメン光秀の栗どらやきと限定販売という味噌味カステラ「三日天下」。しかしこのネーミングって良いのか?

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イケメン光秀と三日天下

 後は町の中を散策。大正村役場は大正村二代目村長の司葉子、三代目村長の竹下景子関連の写真が多く、大正ロマン館は初代村長のデコこと高峰三枝子と大相撲の初代春日野理事長に関する展示室がある。

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大正村役場

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大正浪漫館

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大正浪漫館内部

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ちんどん屋の行列が道路を練り歩く

 大正村資料館はいわゆる民俗博物館のようなもので、中には古い物品が展示されているが、大正と言うよりは昭和初期のイメージ。大正時代館は大正天皇に纏わる展示。

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大正村資料館

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渡り廊下が路地をまたぐ家

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奥が大正時代館

  町並をプラプラ散策して駐車場に戻ってくると、どこで昼食を摂ることにしたい。昼食は町から少し外れたところにある「すし大翔」「すしランチ」を頂く。こんな山の中で寿司? というのもあるが、まあ普通の寿司。とりあえずこれで880円というのは安くはある。

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すし大翔

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そばと

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寿司のセットランチ

 昼食を終えると移動することにする。この周辺の他の城の訪問も事前の計画にはあったのだが、明智市街の散歩でそれなりに時間を使ったのと、既に体力的に限界に近づいてきていること、今日の宿泊予定地が彦根でそれなりに距離があることなどから 早めに見切りをつけることにした。

 高速は幸いにして渋滞というほどの混雑はなかったが、それでも車の量は通常よりは多いので何かと気を使う運転となったが、2時間ほどの運転で何とか無事に彦根に到着する。

 彦根に到着したのは3時前。今日の宿泊ホテルはルートイン彦根。ここは妥当な価格の宿泊プランを確保できたことによるチョイス。さすがにルートインで一泊一万円以上は出せない。

 このままホテルに直行してもまだチェックイン時刻前。彦根城にでも立ち寄るかと思ったが、既に手前の道路から混雑していてここから先の様子が想像できるので断念。ではどうするかと考えた時に頭に浮かんだのは往路で立ち寄る暇がなかった豊郷小学校。ヴォーリズ設計による歴史的建造物なのだが、解体業者と癒着していたと推測される町長がなぜか解体に固執して一騒動になった校舎である。

豊郷小学校はアニメの聖地になってしまっていた・・・

 現地に到着するとイベントが開催中で、駐車場が使えないからと町役場の駐車場まで移動させられる。この時に何となく嫌な予感がしたが、現地に到着するとイベント内容が判明。どうやら同人誌即売会の模様。そう言えばここは何かアニメの聖地だとチラリと小耳に挟んでいたが(どうやら「けいおん」らしい)、もろに聖地巡礼になってしまった・・・。

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豊郷小学校

 ただ普通のオタはまだ見慣れているが中には女装したオッサンまでいて、さすがにこれには吐き気を催される。20年前の私はアニオタでしかもセラムンオタだったので、どちらかと言えばあちらサイドの人間だと思っていた(ただしコスプレはしたことがないし、しようと思ったこともない)ものだが、周りを見渡すと明らかに場違いであるという感覚は拭えず、キモいという気持ちを抑えられなくなる。どうやら私も年月を重ねる間に彼らを蔑み迫害する側のメンタリティに近づいてしまったようで、そのことにショックを受ける。

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廊下

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階段のうさぎと亀

 校舎内ではあちこちで同人誌のブースがありアニオタがウロウロ。その関係で見学できる範囲が限られるし撮影も制限されるということで、有名なうさぎと亀を撮影したぐらいで撤退する羽目に。どうも各地で聖地巡礼に出くわして散々な目にあうことが増えている。

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校庭の噴水

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趣のある校舎

 この後はホテルにチェックインする。テレビをつけたらWOWOWでトランスフォーマーを放送していたのでその終盤をボンヤリと眺める。こんなつまらないストーリーでも、SFXを駆使してそれなりに見られる映画にしてしまうハリウッドには常々感心する。日本でこれを映画にするとどうしても子供だましの安っぽい映像になってしまうのがオチ。彼我のこの技術力の差は何なのだろうか? 単純にかけている金額だけではない差があるような気がしてならない。

 この後は大浴場で入浴。昨日のホテルは大浴場がなくてシャワーだけだったのでこれでホッと落ち着く。やはり日本人たるものは浴槽に浸からないと始まらない。それにしても想像以上に体のあちこちがガタガタで、もう動き回るのは嫌になっている。

 で、出歩く気さえ起きないし、この周辺は国道沿いのチェーン店(吉野家など)ばかりというので面倒臭くなったので、夕食はホテル内の「花々亭」で済ませるという体たらく。それにしてもこのカレー、もう少しルーが多くても良いような・・・。

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上田カツカレー

 結局この日はグダグダのまま暮れていき、ベッドに転がっている内に意識を失ってしまっていたのである。