この週末は例によってのコンサート三昧である。金曜日の仕事を終えると大阪に駆けつける。コンサートの前にまずは夕食。今日の夕食は阪急地下の「土佐料理司」で「鰹のタタキと豚の角煮の定食」。今のように胃腸がくたばり気味の時には、やはり和食が一番スッキリ来る。最近は外食の度に胃がつかえることが多かったが、今日はしっかりと食べることが出来た。
夕食を終えるとコンサート会場に向かう。フェスティバルホールは今日も大入りの模様。
大阪フィルハーモニー交響楽団 第530回定期演奏会
指揮/ダン・エッティンガー
ピアノ/清水和音
曲目/リャードフ:ポロネーズ 作品49
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調 作品1
チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36
一曲目は曲自体がよく分からない曲の上に、やたら大騒ぎのある曲なのでややゴチャゴチャして聞こえた。
二曲目はラフマニノフのピアノ協奏曲第1番というマイナー曲であるが、2番などとはかなり曲想が違うことを感じる。この決して弾きやすいとは言い難いマイナー曲に対して、清水和音のテクニックはさすがに盤石である。個人的にはあまり面白い曲とは感じなかったのであるが、それでもキチン聴かせどころを持った演奏であった。
三曲目のチャイコの4番がもっともエッティンガーの真価が出る演奏となるのであるが、私の感想としては「一見するとロックシンガーにも見える風貌のエッティンガーは、演奏もロックであった」というもの。若さから来る表現欲の暴走と言うべきか、テンポや強弱の変動が激しく、「なぜそこで?」というタイミングで謎の溜が出たりという表情過多な演奏。正直なところ私としてはあまり感心する演奏ではない。ただ彼の指揮自体はオケに細かい指示を飛ばしつつ完全にコントロールをしている巧みさは感じた。これから年齢を経てもう少し表現が丸みを帯びれば傑出した指揮者になる可能性はあると見た。
それよりも今回一番驚いたのは、このかなりクセのあるエッティンガーの指揮に完璧に対応していた大フィルの演奏。かつての大フィルだとこれだけ極端な指揮に直面すると演奏がバラバラになったと思われるのだが。それに今回の演奏では金管陣に非常に冴えがあった。先の定期演奏会でも感じたがデュトワ後の大フィルは根本的なところが大きく変わったのを感じる。やはりデュトワには首席客演指揮者にでも就任して、年に3回程度公演してもらいたいと切望するところ。
この後は新今宮に移動してホテルにチェックインすることに。宿泊ホテルは私の定宿の一つ、ホテルサンプラザ2ANNEX。じゃらんから予約済・・・のはずだったのだが、なんと予約が入っていないとのこと。私のスケジューラには予約済みのチェックがあったのだが、確かにじゃらんのサイトなどを見に行ったら予約がない。予約を忘れていたのか、何らかの理由で予約をキャンセルしたのか、今となっては分からない。
幸いにして空き部屋があるとのことで何とかチェックインは出来る。あわや大阪で路頭に迷うところであった。とりあえずこの日はこのまま部屋に入るとすぐに就寝する。