徒然草枕

クラシックのコンサートや展覧会の感想など、さらには山城から鉄道など脈絡のない趣味の網羅

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アニメ関係の記事は新設した「白鷺館アニメ棟」に移行します。

白鷺館アニメ棟

フェスティバルホールで初めてベルリンフィルの演奏を聴く(メータ/ベルリンフィル大阪公演)

 今日はいよいよメータ指揮のベルリンフィルのコンサートである。私がベルリンフィルのコンサートに出かけるのは初めて。今まで何度か来日はしているものの、その度に公演は東京だけで、しかもチケット争奪戦は数分で敗北決定という状況であった。それが今回の来日では大阪公演もあるとのこと。そこで今度こそはとチケット手配には万全を期することにした。今回のチケット入手はフェスティバルホール会員の優先予約を使用している。この予約は高い席でしか使えないので、つまりは今回はS席を確保したと言うこと。これはチケットの価格を考えると清水の舞台から紐なしバンジーという状態である。おかけでこの秋は金欠で瀕死の状態になってしまう。

 木曜日は仕事を早めに切り上げて大阪に移動する。とりあえず荷物をホテルに置きに行く予定だが、その前にステーションシティシネマに立ち寄って、明日から始まるMETライヴビューイングのムビチケを購入する。

 

 

 ムビチケを入手すると新今宮に移動。今回は宿泊ホテルはいつもの定宿と違ってホテル中央オアシスを確保している。一泊4000円以上とこの界隈では高級クラスに属するホテル。やはりベルリンフィルのコンサートに出向く時に、あまり貧乏くさいホテルに泊まりたくないという考え(でありながら、やはり宿泊先は新今宮なんだが)。

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ホテル中央オアシス

 ここは大浴場がなくて部屋風呂だが、一番のポイントはユニットバスでなくて風呂とトイレがセパレートになっていること。やはりユニットバスで便器を眺めながらではゆっくり入浴する気にもならないが、これだとゆったりとくつろげる。実はこのホテルを選んだのは、公演終了後に帰ってくると大浴場だと入浴時間が終わっているという理由もあったりする。

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シンプルな室内

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風呂、トイレ、洗面台がセパレート

 

 

 ホテルにチェックインして荷物を置いてしばし休息を取ってからホールに出向くことにする。ホールに入場する前にフェスティバルゲート地下のラーメン屋「而今」「特選煮干し醤油ラーメン(1000円)」を注文する。

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フェスティバルゲート地下の而今

 麺はかなり固め。スープはかなり濃い煮干しの味がするが、麺を食べるとなぜか普通の醬油ラーメンである(笑)。それなりに美味いラーメンではあるが、CPはいささか悪いと言わざるを得ない。

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煮干し醤油ラーメン

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麺はかなりしっかりしている

 ラーメンを腹に入れるとホールへ。フェスティバルホールには多くの観客が押しかけていた。チケットはほぼ完売している模様。私の席は中央のやや奥手。発売すぐにチケットを手配しようとしたのだが、既にこのような場所しかなかった。フジテレビか仕切るイベントは異様な枚数を関係者方面にばらまくと聞いているが(いわゆる接待チケット)、今回もそうなんだろうか。ちなみに特等席には明らかに関係者と思われる風体の連中が座っていた。

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私の席は中央やや奥

 ホール内でしばし開演を待つが、ここで私がいつになく緊張しているのを感じる。どうも初めてのベルリンフィルと言うことで気合いが空回りしている模様。少し落ち着かないと冷静に演奏を聴けない。そこで落ち着くために座席でこの原稿を入力している(笑)。

 しばらく後にようやく開演時刻となる。

 

 

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 来日公演

指揮/ズービン・メータ
管弦楽/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ブルックナー:交響曲 第8番 ハ短調 ノヴァーク版第2稿(1890)

 初っ端から「なんて綺麗な音を出すんだ」と驚かされる。弦のしなやかさ、美しさが抜群である。またベルリンフィルはもっと管がバリバリ出しゃばるオケのイメージがあったのだが、メータの指揮はそれを抑えている印象。ゆっくり目のペースで弦が主体の極めて密度の高い美しい音楽を奏でる。

 第二楽章や第四楽章などはもっと金管が前面に出てくるかと思っていたが、それでもやはり後ろに引っ込んでいる印象。全体的に極めてエレガントで上品な演奏。以前にウィーンフィルでブルックナーの7番を聞いた時もメータのアプローチはかなり洗練された上品なものであった記憶があるが、今回もそのスタンスである。

 ただ私としては、ブルックナーとはもっと粗野に金管がバリバリと前に出てくる音楽だと感じているので、この演奏にはいささの戸惑いと物足りなさを感じずにはいられなかったりするのである。実際に美しくはあるが、ややメリハリの弱さも感じられ、周りを見渡すと舟をこいでいたり完全に寝落ちしている観客も少なくなかったのも事実。

 演奏終了後はとにかく場内は大盛り上がりであり、楽団員が引っ込んだ後にメータの一般参賀あり。ベルリンフィルサウンドを堪能した観客が多かったということだろう。その点では私も楽しんだのであるが、惜しむらくはもっとバリバリ鳴らす曲の方がよりベルリンフィルのイメージ通りで良かったのではということである。

 

 

 コンサートを終えると新今宮に戻ってくる。今日はブルックナー一曲だったので早めにコンサートが終わっており、新今宮に到着したのは9時ちょうどぐらい。そこで急いでじゃんじゃん横町へ夕食に。閉店前の「だるま」に飛び込んで串カツを10本ほど頂く。

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いつものだるま

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串カツ、肉類編

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串カツ、野菜類編

 ホテルに戻ると浴槽に湯を張って入浴。足を伸ばせないのが難点だが、ゆったりと湯に浸かってくつろげるのは何より。

 風呂から上がって一服するとさっさと今日のレポートをまとめてアップすることにする。私は今までノートPCを持っていなかったので、遠征中はブログの管理が出来なかったのであるが、これでは不便ということでこの度1万円台の格安PCを購入した次第。これについての詳細はまた後日別記事でアップしたい。