翌朝は7時に起床すると、おばんさい朝食を頂いてからシャワーなどで身支度を調えると9時過ぎにはチェックアウトする。
烏丸から阪急で嵐山まで。嵐山には10時過ぎに到着するが、観光客の大軍に出くわすことに。幸いにして改札内のコインロッカーは開いていたのでキャリーはそこに置くことにする。桂川周辺には観光客がゾロゾロ。それでも今は嵐山は冬のオフシーズンなので、これでも少ない方なのだろう。秋の紅葉期などを想像するとゾッとする。
私の主目的は嵐山観光ではないので渡月橋を渡ると目的の福田美術館へ。以前にコレクション展の前期は訪れているが、今回は後期の最終日ということで遠征してきた次第。実はもっと早く訪問したかったが、京都嵐山という辺鄙な地にあるために今日まで訪問が出来なかった次第。
ようやく美術館に到着するが、その時に目にしたのは券売所前の長蛇の行列。これは完全に想定外だった。そもそもチケット窓口の数が少ない上に、窓口の対応がいかにも京都らしく「雅」なものなので、行列がなかなか進まずにかなりの時間待たされることに。私のような下品でせっかちな人間は京都では生きていけないようだ。
「福美コレクション展後期」福田美術館で1/13まで
ほぼすべての展示作を変更しての後期展示。今回は上村松園の美人画や速水御舟の作品などを展示。
さらに竹内栖鳳の白鷺の絵や橋本関雪の猿の絵なども展示されている。
また中国の故事に習った応挙の「巣父許由図」なども。
そして笑えるのが与謝蕪村が描いた虎が、やはり応挙のように猫っぽいこと。
後期も前期に劣らずレベルの高いコレクションを堪能することが出来た。
茶屋で一服する
美術館の見学を終えると近くの「琴きき茶屋」で桜餅で一服でもしようかと立ち寄る。しかしどうせならついでに昼食も済ませるかと「にしんそば」を注文する。桂川を眺めながら京都らしい一服を頂く至福の時間・・・なんだが、それをゆったりと過ごすほど私は雅な人間ではない。プライベートにおいては仕事中以上にタイムスケジュールに追われているという私のこと、そばをさっさと腹に掻き込むと、桜餅を頂いてさっさと次のスケジュールをこなすために渡月橋を渡る。
法輪寺のIT神宮(電電宮)を参拝
渡月橋を渡ると法輪寺を参拝することにする。この寺院に十三参りをすると知恵を授けてくれるそうだが、その後に渡月橋を渡る時に振り返ると、せっかく授かった知恵が戻ってしまうという伝説がある。ただ少し真面目なことを言うと、そもそも知恵とは誰かに授けてもらうものではなく、自分で学び取るものである。
もっとも今日のようにトランプや安倍のような愚者が支配する世の中で、果たして智者が有利かと言えば甚だ疑問である。いくら先が見える智者が予言をしてもトランプのような愚王にかかれば、自分に不都合な予言はすべてフェイクニュースということにされて疎まれて排除されてしまう。安倍なども自分に好ましくない正確な報告に対しては激怒するため、統計の数値さえも事前に忖度して捏造するのが常となっているようだ。古来より愚王の下では常に智者は排斥され、場合によっては処刑までされている。権力周辺にこびへつらう輩ばかりが跋扈するようになった時、その国の滅亡は近いというのが歴史の教訓でもある。
さて私がここを訪れた目的は実は法輪寺ではなく、その参道にある電電宮。ここは日本では数少ないIT系神宮である。元々は雷神だったようだが、それが転じて電気・電波の神となり、今日ではIT系の神宮として世の悩めるシステム管理者達に崇拝されているとのこと。私はシステムエンジニアなどというご大層な仕事はしていないが、それでもコンピュータ関連の仕事をしていて、常にサーバやPCの不調に苦しめられている立場(私の職場のサーバにはグレムリンの一個小隊ぐらいが駐屯しているようである)であるので、ここは一度参拝しておくべきだろうと考えた次第。
参道脇にあるエジソンとヘルツを祀った電電塔を見てから参道の石段を登る。電電宮は法輪寺の参道の石段の途中にある。とりあえずここでサーバの安定稼働及び仕事の成功を祈っておく。さあ、これで今期の私の仕事の先行きも約束された(笑)。
この後は法輪寺に参拝して電電宮のお守りを買っておく。明日からこれをPCに装備するか。
法輪寺の参拝を終えると阪急嵐山までプラプラと戻ってくる。嵐山は散策に良いところである。観光客さえもっと少なければ・・・。